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第58話 久しぶりの再会

 都長さんに船をここに置いても良い許可を強引に貰う。

 しかし、幾ら大陸に有名な傭兵騎士団でもそんな事をしても問題ないのだろうか。

 と言うか、副都で一番偉い人が頭を下げてへりくだった様子は何でだったんだろうか?

「どうかしたの?」

 都長さん達と話を終えた村松さんが戻って来た。

「いやぁ、よく副都で一番偉い人にあそこまで言えるなんて」

「それはそうだよ。伊達に長生きしてないし」

 特に何でもないように言う村松さん。

「はは、村松さんらしいね」

「でしょう。それで、この船は此処に置いても良い許可は貰ったけど、どうするの?」

「そうだね。とりあえず、店に戻るよ」

 皆の顔を見たいからな。

「一人で行くの?」

「いや、何人かと一緒に行くよ。村松さんはどうする?」

「わたし? わたしは公都に帰る準備があるからパス」

「そう。分かった」

 一度、船の中に戻って、此処に船を置いても良いという許可を貰った事と副都にある僕の店に行く事を告げにいく。


 皆に声を掛けると、付いてきたのがリリム、竜人君、信之君、ディアナさん、龍月さん、プリンツスエンアーヌルが付いて来た。

 イザドラ姉上は軍団の事があるから少し遅れて来るそうだ。ユエと椎名さんは姉上と一緒に来るそうだ。

 ジェネラルゼーリエ・ウーズィーベンは軍団の事があるので船に居残るそうだ。

 皆に連れて、『翔鳳商会』の店へと向かう。

 少し前に居た時と同じく活気があるのは変わらない。

「活気があるところだな」

「そうね。わたし達が居た所、随分と違うわね」

「あそこは人は沢山居たけど活気はなかったわね」

 竜人君達が話を聞いていた。

 ふむ。偶に王宮から出る事は出来たようだ。

 王都で活気がないとか、それはかなりヤバイだろう。

 そう思いながら歩いていると、店の前に来たのだけど。

「・・・・・・あれ?」

 店が営業していなかった。

 それどころか店が閉まっており、長い間営業していない様に見えた。

「これは、いったい」

「リウイ様」

 どうしたんだと思っていると、リリムが声を掛けて来た。

 側に見慣れない人が居た。

「この人の話だと、店が移転したそうですよ」

「い、いてん?」

 僕が居ない間に、そんな事になっていたんだ。

 じゃあ、その店に行くか。

「じゃあ、悪いけど。その人に店の案内を」

 ドサっ‼

 何か落ちた音がしたので振り返ると、其処には。

「り、りうい・・・・・・?」

「ティナ」

 久しぶりに今世の幼馴染に会った。

「やぁ、帰って来たよ」

 笑顔で挨拶する。

「う、ううう、うわあああああああっ」

 ティナが涙を流しながらこちらにやってくる。

 そして、飛び込んで来た・・・・・・って、まずいっ。

 身長差がそんなにないので、このままだぶつかれば頭と頭がごっつんこしそうだ。

 それも考えて位置を調節するか。そう思っていると。

「・・・・・・・あっ」

「ぐはっ⁉」

 ティナがやってくる途中に足を引っ掛けて。僕の腹に頭突きしてきた。

 あまりの痛さに僕は意識を失いかけた。

「ぐあああ・・・・・」

「~~~~~った・・・・・・・」

 悶絶する僕達。

 戻って来てそうそうこんな目に逢うとは。

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