ライバルは特撮ヒーロー!
今日も懲りずに会いに来たぜ! ハニー!
「あらあら、今日も来たの? ごめんなさいね。優梨はまだ寝てるの。今、起こして来るはわ。上がってちょうだい」
Oh! 流石Mom! 親切だ……。
「優梨! 早く起きなさい! もうっ! 日曜だからって!」
勢いよくベッドから起き上がる音がする。
「ママ、今何時?」
「7時半よ。リカルド来てるから早く仕度しなさい」
「やばっ! アピルンジャー始まってる!」
優梨の慌てた声がCuteだぜ!
「全く…幾つになったら特撮卒業出来るのかしら…」
Momの呆れた声。でも、優梨のそんなところも大好きさ!
「優梨! どうせ録画してるんでしょ? リカルド来てるんだから、早く行ってあげなさい」
「えー! こんな早くに? 暇なのかな… あ、アピルンボスカッコイイ… アピルンメンマ見たら行くから…」
そりゃないぜハニー…俺は一言も話さないアピルンメンマ以下か?
ようやく来てくれたぜBaby!
「おはよう、暇人のリカルドさん。私の週に一度の特撮タイムを邪魔してまで何か御用ですか?」
「そりゃないぜbaby! キミに会う為に来たんだぜ!」
はぁ と短いため息が。
「暇人… 用は済んだでしょ? じゃ、私はこれで…アピルンメンマ観なきゃ」
こ、このままではアピルンメンマに負けちまう!
「優梨! 秘密戦隊アピルンジャーの劇場版チケットがあるんだけど行かないか?」
プライドを殴り捨てて言うと僅かながら反応が……。
「劇場版… 行く!」
そりゃないぜ! これがロマンス映画なら絶対スルーしたくせに……。
それでも嬉しいなんて俺って憐れ…
愛しのマイハニーとの初めてのデートは特撮映画……。
まぁ、日本に来たからには一度は体験するべきだろう。でも! 初めてのデートが特撮?
でも、愛しのハニーの為なら耐えるぜ!
「や~ん! アピルンメンマ~!」
マイハニー、優梨はさっきから一言もセリフの無いアピルンメンマにラブビームを放っている……。
Baby! その半分でいいから俺に向けてくれよ!
Screenの向こうのアピルンメンマが羨ましいぜ!