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第46話 商業ギルドのギルド長から頼まれた

 日が沈み、閉店時間になった。

 掃除と明日の準備と同時進行で終わらせて、宿に戻る。

 宿に入ると、僕は一緒に店番したシャリュにソフィー達を談話室に来るように頼んだ。

 僕は談話室でソフィー達が来るのを待っていると。

 宿の扉が開いた。そして誰かが入って来た。足音から複数人のようだ。

 そして、談話室の前で少し話をした後、誰かが入って来た。

「若。御寛ぎ中、すいません。お時間を頂いてよろしいですか?」

 談話室に入って来たのはダイゴクだった。

「ああ、別に良いけど。何の用?」

「はい。実は商業ギルドの者達がお話があるようで」

「話? まぁ、いいや。聞こうか」

「はい。では」 

 ダイゴクが談話室の入り口に顔を向けて「入って良いそうだぜ」と告げると、談話室に入って来た。

 入って来たの見た目三十代ぐらいの獣人族の男性だ。

 頭から生えている耳からして狸みたいな耳だから、狸の獣人と思われる。

「初めまして。わたしはこの都市の商業ギルドのギルド長をしているギョブウと申します」

「ギルド長⁉」

 何で、そんな人がわざわざこんな所に居るんだ。

 僕に用があるのなら、人を使ってギルドに呼び出せばいいのに。

 って、ああ、ダイゴク達がいるから、気をつかったんのか。

 流石は『義死鬼八束脛』か。

 って、感心している場合では無いな。

「どうぞ。こちらに。御足労をいただいて大変恐縮です」

「いえいえ、わたしの方こそ、本来はもっと早くにこちらに来る予定でしたが、色々と込み入った事がありまして、遅れた事をお許しください」

 僕はやって来たギョブウに椅子に座る様に促した。ギョブウが座ると、僕も対面の所に座る。

「まずは、前もって来る事を旨を伝えずに来た事をお許しください」

「いえいえ、そちらはお忙しい身なのですから、特に問題はありませんよ」

 むしろ、どうしてギルド長が此処に来たんだと不思議に思う。

「温かいお言葉を頂き感謝します。わたしの方も、店の評判を聞いて、どんな方が店を切り盛りしているのか勝手に想像していましたが、まさか、こんなにお若い方とは思いもしませんでした」

「はっはは、それは店に来る人達に言われます」

 これは本当だ。皆、もっと年上の人がしているのだと思ったと言っていた。

「そうですか。まだ若いリウイ様は商売の仕方はどなたから教わったのですか?」

「『鳳凰商会』の会長とちょっとした伝手がありまして、その方から」

 まぁ、あながち外れてはいないよな。ユエから商売の仕方とか教わったのは本当だし。前世でだけど。

「そ、そうですか。凄い伝手をお持ちで」

 ギョブウは少し驚いた顔をしていた。

 さて、挨拶はこれぐらいにして、そろそろ本題に入るか。

「それで、今日はどんな用で来たのでしょうか?」

「は、はい。実は本日、リウイ様に会いに来たのは、頼みたい事がありまして」

「頼みたい事?」

「はい。リウイ様は『海神祭』をご存知ですか?」

「近々開催する祭りですよね」

「はい。その通りです。実はその頼みと言うのは、リウイ様の店も祭りに参加して頂けないでしょうか」

「僕の店がですか?」

 祭りの参加を商業ギルドから頼まれるとは思いもしなかったな。

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