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第11話 流石にこれは

 この双胴艦に乗って行くと言うのか⁉

 大型艦の中でも一番大きいのではと思われる船で⁉

「あ、あの。これは流石に」

「わたしと貴方の軍団を運ぶとしたら、これぐらいは必要でしょう」

「はいぃ?」

 姉上の軍団は分かるけど、僕の軍団って何?

「領地の軍は解散したと思ったけど?」

「貴方が声を掛けたら直ぐに集まるでしょう」

「そうかな?」

「十二氏族と樹海で暮らしている部族達は分かりませんが、アイゼンブルート族なら貴方が一声かけたら大丈夫ですよ」

 ああ、そうかもな。

 ロボットみたいな種族だからな

「樹海への道はわたしの魔法で道を作りますから、呼ぶ出す事は可能ですよ」

「でもなぁ、公都と廃都に行くのに軍団が居るのかな?」

「リウイの護衛なのですからこれぐらいは必要でしょう?」

 いや、要らないと思います。

「姉上の軍団かアイゼンブルート族の軍団だけで十分だと思いますけど?」

「いいえ、二つの軍団があった方が確実にリウイを守る事が出来ます。ですので、二つ連れて行きます」

「そうかな~」

「本当は五個軍団くらい連れて行きたいのですが、現在の王国と大陸にある他の国々の状況を考えて二個軍団に妥協したんですが」

 妥協。それは妥協というよりも、状況を鑑みて当然では?

「ソアヴィゴ兄上が軍を動かす事を許してくれるかな?」

「其処は問題ありません。ソアヴィゴには既に話を通してあります」

 何時の間に。

 相変わらず根回しとか上手い人だ。

「でも、二個軍団は流石に多いと思うけど」

「リウイはそう思うかもしれませんが、わたしは思いません」

 まぁ、廃都は噂では結構ヤバイ所らしいからな。二個軍団連れて行っても良いか。

「じゃあ、とりあえず魔国に戻ってアイゼンブルート族の所に行って軍団の貸し出ししてくれる様に言わないと」

「そうですね。そうした方が良いですね」

「という訳で、姉上」

「はいはい。分かっていますよ。でも、もう少し待っていなさい。あの魔法は準備に時間が掛かりますから」

「分かったよ」

 そう言って、僕はリリムを連れて其処から離れて行った。

 しかし、あの双胴艦に乗って副都に行くのか。かなり目立ちそうだな。

 あれ以上、反対しても姉上の事だから何かしら理由付けて言ってあの艦で行こうと言うだろうな。

 まぁ、問題は其処じゃなくてユエ達の事だな。

 三人とも完全に納得してないからな、ちゃんと説得しないとな。

 しかし、誰から説得した方が良いかな。

 そう考えながら歩いていると、前方から村松さんがやって来るのが見えた。

「あっ。リウイ君~」

 僕を見るなりブンブンと手を振る。

「どうしたの。村松さん」

「うん。リウイ君に会いに来たのっ」

「僕に?」

 何の用だろうか?

「ここじゃあ、何だから。あっちに行こうと」

 と言って僕の手を掴んで何処かに連れて行く。

「あっ。待ちなさい。セナ!」

 リリムが慌てて後を追い掛けた。

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