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第10話 え、えええ⁉

 翌日。


 姉上の提案に出たその飛空艇をどんなのにするのか決める為に、飛空艇の発着場に向かった。

 護衛として当然の様にリリムが付いてきた。

 ユエ達も誘うかと思ったが、昨日の件は完全に理解してくれたとは思ええないので、とりあえず今日の所は止めにした。

「へえ、これは凄いな」

 王宮を出て軍事施設が連立している区画に飛空艇基地に向かった。

 飛空艇の発着場は王都以外にも幾つかあるらしいが、王都にある飛空艇基地は規模が小さい方らしい。

 それでも、飛空艇が何十隻もあり、何時でも飛行できる様に準備されていた。

「規模は小さいと聞いていたけど、これで小さい方なんだ」

「この基地にある飛空艇は大型艦が二十隻。中型艦十隻。小型艦五十隻。輸送艦六十隻。計百四十隻です」

 何時の間にそんな事を調べたんだ?

 僕は頼んでいないのだけど。

「リウイ様。この船のどれに乗って副都に行くのですか?」

「ああ、そうだね」

 心の中にある疑問は脇にやり、今はどの船に乗るか決めよう。

 他の人に決めさせたら、大型艦を指定しそうだしな。

 作業中の技術者の人達の視線を浴びながら船を見回し、どの船にするか考えていると。

「ああ、リウイ。来ましたか」

 何となく姉上が居るのではないかと思っていたが、本当に居たよ。

 麾下の魔導甲殻兵団の団員に囲まれながら。

 そして、僕の下に駆け寄ってきて抱き締めようと腕を広げだしたので、僕は後ろに下がって避ける。

「何で避けるのですか?」

 寧ろ、何で避けないと思わないのだろう。この人は。

「だって、恥ずかしいし・・・・・・」

 無難な返しをした。

 本当はもっと言ってやりたいが、此処で倒れでもしたら面倒だからな。

「ふふ、照れているのですか? 良いじゃないですか。姉弟なのですから」

「親しき中にも礼儀ありという言葉を本で読んだんで」

 話し掛けながら抱き締めようとするが、フェイントを交えながら避け続けた。

「もう、そんな本に書かれている事よりも、姉弟のなかを深める方が良いと思いますよ」

「十分に仲が良いと思いますけど」

 避け続けるのでこれでは捕まえる事が出来ないと判断したのか、姉上は口を尖らせて不満を言う。

 油断させるつもりかと思い、警戒しながら僕は姉上からある程度、距離を取った。

「むぅ、分かりました。・・・・・・」

 警戒しているのでこれは無理だと判断して抱き締めるの体勢を解いた。

 それでも僕は油断しなかった。だって、そうやって隙を見せたら抱き上げて来るからだ。

 という訳で、リリムを盾に出来ように少し後ろに下がる。

「で、姉上はどうして此処に?」

「勿論。リウイと一緒に乗る船を選びに来たのです」

「別に僕が選ぶからそんな事をしなくてもいいのに」

「良いでは無いですか。それに飛空艇と言うものはどんな物か見て見たいと思いまして」

 そういう事なら仕方がないか。

「じゃあ、一緒にどんな船にするか見て回ろう」

「いえ、どの船にするか決めました」

「えええ、もう⁉」

 いったい、どんな船を選らんだのやら。

「あれですよ」

 姉上が指差しので、差した先を見た。

 其処には大きな船だ。よく見ると双胴艦という奴だ。

 艦首には龍の顔を模していた。

「この王都の飛空基地にある大型艦の中で一番高性能をである戦艦『双龍帝皇』です」

 えええ⁉

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