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物事はいつも彼女から  作者: 七灯
第一章 二人は二人
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第12話 マンションの廊下にて

「あの、僕の相談に乗ってくれないか。」


この言葉に三人は少し考え、すぐに肯定の意を示してくれた。


「でも、謎解きはテストが終わってからしようぜ。俺テストの順位下げたくないし。」


 それもそうだと思ったので、三人に見せた手紙をファイルにしまい、再度夏樹に勉強を教えることにした。


 一週間特に何もなく、テストが終わった。変わったことといえば、テスト前のクラス全体の引き締まった様子は、一区切りついたのて、分かりやすく疲れた様子へと変わったことくらいだろう。


 僕がいつ自己採点をしようと決めかねていると、夏樹と白瀬さんがやってきて、謎解きしよう!と言い出すので、自己採点は今日二人が帰ってからすることに決まった。


 僕が二人を連れ、部屋の前に着くと、秋山さんの部屋の前に見知らぬ女性が鍵を鍵穴に挿してドアノブを触っていた。その女性は僕らを見て、なにか思い付いたような仕草をして、僕に向けて話しかけてきた。


「君たち、(かなで)と一緒の学校の生徒さん?」


完全に不審者だと思ったが、秋山さんの名前が出てくるあたり、秋山さんのお姉さんだと思った。仮に違ったとしても、このマンションは専用のカードがなければエントランスで弾かれるので、確実に不審者ではないだろう。


「あっ、自己紹介が遅れました。私は秋山雫(あきやま しずく)というものです。まぁ、私のことより、君たちは奏と一緒の学校の生徒さん?」


と、秋山さんの関係者であることが分かり、再び聞いてきたので、素直に答える。


「はい。というか、同じクラスですね。」

「そうなの!じゃあ奏に玄関を開けるように連絡してくれないかしら。」


僕は秋山さんとの個人での関わりが少ないので、連絡アプリに登録してない。白瀬さんに目をやると、白瀬さんは連絡するあてがあるようなので、連絡は任せることにした。その間、僕は思ったことを彼女に聞いてみることにした。


「連絡手段とかないんですか?」

「あの…恥ずかしい限りなんですが、スマホの充電が切れてしまって…」


まさかの充電切れ。僕と夏樹が驚いていると、白瀬さんが秋山さんとの電話を繋げたようで、白瀬さんが秋山さんに状況を説明すると、彼女のスマホからは驚いたような声が聞こえてきた。


 僕らは秋山さんが来るまでの五分ほど廊下で秋山さんのお姉さんと思われる人に質問したりされたりしたのだが、彼女は秋山さんのお母さんだったようだ。


 そんなことをしていると、秋山さんが息を切らして廊下までやってきたのを確認し、夏樹と白瀬さんを連れ、僕の部屋に入った。部屋に入ってすぐ夏樹は、


「なんか秋山さんのお母さんってどちらかと言うとお姉さんに見えたな。」


というので、白瀬さんとともに頷き、ファイルから三枚の手紙を取り出す。そんな僕を見て、さっきまでの話題よりも面白い話題を見つけたのか、


「ようやく謎解き開始だな。」


と夏樹が言い出すので、探偵職は僕より夏樹の方が向いているのかもしれないと思ったが、多分言ったら夏樹が調子に乗り出すと思ったので、心の中に止めて置くことにした。

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