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第14話 また行くのか

 三人は色々な店に入り、様々な服を物色して沢山の服を買った。

 荷物持ちは用意してないかったので、どうするのだと思っていると。

 ロゼティータ姉様が魔法で収納してくれたので問題は無かった。

 服の買い物は終わったが、村松さんが。

「折角、城下町に出たんだから少し回ろう」

 と言いだした。

 姉様もどうせ戻っても暇という事で、その案に乗った。

 リリムは護衛なので姉様が行くと言ったら付いて行くだけだ。

 僕も特にやる事が無いので皆と行動を共にする事にした。

 

 それから数時間後。


「ふぅ~、久しぶりに沢山歩き回ったのじゃ」

「お疲れ様~」

「ロゼティータ様。足はむくんでいませんか?もし、むくんでいたら足のマッサージをした方が良いと思います」

「ふむ・・・・・・問題ないのじゃ」

「そうですか・・・・・・」

 少し残念そうな声を上げるリリム。

 これはあれだな。足のマッサージでもして少しでも自分に好感を持つようにするつもりだったんだな。

 あからさまなポイント稼ぎだなと思いながら、自分の部屋に戻ろうとしたのだが。

 何か横から強い視線を感じる。

 怒りと悲しみを混ぜた複雑な視線だ。

 その視線を辿ると、体半分を壁に隠しているイザドラ姉上が居た。

「・・・・・・・」

 瞬きもしないでハイライトがない目で見ている所為か凄い怖い。

「あ、あねうえ・・・・・・?」

 僕が声を掛けても反応が無かった。

 これは相当怒っているな。

「何じゃ。えらく機嫌が悪いようじゃのう。イザドラ」

「・・・・・・姉さんが言いますか?」

 凄い怒っている声で話す姉上。

「うん? 何かお主の機嫌を悪くするような事をしたかのう?」

「・・・・・・わたしに何も言わないで王宮に出た事です」

「その事か。良いではないか。偶には外の空気を吸わないと息苦しくなるからのう」

「わたしはその事で不満があるのではありません。どうして、リウイを連れて行く事をわたしに言わなかったのです?」

「何ぞ、あったか?」

「いえ、大した事ではありませんよ。わたしが忙しい中、全ての雑務を終えて『門』の魔法の準備が完了したので、意気揚々とリウイの部屋に向かったら誰も居なくて、王宮内を探し回ったら姉さんと一緒に出掛けたと聞いて、凄くショッッッックを受けただけですから‼」

 ああ、それで怒っているのか。

「うむ。それについては悪かったのぅ。であれば、明日、リウイと出掛ければ良いのでは良いじゃろう」

「「えっ⁈」」

 姉上と同じタイミングで僕は驚いた。

「別に姉上と一緒に出掛けなくても良いと思うけど」

「そうは言うがのう。これで一緒に出掛けないと、あ奴の事じゃ。臍を曲げるかも知れんぞ」

「うっ」

 そう言われると確かに。

 そして、チラリと姉上を見ると、すごく楽しみにしている顔をしていた。

 ・・・・・・そんな顔をされると行かないと駄目だよな。

 もし、行かないと言ったら臍曲げそうだしな。

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