《リア充なオタク》
主人公の親友登場です!
「よっ!晴!おはよう!」
「なんで元気なんだよ。どうせ俺が落ちた後もレベリングしてたんだろ?」
「まあね、おかげさまでテンションがおかしいわ。」
「絶対授業中寝るやつじゃねぇか。」
「それはお前もだろ。」
俺と話しているこの男は、中学時代からの友達だ。
《清水 綜太》(しみず そうた)
学力的に問題がないとはいえ、保育園や小学校などに行っていない事もあり、友達が居なくて学校で浮き気味だった俺に声をかけてくれた。
綜太は学校でも友達の多く、初めは俺なんかとは全然違う存在と思っていた。こいつは充実した三次元生活を送ってきたんだろうなと。
だから始めは友達もおらずずっと一人でいる俺を憐れんで来たのかと本気で思った。いらねぇよそんなお節介。
だから俺は始めは綜太を避けていた。変に目だったりするのも嫌だったし、何より昔の事があってか俺は人を簡単に信用できなくなっていたのだと思う。まあ、環境があの環境だったからだが、
だが綜太はそんな事お構いなしかのように俺に話しかけて来た。俺がいくら遠ざけてもいくらでも距離を詰めて来た。
あるきっかけによって俺たちは話すようになった。それ以来、何でこんなにゲームオタクでアニメオタクなこいつが三次元で人気者なのか、神様の与える能力値の配分に疑問を感じつつも、意外に気が合い、今では同じ高校に通っている。
「お!そういえば晴知ってるか?」
「ん?なにを?」
「前話してたVRゲーム、今度クローズドβテストだってさ!」
「あの物理法則に基づいたリアル対人戦闘ゲームとか言ってるやつ?」
「そうそう!俺βテスト応募したんだけどさ、お前もしとけって!」
「まあ、当たる気しねぇけど一応しておくか。」
VRMMORPGでモンスター達のと戦闘ばかり最近やっていたせいか、対人戦闘をしたくなっていた事もあり、可能性は低いがクローズドβテストに応募することにした。
話しながら歩いているといつのまにか学校の校門前まで来ていた。ゲーム話によって気持ちが盛り上がっていたというのに、突然現実に突き落とされた気分だ。
「そうだった、これから学校だった。」
「どんだけ嫌なんだよ、今日の教科楽じゃん。な?」
綜太のフォローを受け、限りなく0に近いモチベを上げようと試みる。
「はあ、行きますか。」
嫌々ながら学校にはいろうとした時、ふと何かを忘れているような感覚に襲われたが、気にせずにせっかく上がりつつあるモチベを下げないためにも、重い足を動かして、教室に向かった。
友達の存在って大きいですよね。