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第51話 神様仏様アリアン様‼

 ティナに呼んできてもらった三人に、僕は先程の通信の内容を隠す事無く話した。

「道が封鎖された、だと?」

 母さんの言葉に僕は頷く。

「封鎖されたら、そのおくち? どころか向こうの土地に行くのも不可能ね」

「でも、どうにかして向こうに行きたいのだけど」

「で、その知恵を借りたくて、わたし達を呼んだのね?」

 その通りとばかりに頷く僕。

 ソフィーとフェル姉は互いの顔を見合い、僕を見た

「ちょっと難しいですね」

「魔法で姿を変えても匂いでバレるかもしれないわ」

 ふむ。だとしたら、方法は。

「いっその事、筏を作って『清海』を越えたらどうだ?」

 母さんの意見は、今僕が考えた事と同じだった。

「でも、どれくらいの深さかもどこまであるのかも分からないのに、筏に乗って遭難でもしたら大変よ」

 確かに、フェル姉の言う通りだ。

 だからと言って、このままではあちらの領地に行く事が出来ない。

 どうしたものかと頭を悩ませていると。

「わたしに考えがあります」

 アリアンがそう言ってきた。

「なんだって⁉」

 この状況でどうにか出来る手立てがあるのか⁉

 どんな方法だ?

「アリアン、それはどんな方法なの?」

「あの『清海』にはわたしの知人が居ます。その者の力を借りましょう」

「『清海』にすんでいる知人?」

 まぁ、アリアンの知り合いという事だから、魔獣だろうな。

 出来れば話しが通じる魔獣だと良いな。

「その魔獣は大丈夫なのか?」

「ええ、性格は温厚ですから、話は通じます」

「だとしたら、問題ないな」

「ですが」

「行くのはいいけど、兵は連れて行くの?」

 ああ、それが問題だった。

「行けるとしたら、そのまま行った方がいいから連れて行った方が良いけど、ここの都市の兵を連れて行けば、防衛戦力がその分削られるからな」

 正直、行く行かないよりも兵をどれだけ連れて行くかの話しになっている。

 それで又、頭を悩ませていると。

「あの、アーヌルとかいう者達を連れて行けば良いのでは?」

「成程。それは名案だな」

 そうか。アーヌル達を連れて行くか。

 確かに、あの部隊を連れていければ食料の問題は無くなる。

「ですが。アリアン様、その話しをしにいく魔獣はあいつ等を運ぶ手段を持っているのか?」

 ソフィーはアリアンに訊ねた。

「そこは問題ありません。正直、一個軍団連れて言っても問題ありません」

「ほぅ」

「へぇ」

「それは、また」

 母さん達は興味がわいたようだ。

「じゃあ、それで決定だ。ソフィー、レイモンドにアーヌル達を連れて北部に向かうと伝えてくれ」

 そうと決まったら、善は急げと言わんばかりに、僕は指示を出す。

「・・・・・・畏まりました」

 何か言いたそうな顔をしたソフィーだが、直ぐに頷いてレイモンドさんに伝えに行った。

「フェル姉と母さんは都市に残ってね」

「待て」

「何?」

「フェルはまだ分かるが、何故わたしは連れて行かない?」

「母さんにはアーヌル達を連れて行くから、その分の戦力の代わりをして」

「むっ、そうか」

 母さんは頷いた。

 さて、出掛ける準備をするか。






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