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物事はいつも彼女から  作者: 七灯
第二章 二人は一人
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第41話 彼女と思い

 週始めの今日、月曜日にして、変わったことがたくさんあった。大きい変化といえば三つ。


一つ、席が変わった。そして隣は奏。後ろは夏樹、その夏樹の隣が真冬。話せる相手が近くに固まっていて、過ごしやすくなった。


二つ、文化祭準備期間は陸上部は参加しなくてもよくなった。ただし、自主練はやれ。とのことだ。


三つ、奏と付き合っていることが周りに知られた。


 まず、一つ目は、朝一番に席替えが行われ、たまたま全員(一人を除く)近くに固まった。ただ、それだけだ。


 次に二つ目、放課後かなり遅れて部室に行ったら、部室に張り紙がされており、部室にいた部長が説明してくれた。なんとも、例年文化祭準備期間でも部活があるのだが、各方面から文化祭準備に人手が足りなくなる、との苦情があったので、今年からは自主練を各自ですればいいとのことで、文化祭の期間は部活がないそうだ。


 最後三つ目、これは、昨日のショッピングモールで出会った立花さんと上山さんが広めたことが原因で、彼女らは写真まで撮っていたようで、信憑性が高く、クラスメイトがどんどん僕らの席に押し寄せてきたので、奏が付き合っていることを明らかにしたのだ。


 クラスメイトの特に男子たちは、

『なんで、春川みたいな、こんなぱっとしない奴が、秋山さんと…』

『そうだぞ!絶対何か弱みを握ってるんだ!』

などとみんな言いたいように言っていた。そこで奏が僕をかばうように、言いたいように言っていたクラスメイトを静まり返らせていた。正直、あのように詰められると何も出来なくなってしまうので、奏にはとても感謝している。


 そうして、僕と姉さんは、リビングで奏の愚痴(?)を聞いていた。


「やっぱり皆さん歩さんの良さが分かってないんです!星野さん以外の男子は、もっと歩さんを見るべきです!」


面と向かってそう言われるととても恥ずかしいのだが、多分ここで抜けると、奏の機嫌を損ねるだろう。


「これ、もしかしてさ、学校のときのほうがすごかった?」

「あ~、うん。そうだね。あのときは特に…」


『春川より、俺のほうが良いって!』

『なんで、春川みたいな奴に…』

『あなた方みたいに自己優先的な人は信頼できません。それに、他人の恋を邪魔しないでいただけますか?』

『ちっ。』

『うっ。』


「あはは、なんか奏ちゃんっぽいね。でも、奏ちゃんが言ってることは間違ってないと思うけど、今そういう関係作っちゃうと後々大変だよ?」

「そ、そうですが、歩さんが言われっぱなしも駄目じゃないですか?」

「あはは、そこは弟くんに頑張ってもらうしかないね。」


実際、僕が言い返したり、うまく流せたりすればよかったのだが、詰められると何も出来なくなってしまう。あのとき奏が口を出してくれなかったらどうだっただろう。考えたくもない。その点では、奏に感謝している。


 奏のコップに入っていたリンゴジュースがなくなっていたことに気づき、席を立つと、奏がどこに行くのか聞いてくる。


「歩さん、どちらへ?」

「いや、飲み物いいかなって。」


そう聞くと、奏は奏の何も入っていないコップを見て、「なら、お願いします。」と言うので、奏のコップを受け取り、キッチンへと向かう。

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