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第40話 行くのは良いのだけど

 翌日。


 セクシャーナさんのお誘いに乗って『八獄の郷』に行く事になったのだけど、メンバーが何時ものメンバーではなく。

「本日はよろしくお願いしますね」

「よろしく」

「よろしくお願いします」

 何故かクリストフの娘達のシャル、二コラ、ジェシーの三人が付いてきた。

 他にはパシパエ。ルフ。ビクイン。アンビア。シェムハザ。デネボラなどあまり親しくしていない者達がついて来る事になった。後、クレハとその部隊。

 護衛役はいつものアルトリア達ではなく二コラや他の者達がする事になった。

 アルトリア達の話だと、結構強いそうだ。

 なので、護衛には問題ないそうだが。

 どうして、ソフィーが僕の旅にシャル達を連れて行くのかと言うと。

『先の一件でどうもクリストフの技術力が目に付くようになったようです。本人は隠している様ですが、どうやら引き抜きだけではなく脅迫もされているようです』

 そう聞かされて、さもありなんと思った。

 前世の知識の中にある物をどんな物か教えただけで物にする技術力。これは欲しいと思わない人は居ないだろう。

 ネーミングセンスだけは頂けないが。

 でも、それと僕の旅に何が関係するのかと尋ねると。

『リウイ様が旅に行っている間に、そういった事をする者達を潰して静かにしておきますね。それと並行してラクロワド商会の跡地も我々が貰う様に手筈を整えます。後、何時もの者達を連れて行かないのは気分転換を兼ねていますので』

 そこまでしなくて良いんだけどなと思いつつも、任せるからには全て任せる事にした。

 それで店を失ったら、その時はその時で考えれば良いや。

 などと思いながら、宿の前で皆と歓談していた。

 今日の午前中にはセクシャーナトさんが馬車を連れて来ると聞いていた。

 その馬車に乗って、僕達は『八獄の郷』に行く手筈になっている。

 前に手形は貰っているので、問題なく行けると思う。

「あっ。来たようですね」

 シャルさんが目を向けた先には、何台の馬車が列となって進んでいた。

 しかも、その馬車の左右には魔獣に騎乗した兵士達が居た。

 皆屈強そうで良い装備をしているのが一目で分かった。

 どの馬車も金が掛かった装飾と数人が入る事が出来るぐらいに大きかった。

 そんな馬車の一団が停まると、その内の一つ車のドアが開いた。

 ドアが開くなり、直ぐに台座が置かれた。

 その台座に足を乗せて降りて来たのは予想通りセクシャーナトさんであった。

「お久しぶりね。リウイちゃん」

「どうも」

 ニコニコと笑顔を浮かべながら話しかけてくるセクシャーナトさん。

 表向きは友好そうだが、この人の場合だと何を考えているか分からないから注意しないとな。

「ところで、そちらの方々がご一緒する人達?」

「そうです」

「そう。じゃあ、皆。馬車に乗りましょう中で自己紹介がてらお話しでもしましょう」

 セクシャーナトさんが先程まで乗っていた馬車に乗る様に言うので、僕達はその馬車に乗り込んだ。

 皆乗り込んだので、馬車に入る前に顔を見送りに来たソフィーへと向ける。

「じゃあ、後は任せたよ」

「はい。行ってらっしゃいませ」

 話し終えると馬車に乗り込んだ。それと同時に馬車も動き出した。

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