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物事はいつも彼女から  作者: 七灯
第二章 二人は一人
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第47話 彼女とこれまで

 次に目が覚めたのは、翌朝のことだった。奏は隣で女の子座りで、泣きそうな顔をしていたので、慌てて布団から出て、布団を奏に羽織らせるように掛ける。もしかして僕が夜の間に何かしたのか心配になったので、何があったのか聞くことにした。


「奏、もしかして、僕、何かやっちゃったか!?」


奏は僕の焦りが感じられたのか、すぐに首を振る。どうやら、こちらが何かした訳ではないらしい。では、何があったのか。そう考えていると、奏が話し始める。


「あの、歩さんが何かした訳ではないんです。ただ、昨日の学校であんな態度を取ってしまって、周りの人たちは、私を受け入れてくれるのか、今更心配になって、でも、考えても、分からなくて…」


奏の本心を聞いてやっと僕の中で、奏という存在がようやく結び付いた。奏は学校では一人で行動することが多かった。それは、周りとの関わり方が分からなかったのが大きな原因であり、他にも奏と距離を取ろうとする人もいたのも原因だと思う。しかし、奏自身は周りと関わりを持ちたかったのだ。ならば、僕はどうするか。いや、することなんて一つしかない。奏と共通の友達を作るのだ。そうすれば、奏は友達の彼女として輪の中に入りやすくなるだろう。つまり、夏樹と真冬の二人と話せるくらいにはなってほしい。だが、まずは、奏の調子を戻すことから始めるほうが良さそうだと感じ、奏を抱き寄せ、声を紡ぐ。


「大丈夫。奏は、受け入れられるから。僕のあの時に比べれば、全然問題ないから。あれから奏と会って僕は立ち直れたから。だから、奏にも、必ず助けてくれる人が現れるよ。それが僕だと良いんだけどね。」

「…ずるいです。歩さんのあの時を知ってしまったから、比べれちゃうじゃないですか。」

「もう、大丈夫か?」

「ずっと、このままが良いです。」

「それは、優等生として駄目だろ?ほら、これで我慢してくれ。」


そう言って奏の体を少し離し、奏の左頬に唇を当てた。

(キスって、これであってたのかな?初めてだし、よく分かんなかったけど…)

引っ付いていた奏を離すと、奏は固まっていた。


「…奏?」


呼び掛けても反応がない。

(もしかして、軽率な行動だったか!?)

そう思っていると、奏が口を開く。


「あ、歩さん!キスくらいするって言ってくださいよ!は、初めてだったんですよ!」

「ご、ごめ、ん!?」


今度は奏から、唇を合わせてきた。奏は頬を赤くしていたが、目線を外すことなく、しっかりと僕を見ている。


「歩さんが謝ったら、その度にさっきみたいに、口を塞ぎます。あと、歩さん、自己肯定感が低すぎます。私にとっての助けてくれる人は、歩さんですから。だから、自分を低く見すぎです。」

「ごめ、ん!?」


再び、キスにより口を塞がれる。さっき謝ったら口を塞ぐと言っていたので、トリガーが謝るというのは、いくらでもトラップを仕掛けてくるということだと改めて気づかされる。それでも、奏も恥ずかしそうにしているので、良いのか悪いのか分からなくなる。


 とりあえず、第一目標の奏の調子を戻すのはできたので、朝ごはんの用意のためにリビングに行くと、昨日と同じ位置で姉さんが寝ていた。時刻は5時半過ぎ、カーテンを開けると、ちょうど日の出が見える。姉さんは光が差したことで目を覚ます。姉さんには先週、「火曜日だから学校がないのに起こすな。」と言われたが、今は毎日が休みだから許されるだろう。

これからテスト期間なので、投稿頻度落ちます。あと、これからは時間指定で投稿したいと思います。

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