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第31話 お見合い完了?

 お祖父さんは母さんが見えなくなると、持っていた武器を仕舞う。

「済まなかったな。見合いの最中に揉め事に巻き込んで」

「僕達は怪我がないから別にいいけど、何が原因でぶつかったの?」

「ふん。セクシャーナトに呼び出されて行ってみたら、あやつが居て其処で生意気な事を言いおるから、少し灸を据えようとしただけじゃ」

 余程聞き捨てならない言葉を言ったのか、思い出し怒りをするお祖父さん。

 話を聞いた感じ、セクシャーナトさんに呼び出されたその部屋に行くと母さんがいて、それで話をしていたら売り言葉に買い言葉でヒートアップして戦う事となったという所か。

 何と言うか、なんて単細胞もとい脳筋な二人なんだ。

 口論で終わらないで拳で決着をつけるとか。脳筋のやる事だよ。

 それが僕のお祖父さんと母さんだと思うと頭が痛い。

 僕が非難の目を向けるので、お祖父さんも流石に口論で血が上ったからと言って、それで喧嘩するなど大人げないと思ったのか、顔を背けて咳払いした。

「さて、邪魔したな。後は若い二人で楽しむのだな」

 そう言って何処かに行くお祖父さん。

 やれやれ、あの二人。これからも会うたびにこんな風に喧嘩するのかな?

 しかし、下手に仲良くさせようとしたら、意固地になって余計に仲良くする事はしないだろうな。

 まぁ、変に口出さないで成り行きに任せたらいいか。

「リウイさん」

 そう物思いにふけっていると、ラミティーナさんが声を掛けて来た。

 先程、呼び出した『魔操人形』は既に姿がなかったので、もう帰還させたようだ。

 手にはまだライトセイバーみたいな物は持っていた。

「ああ、ラミティーナさん。先程は助かりました」

「いえ。大した事はしていませんから」

 手を振るラミティーナさん。

「いやいや、母さんを退かせる事は凄い事ですから」

 まぁ、僕が此処に居たのもあっただろうけどね。

「ところで、先程から持っているそれはなんですか?」

「これは『魔操人形』を操作する指揮剣です」

 つまり剣が付いたコントローラーという事か。

「それを動かして操るのですか?」

「いえ、これを持って念じると『魔操人形』が思った通りに動くのです」

 成程。そのコントーラーは持っているだけで『魔操人形』を動かす事が出来るか。

「その『魔操人形』って僕に動かせますか?」

 ライトセイバーの方にも興味はあるが、それで先程の『魔操人形』を動かせると聞くとやってみたいと思ってしまうのは、男の性だね。

「そうですね。これは相性がありますので、わたしの家に行かないと分からないとしか言えません」

 わたしの家か。ラミティーナさんの家と言うとカミノサラ家か。

 セクシャーナトさんが居ると思うと、二の足を踏んでしまうな。

「ま、まぁ、機会があれば行ってみるかな?」

「そうですか。ぜひ、お越しくださいね」

 ニコリと笑うラミティーナさん。

 社交辞令で取ってくれる事を祈ろう。

 その後は、特に問題なく庭を散策してその場で別れた。

 ちょっとしたアクシデントはあったが、何とかお見合いは終えた。

 後はどうやって、この婚約を破談にするか考えるか。

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