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物事はいつも彼女から  作者: ペんぎn
第一章 二人は二人
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第5話 昼休みにて

 4限目には体育が設定された月曜日。歩にとって体育自体は好きな教科だか、球技はとてもというほど苦手であった。今の時期にメインで行われる種目はバレーボールだった。


 今年の体育の種目はバレーボール、卓球、持久走といういかにもクラスの大半が嫌そうな顔をする種目であった。ただ、クラスの大半が嫌そうにするのは持久走であり、歩にとっては、持久走の方がまだ楽しいものであった。


 歩は運動部に所属しているが、球技が絶望的なため、陸上部という、ほとんど球技とは関わりのない部活であった。中学生の頃から陸上部に所属していたので、練習時間が長くなった意外の変化は特になかったのだ。そのため、陸上部は大した苦痛になることなく、三年間続けられそうだと思ったのだ。


 今日の体育では、バレーボールの練習試合をやるらしく、歩のクラスは男子が12人、女子が18人の計30人のクラスとなっているので、6人ずつに別れて、チームが組まれた。


 歩はボールには反応できるものの、構え方や位置が悪いのか、ボールは思っている方向には飛んでいかないのだ。


 あるあるとは言うものの、実際に見たことのないボールが顔面にあたるというハプニングに遭遇し、結局体育の半分は観客となっていた。


 そうしている内に時間が経ち、体育の授業はあっさりと終わった。


 体育が終わり、昼休み兼昼食の時間になり、僕は夏樹と白瀬さんと一緒に昼ご飯を食べていた。すると突然、白瀬さんが、


「春川君っていつもパン二つだけだけど、男子高校生としての栄養足りてる?」


と聞いてきた。


「まあ、生きてるから大丈夫だと思う。」


とは言うものの、歩は朝起きるのが遅く、昼ご飯の準備をする時間がないので、いつもコンビニやスーパー、購買のパンやおにぎりで済ませているのだ。


「そんな体で陸上部とは言われないとわからないくらいには細いよね。」

「まあ、俺も春川は細いと思うぞ。」

「僕がもやしみたいとでも言いたいのか?」

「「そうじゃなくて…」」


 なんで息ぴったりなのかとは思ったが、これが彼氏彼女というものかという結果に落ち着いたので、そういうことにしておく。


 昼休み兼昼食の時間も終わり、午後の授業が始まったが、大したこともなく、放課後の時間となった。そんな中、僕は声をかけられた。


「春川君、ちょっといいかな?」

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