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物事はいつも彼女から  作者: ペんぎn
第一章 二人は二人
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第4話 学校にて

 あわただしく過ぎた土曜日と特に普段とは変わりのなかった日曜日を過ごし、気がつけば今日は月曜日。学校に行く準備をしつつ、朝ごはんには食パンを食べ、昼ごはんには菓子パンを食べるために、持っていくと準備をした。


 現在の時刻は8時15分。学校は8時半に席についていればいいので、学校まで徒歩5分というこのマンションは歩にとっては非常に好都合だった。


 いつもと同じ通学路を通り、学校に着いた。教室に入ると、真っ先に話しかけてくる男が一人。彼は星野夏樹(ほしの なつき)。高校に入ってすぐ仲良くなった、(あゆむ)の数少ない友達の一人だ。


「春川~課題見せて~」

「今日は駄目だ。もう少し課題をやる習慣をつけた方がいい。」

「そんなぁ~」


 なんとも情けない声を出しながら、僕にもたれてくる夏樹は、さらに体重をかけてくるので、


「いいかげん、鞄置きにいきたいんだけど。」


というと、夏樹は、


「鞄置いたら教えてくれよ~、春えもん」

「誰がドラえもんだ。」

「いや、言ってない。言ってない。」


 そんな会話を終え、夏樹と一度距離をとってから席に鞄を置き、ふと少し離れた窓側に彼女、秋山奏が視界に入った。少しの間、見ていたのか、夏樹がにやにやしつつ、


「春川も秋山さん気になるよな?」


と耳打ちしてくるので、


「そんなことははい。」


と簡単に返すと、夏樹は真顔になって、


「春川って彼女出来るのか?」


と言うので、僕はため息をつき、


「個人の勝手だろ。恋愛は他人から強制するものでもないだろ。」


と言うと、夏樹は納得したように頷き、


「俺とふゆみたいに付き合うと楽しいぞ。知らないことがいっぱいで。」


 夏樹が言うふゆとは、夏樹の彼女である、白瀬真冬(しらせ まふゆ)のことだ。


「でも、春川って、好きな人くらいいないの?」

「仮にいたとして夏樹がどうこう出来る訳でもないだろ。」

「まあ、そうなんだけとさぁ。やっぱり気になるじゃん友達の彼女。」

「そういうものなのか?」

「そういうものなんですぅー。彼女出来たらわかるんじゃない?」

「課題見せるのやめよう。そうしよう。」

「いや、課題は見せて?」


 夏樹の課題が終わったくらいで8時半の予鈴が鳴った。僕は今日の授業の準備を済ませ、今日の授業の範囲を確認して、授業の開始を待つことにした。

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