表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
530/756

第49話 そう言えば

 叔父さん達が居る事のは分かったので、ついでに名前を聞こう。

「ナギサちゃん。叔父さん達の名前を教えてくれるかな」

「えっとね。わたしのお父様はミツカって言う名前で、ミズホ叔母さんの夫はノキユって言うんだよ」

「ノキユ叔父さんは建築家だよね?」

「そうだよ。ミツカお父様は将軍だよ」

「将軍ね」

 武者修行って言っていたけど、この国の将軍はそういう事をするのか?

「来年の頭領を決める大会に代表選手に選ばれる様に鍛練しているって、前に送られて来た手紙にそう書いてあったよ」

 ああ、母さんが何度も優勝した事があるという大会か。

 その大会で『鬼人族(オーガ―)()一番(チャン)の強者(ピオン)』と言われるなんて、我が母ながらどんだけだよ。

「そう言えば、ナギサちゃん達は何処に旅行に行っていたの?」

「えっとね。此処から西方にあるカカヴァブオ王国って国に旅行に行っていたの」

「どんな所?」

「美味しい食べ物が沢山あって、有名な観光地が沢山あるんだ。少し前まで北にあるハノヴァンザ王国と戦争していた所だよ」

 そんな所に行っていたのか。まぁ、話を聞いた感じその国と戦って勝ったか和睦したかのどっちかだろう。じゃなかったらそのハノヴァンザ王国と言う筈だ。

 しかし西方か。イストリア帝国も西方にあると聞いたけど、何かしらの影響を受けただろうか?

 話を聞いた感じだと大国だそうだから。そんなに影響を受けていないと考えてもいいかもな。

 まぁ、知り合いと言える知り合いは居ないので気にする事ではないか。

 僕達の話を聞いていて思い出したのか、アイライ御祖母さんはカリショウ御祖父さんに声を掛けた。

「そう言えば、貴方。ハノヴァンザ王国の使者がカミノサラ家に来ていると聞いたけど本当?」

「ああ、聞いている。大方、先の戦の戦費を補填する為に我が国と交易を結びに来たのだろう。我が国の今の頭領はあの家の当主だからな」

「セクシャーナト様から聞いたの?」

「ふん。あいつが茶飲み話のついでとばかりに話して来ただけだ。しかし、かの国と交易を結ぶのは悪い事ではないからな」

「どうして、カカヴァブオ王国との戦争に負けたのよ。今は落ち目でしょうに」

「あの国は独自の技術開発で『飛空艇』なるものを作ったそうだ。先の戦の後半もそれを使い何とか和睦に持ち込んだそうだ」

「へぇ、そうなの。じゃあ、その『飛空艇』に乗ってここまで来たという事かしら?」

「そうだろうな」

 御祖父さん達の話を聞いて、内心驚いていた。

 まさかこの時代で『飛空艇』を作る技術が出来ていたとは。

 前世ではコスト、技術の面で作る事を断念した物が開発されているとは。是非とも見てみたいな。

 しかし、カミノサラ家か。行くとしたら、セクシャーナトさんに話を通さないと駄目だよな。

 正直、かなり気が重いな。

『別に見に行くくらいは良いわよ。その代わり、何をしてもらおうかしら?』

 と言いながら良からぬ事を考えている姿が容易に目に浮かぶな。

 しかし、飛空艇か。う~ん。迷うな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ