第44話 出迎えしてくれるのは嬉しいな
そうしてコンクートで舗装されている道を進んでいると分かれ道が出来ていた。
更に立て看板と地図もあった。
立て看板にはご丁寧に『巨人族の住処に行きたい人はこちらの道へ』とか『舗装された道以外を歩きますと、命の保証は致しません』とか色々な事が書かれていた。
「地図まで書かれているとか凄いな」
どうやって書いたんだ?
「アーエルフ」
「ヤー。マインヘル」
「どうやって、樹海の地図を描いたの?」
「ソレハ、我ラノ種族ノ者でフリューゲルゼーリエヲ飛バシテ、樹海ヲ撮影シテ測量シ最短ルートヲ割リダシ地図ニ書キマシタ」
「ああ、成程ね」
だったら、これぐらいは出来るな。
撮影か恐らくカメラも作る事が出来るのだろう。行ったら見せてと頼んでみるか。
そう思いながら、僕達は地図に書かれている通りの道を進みアイゼンブルート族の住処である『ティーガースシャンツエ』へと向かった。
コンクリートで舗装されているので、本当にまっ平らな道を進んでいる。
こんな道を進むのは前世以来じゃないか?
そう思っていると、アーエルフが止まりだした。
ハッチを開けて顔を出すと、アイゼンブルート族の住処である『ティーガースシャンツエ』が目の前にあった。
『ティーガースシャンツエ』の前にはジェネラルゼーリエが勢ぞろいしていた。他にもゼーリエも整然と並んでいた。
「ようこそ。起コしクださいました。リウイ様」
ええっと、ジェネラルゼーリエのユプスィロンドライだったかな?
青い色のジェネラルゼーリエはユプスィロンドライと記憶している。
「やぁ、久しぶり」
名前を間違えたら嫌なので、とりあえず無難な挨拶をした。
ハッチを出て改めて『ティーガースシャンツエ』お見る。
この世界、剣と魔法の世界だと思っていたら、此処だけSFだよな。
まぁ『廃都』の近くに動物の形をしたアイゼンブルート族が居ると聞いているので、もしかして『廃墟』の近くにアイゼンブルート族を作った国があったのではと思う。多分。
「どうカしましたカ?」
「何でもないよ。じゃあ、ケニギンの下に行こうか」
「では、ゴ案内致します」
ユプスィロンドライが手で付いて来る様に合図してくれたので、僕はその後に付いていく。
で、久しぶりにケニギン・アーヌルの下に来て挨拶を交わしていた。
「お元気そうでなによりです。リウイ様」
「そちらも元気そうで何よりです。ケニギンさん」
久しぶりに会うけど、何処も変わりないな。
ついでだから、あの道に立っている電波塔みたいな物は何なのか聞いてみようとしたら。
・・・・・・何か視線を感じる。
首を動かして周りを見ると、部屋の隅に何かが居るのが見えた。
何だ?
 




