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第65話 阻止しないと

 翌日。


 朝目覚めると、僕はリリアンさんの下に行く。

 僕が来た話を言う為だ。

 しかし、部屋を訪ねてもリリアンさんは居なかった。

「今朝早くに陛下から呼び出しがありましたので、朝食を食べるなり出掛けました」

 と部屋付きのメイドさんが教えてくれた。

 間が悪いな。仕方がないと思い、これは二コラさんに直接言うしかないなと思い二コラさんの部屋を訪ねた。部屋の前に着きメイドさんに二コラさんに用があると言ったら。

「二コラ様なら先程、婚約者選びの決闘場に向かいました」

 一足違いか。

 このままでは、二コラさんが負けるかも知れない。

 なので、急いで二コラさんを追い駆けようとしたら。

「あら? どうかしたの。リウイ君」

 駈け出そうとした先に二コラさんが居た。

 前につんのめりそうになったが、其処は両手を回転させてバランスを取り、何とか倒れなかった。

「ふぅ。二コラさん。どうして此処に?」

「うん? どういう意味?」

「婚約者探しの決闘場に行ったって」

「ああ、それね」

 二コラさんは頭を捻った。

「さっき、人が来てね。『今日は選出された人が居ないので休みで良いと陛下からのお言葉です』って言われて、他にやる事は無いから戻って来たのよ」

 人が居ないから戻って来たね。

 昨日の話をを聞いていたので、どうにも気になるな。

「ところで、リウイ君は何か用かしら?」

 ああ、どうしよう。

 昨日の話をしても決闘が行われていない以上、意味が無い。

「えっと、近くを通ったので挨拶に」

「? そう」

 変な事を言っているなみたいな顔はしないで欲しいな。

 自分でも変な事を言っていると自覚はしている。

 その後は少し話をするとその場を後にした。

 

 二コラさんの部屋から離れると、この国の地図や歴史を書き記した図書館みたいな所を探した。

 国によっては王族しか入ってはいけないとか色々とあるが。

 まぁ、見つけないとどんな所なのか分からないな。

 キョロキョロしながら図書館を探していると。

「放せっ。これは濡れ衣だっ」

「我らは何の罪も犯してはいないっ」

「くそっ。放しやがれっ」

「わ、わたしはなにもしておりません! 無実です!」

 この声は昨日の悪だくみしていた人達と同じ声が聞こえて来た。

 一人だけ聞き覚えがないな。

 そう思い声が聞こえた方に足を向けた。

 すると、縄に縛られた人達が兵士に囲まれて何処かに向かっていた。

 気になったので、目の前を通りかかった兵士に訊ねた。

「あの人達は何をしたのですか?」

「あいつらは没落した貴族の一門の奴らだったんだが、今回の婚約者探しで家を復興させようとして、王女様に毒を持って勝とうとしたから、王族不敬罪で裁判を受けるそうだ」

「裁きですか。裁判は行なわれるんですね」

 てっきり、問答無用で死刑だと思ったが違ったか。

「尋問を受けてから裁判に掛けられるんだが、裁判になった時点で有罪か死罪しか判決は下されないけどな。そういう証拠しか出ないからな」

 尋問を受けて裁判ね。

 それはあれか尋問と言う拷問を受けて無理矢理、自白させられて有罪になるしかないない証拠をださせると思った方が良いな。

 死罪になったら三族皆殺しとかになるのかな?

 随分と怖い法だな。まさか、そうならないよな。

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