表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
305/756

第50話 報告を受けて、現場に行くと。

 報告を受けた僕は、後の事はソフィーに任せて、アルトリアの背に乗って、その現場に向かう事にした。

 リッシュモンドはは「あらゆる事態に備えて、衛兵を率いて参ります」との事で、僕は先に行く。

「アルトリア。出来るだけ早く進んで」

「承知しましたっ」

 僕の命令に従い、アルトリアは出来るだけ早く駆けだした。

 それに並走して、ルーティ達も駆けている。

 呼んだ覚えはないけど、まぁいいか。

 

 そうして駆けだす事、数十分後。


 僕達はその現場に来た。

 で、その現場なのだけど。

 店の前に倒れている男達。

 怪我をしている男性の傍で女性達が手当てをしている。

 フェル姉さん達に挟まれている上に、首に鞭が巻かれている男性がいる。

「こ、これは、いったい」

 アルトリアは驚愕していたけど、僕は周りを見る。

 ふむ。何処も損害はないようだな。家や建造物の損壊などはないようだ。

 それが分かり、ほっとした。

「あっ、ウ~ちゃん~」

 アルトリアに乗っている僕を見つけたのか、フェル姉さんは笑顔で手を振る。

 その向日葵の様な笑顔を見て、溜め息を吐いた僕はアルトリアから降りて、姉さん達の所に行く。

「フェル姉さん。今度は何をしたの?」

「むっ、酷いわね。わたしがこんな騒動を起こした犯人と言いたげね?」

「違うの?」

 正直、こういう面倒事を起こすのは、フェル姉さんだと思うのだけど。

 優しい人なのだけど、ミリア姉ちゃんにも負けないくらいトラブルメーカーだからな。

「失礼ね。今回はわたしは起こしてないわよ。起こしたのは」

 フェル姉さんはヘルミーネ姉さんがを指差す。

「ヘル姉さんが?」

 まさかっと思いつつ、僕が見ると。

「……ごめんなさい」

 何か、叱られた子供みたいな顔で謝るヘル姉さん。

 う~ん。とりあえず、事情を聞こうか。

「それで、何でこんな事をしたの?」

「ああ、実はね。この男に聞いたんだけど、この店の土地の立地が良いから、自分達のチームが経営している店を建てようと、交渉していたのだけど決裂して、だったら、その土地を売る様に嫌がらせをしていたそうなの。で、その嫌がらせで経営が悪化。で、それでも、店を売らないから、第三者を介して、借金をさせたのよ」

「第三者を介してね。その第三者って」

「そうなの。自分達のチームメンバーなのよ」

 ああ、それを聞いて、何でこんな状況になったか分かった。

「で、払え切れないほどの借金を負わせて、店を取り上げた。で、その店を壊そうとしたら、ヘル姉さん達がやってきて、ワンサイドゲームになったって所かな?」

「そうなの、正解よ。ウ~ちゃん」

 花丸代わりに頭を撫でるフェル姉さん。

「借金ね、すいません。ちょっと良いですか」

 僕はこの店の店主と思われる人に声を掛ける。

「は、はい。何でしょうか?」

「その借用書って、持っていますか?」

「え、ええ、こちらです」

 店主の手から渡された紙を開いて、中身を見た。

 ふむ、ふむふむ。これは。

「なに? 何か? あったの?」

 フェル姉さんとヘル姉さんは後ろから、その紙を覗き込む。

 ちょっ、胸を押し付けないでよ。二人共。

「うん。実はね」

「おいっ、これは何の騒ぎなのだ?」

 何か、男性の声が聞こえて来たので、声がした方を向くと、

 其処には、老年に差し掛かろうという中年の魔人族の男性が居た。









 










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ