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第21話 うえええっ⁉

 ロゼティータ姉様と供に僕は母さんを出迎える為に王都の外に出た。

 合流地点に付くと村松さんが部隊を率いて待機していた。

 どうやら、姉様は出迎えの為に村松さんの部隊を配備しようだ。

 村松さんがこちらに気付くと、機嫌よさそうに手を振って来た。それを見て返礼を込めて、僕も手を振った。

 そして、僕達が立つ位置に着いた。

 僕の右隣は姉様で、左隣は村松さんであった。

 そうして、母さん達が来るまで待ち続けた。

 ・・・・・・暇だな。

「暇だね~、リウイ君」

 気持ちが顔に出ていたのかな? 

 村松さんが小声で話しかけてきた。

 チラリと姉様を見ると、こちらに気付いた様子はない。なので、話をする事にした。

「確かにね」

「今日来るんだよね。リウイ君のお母さん」

「うん。そう訊いている」

「そっか。じゃあ、うんと派手な出迎えにしないとね」

 村松さんは気合が込められた顔をした。

 後ろに控えている村松さんの部隊は見目が良い人達を警備に、他の人員は楽器を持っている事から楽隊という分け方になっていた。

 警備だけでも十分だと思うが、派手だから良いか。

 そう思っていると、前方から砂煙が上がっていた。

 恐らく先触れだろう。

 少しすると、騎乗した兵士達がやって来た。

「馬上より失礼いたす。間もなく、ハバキ様率いる本隊がこちらに参りますので出迎えの準備をする様にと言付けを賜り駆け付けましたっ」

「あい、わかった。こちらも出迎えの準備は出来ておると伝えよ」

 姉様が答えると言付けを伝えに来た使者は「では、御免」と言って来た道を引き返していった。

 使者を見送ると、姉様は村松さんを見た。

「という訳でセナ殿。演奏を頼む」

「OK。任せて」

 村松さんは元気よく挨拶し、手を頭の上まで上げた。

「それじゃあ、ミュージックスタート‼」

 そう言って指を鳴らした。

 その音と共に楽隊が楽器を鳴らしだした。

 うん? この音楽は・・・・・・まさか、〇ラクエでは⁈

 やばいよ。その音楽を流したら、著作権とか色々な法に引っ掛かるじゃん⁈

 そう思っていると、村松さんが親指を立ててウインクしてきた。

「こっちの世界じゃあ、著作権とか面倒な法律は無いから何も違反してないよ~」

 確かに、確かにそうだけどさっ。

 だからと言って、この音楽は駄目だと思うんだけどっ。

「むぅ、中々重厚のある音楽よ。セナ殿。この曲名は何と言うのか?」

「オーバーチュアと言います」

「ほぅ、意味は分からぬが。中々に良い曲じゃのう」

「そうでしょう。わたしの故郷では名曲として知れ渡っていますから」

 そうだね。この音楽は有名だね。本当に。

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