職員室にて
例のクラスの担任こと倉間 琴江は5時限目の他クラスでの授業が終了し、教材を片手に職員室に戻ってきた。
「ふぅ……これで今日の分の授業は終了ね」
倉間先生は疲れをほぐす様に肩を軽く回しながら自分の席に戻っていく。
「あとは……HRを終わらせてっと、ちゃちゃっと小テストの丸つけをしてっと、途中の居酒屋に立ち寄ってと…」
自分の席は入ってきた職員室の入口から離れており、たどり着くまでの間に今日の今後の予定を大まかに再確認していく。だがその確認も席にたどり着くと同時に停止した。
「……これは」
倉間先生の机の上には一通の小さな封筒が置かれていた。その封筒を手に持ち、宛先も名前も書かれていない封筒を誰が置いたのだろう、知ってる人がいないか少し周囲に目をやる。だが、誰もこれを知らないようで見ても何一つも変わらない顔でほかの方向を向いてく。倉間先生は仕方ないと思い、席に座り封を開けて中に入ってた折りたたまれた紙を取り出す。折りたたまれた紙を開いてみると
『今日の2限目、水泳の時間にて 山本 栞夏と坂口 美菜が死亡。死亡原因は─── 』
二人の死亡の記述と死亡理由が淡々とパソコンで打たれた文字で記入されている。その事を知った倉間先生は驚きを隠せず口を手で覆った。
「うそ………でしょ」
昨日に続き今日も新たな被害者が……。
「もしかしたら……明日も同じく殺される生徒が………だめ、そんなこと。私は生徒を守らなくてはならない」
私は机の上に置いてあるノートパソコンを開いて電源を付けた。このことをなんとしてでも周囲に伝えないと………早く……早くっ……。倉間先生はノートパソコンが起動すると同時にネットを開いて自分のサイトを開いてこのことを人々に伝えようとキーボードを叩く
『今、私の務めている学校の生徒が殺されています。誰でもいいです、このことを警察に伝えてください。私も殺される対象です。もしかしたら伝えられた時には私も殺されているかもしれません。私は生徒を守りたい。お願いします』
そして書き込んだことを更新するために決定ボタンをクリックしても反応がない。
「あれ?…起動していきなりは重かったかな」
試しにもう一度クリックしてみたことろ
ビリリッ!
「あっ……がっ!」
彼女の身体をいきなり電気が駆け巡った。彼女は何故なのか理由も分からないままその場に倒れ込んだ。そしてパソコンはブツンと電源が切れた。
彼女の座っていた椅子は電気椅子に替えられており、彼女が復讐の邪魔をするような行為をした瞬間電流を流し、彼女を感電死させた。そしてその電流が彼女の腕を伝いマウスに届き、パソコンに高電圧の電流が流れてパソコンが切れたのだ。
感電死した倉間先生は誰にも気づかれることなくひっそりと死亡した。