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第34話 久しぶりに帰る

「では、準備をするので少し待っていてくださいね」

 姉上がそう言って『門』の魔法を起動させる準備をしだした。

 どんな方法でその魔法を起動させるのか気になり、僕は作業を見る事にした。

 ふむ。六芒星の魔法陣の中に二本の柱が立っていた。

 六芒星という事だから、六つの属性の魔法を使って『門』の魔法を起動させるという感じか。

 だとしたら、この『門』の魔法を使える様になる為には火、水、土、風、光、闇の魔法を使えるようにならないと駄目だな。

 僕が今の所使える魔法は光と風の魔法だけだ。

 残りの四つか。さて、どうしたものかな。

 精霊と契約か紋章魔法でも倣うかのどちらかになるな。

 しかし、弱ったな。そういう知り合いは居ないんだよな。

「何か有りましたか?」

 考えているとラミティーナさんが声を掛けて来た。

「いやぁ、僕もあんな魔法を使ってみたいなと思いまして」

「そうですね。あんなに素晴らしい魔法でしたらそう思います。流石はリウイさんのお姉様ですね」

 認めたくはないけど、凄いのは確かだ。

 普段の行いからそんな凄い事が出来るとは思わないのだけどね。

 うん? 何か姉上の尻尾が機嫌よさそうに左右に振られているぞ。

 機嫌が悪いと上下に振るが、良い事があると左右に振るんだよな。

「では、行きますか」

 そう言って姉上が魔力を込めだした。

 すると、魔法陣が白く輝きだした。

 最初は強く光っていたが、その光が徐々にだが弱まっていく。

 ある程度の強い光になると、今度は二つの柱の間に電気が走りだした。

 そして、柱の間に黒い穴が生まれた。

「あれが『門』か」

 あそこを通ったら魔国に帰れるのか。

「・・・・・・ふぅ、これで大丈夫です。問題なく行き来出来ます」

「ねぇ、姉上」

「何です。リウイ」

「この『門』の魔法って六属性の魔法で起動させるの?」

「その通りですよ。火、水、土、風、光、闇の魔法を同じ出力で爆発させない様に融合させて行使するのですよ」

 説明を聞く前にも大体の予想は立てていたが、予想通り六属性の魔法が必要なんだな。

 僕が使えるは二つ。残り四つか。道のりは遠いな。

 姉上に頭を撫でられながら思った。

「さて、何時までも此処に居ても仕方がありません。そろそろ行くとしましょうか」

「そうだね。じゃあ、早速」

 僕が『門』に行こうとしたら。

「おおおいっ、ちょっと待ってくれよっ」

 何処からか大きな声が聞こえて来た。

 この声はアードラ兄貴だ。

 振り返ると、兄貴だけ居た。供を連れてないな。

「どうしたの。兄貴?」

「ああ、リウイ達が魔国に帰るって話を小耳に挟んでな、俺も用事があったから一緒に行こうと思ってよ」

「用事? どんな」

「はっはは、それはその内話してやるよ。とりあえず、行こうぜ」

 兄貴が笑いながら僕の頭を撫でる。

 魔国に帰るって事は、父さんに何か報告する事でもあるのかな?

 まぁ、その内分かるか。

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