下水トンネル
なんか違う・・・。
下水トンネルを目の前にして私はそう思った。
ゲームでよくあるレンガとか石作りの下水トンネルだと思ったのに・・・。
なにこれ、バ〇オハ〇ードに出てくる地下トンネルみたいにおどろおどろしいんだけど・・・。
シカ「ねぇ・・・ここに入るの?(;゜ω゜) 」
カズラ 『俺こうゆうの苦手なんだよなぁ。』
ボブ 『僕もあまり得意じゃないかな・・・』
イザ 『ダンジョンだと思えばなんとかなるだろ?・・・』
シカ 「そりゃイザは大丈夫かもしれないけどさぁ」
イザ 『あれだ、カズラ。エーコーゴー思い出せ!』
カズラ 『( ´ω`)・;'.、ブッ』
イザ 『そうすりゃ怖くないだろ!』
カズラ 『でもあれみたいに銃とかライフルねぇじゃんか。』
イザ 『取り合えず 弾が無い!でも連呼しとけw』
カズラ 『えぇぇぇぇ』
シカ 「なんかよく解んないけど。」
イザ 『ここで立ち止まっても仕方ないから行ってみよう。』
一同 『『「 はーい 」』』
シブシブと中に入ればなんか生臭いと言うかヘドロ臭いと言うか・・・
水の流れもどこかで滞っているのかぬめっていて気持ちが悪い。
どんなMOBが居るんだろう?
下水だからスライムとか鼠とかかな?
後は・・・黒光りしてカサカサすばしっこいアレ?
いやそれは居なくてもいいよ・・・。
カサカサカサッ サササササッ
・・・ なんか聞こえたような?・・・
シカ 「気のせいだと思うんだけど一応確認しておくね?
今カサカサ聞こえた気がするのは私だけかな?」
ボブ 『気のせいだと思うけど僕も聞こえた気がする!』
カズラ 『たぶん気のせいだと思いたいけど俺も聞こえた気がする。』
イザ 『皆聞こえてるんじゃ気のせいじゃないだろ!』
一同 『『「 ですよねぇー・・・」』』
よぉし!こんな時こそ範囲魔法が活躍するハズ!
シカ 「範囲魔法撃つね!」
私は張り切った。魔法なら近づかなくていいし!
コンコラー!! シュワワワワァ~
あれ?・・・間違えた。
あ、でもなんか浄化?されて綺麗になってるよ?
流れる水も周囲の壁も ピカピカではないけど苔とかカビみたいなのもホコリも無くなったし!
臭いも少し緩和されたような? 結果オーライかな? テヘ(ノ≧ڡ≦)
とは言え、そのせいでアレは目立って解るようになっちゃった・・・。
今度は間違えないように・・・なんだったっけ。
コンキラ! ピカーンッ
よしこれだった!
コンキラコンキラコンキラ! 調子に乗って撃ちまくってたら
魔力が枯渇した・・・やっちゃった・・・~(꒪꒳꒪;)~
ボブ 『大丈夫?シカは少し休んでて!』
カズラ 『おめぇーはよぉー・・・』
シカ 「すんまそん・・・。」
たぶん少し休めば回復する・・・はず。
私の代わりに男3人は頑張った。
落ちていた板でバシバシとアレを叩き潰して行った。
まぁアレは斬るより叩き潰す方がいいよね・・・。
なんてのんびり眺めていたのが悪かった。
私も板を手にして叩き潰せばよかったのに・・・気が抜けて油断していた。
ブブブブブーンッ
一際大きなアレが・・・ ヒィィィィィィこっちに向かって飛んでくるぅぅぅ
シカ 「うぎゃぁぁぁぁぁ、来るなぁ!」 ピタッ
私の願いむなしくアレは顔面に張り付いた。
絶句てまさにこの事なんだろうな。 悲鳴どころか声さえでなかった。
ボブ 『シカァァァァァァァ!』
ボブの声と同時に バンッて音がしてチカチカと星と雛がダンスしてて
私はそのまま気を失った。
うわぁ、人間本気で痛いと星と雛が飛ぶんだぁなんて思いながら・・・。
しばらくして目を覚ました私にボブがしがみついて来た。
ボブ 『シカ、ごめん! 汗ってつい叩いちゃった。orz」
たぶん丁寧に顔を拭いてくれたんだと思う。
アレの残骸とか痕跡は無かったのでホッとした。
シカ 「大丈夫。ちょっと星と雛が見えただけ・・・
で、アレは居なくなった?」
イザ 『ここらへんのは全部片づけた。』
シカ 「そっか、よかった。」
イザ 『シカが大丈夫そうなら奥に進もう。』
カズラ 『そうだな、原因がどっかにあるはずだし
それ解決しなきゃ食料が・・・』
シカ 「だねぇ、よし私は大丈夫だから行こう。」
魔力も半分くらいまでは回復したっぽいのでコンコラしながら進んで行く。
時々ジュッて音も聞こえるから何か逆属性のMOBでも消えてるんだろうな。
下水トンネル掃除と魔物退治、療法出来て一石二鳥じゃんこれ!( ¯꒳¯ )b✧
奥に進めばチラホラとネズミやスライムも出てくるようになったんだけど
ん~・・・デジャヴ?
どっちも、どうみてもカビの生えた大福と水饅頭にしか見えないんだけど?
前もなんかこんなのあったよね?・・・
うぇぇぇ・・・。誰かこれ魔法で燃やし尽くして~!!
って、あれ? 今回魔導士って居ないよね?・・・
パーティーバランス悪くないこれぇー。
イザ 『火炎放射器が欲しい!w』
カズラ 『焼夷手榴弾でもいいw』
ボブ 『ゲームじゃないんだから、そんな都合よく無いよ!』
イザ・カズラ 『『ですよねぇーw』』
無い物ねだりで現実逃避しても仕方が無いので、皆でザクザク斬り進むしかないんだけどさ。
どのくらい進んだんだろう?
ちょっと開けた場所に辿り着いて、そこに大きなスライム?みたいなのを見つけた。
でも・・・スライムとは微妙に違うような?・・・
ナメクジとスライムが融合したような?・・・
ヘドロが進化してカビ饅頭になったような?
スター〇〇ーズのジャバを腐敗させたような?・・・
なんか臭くて不気味なスライム?!
それが体をぶるんと揺らせばカビ鼠だのカビスライムだのがワラワラと生まれ出て来てる・・・。
シカ 「これが原因なのかな?・・・」
ボブ 『うん、そう見えるよね!』
カズラ 『えー・・・これ倒すのぉ?やだなぁ。』
イザ 『やだなぁつっても、やんなきゃだめだ・・・あ。』
シカ 「あ?」
イザ 『これさ、使うなら今じゃね?』
ボブ 『なにを?』
イザ 『カズラのスキル:駄々っ子ww』
ボブ・シカ 『( ,,>з<)ブッ`;:゛;`;:、』
カズラ 『あれやんの?・・・』
イザ 『人目も無いし?威力確かめるのにもちょうどいいじゃんw』
カズラ 『そうかもしれないけど・・・えぇー・・・。』
イザ 『いやならそのまま突っ込んでも』
カズラ 『やるよやる!やりゃぁいいんだろー。』
ハァとため息をつきながらも気合をいれるカズイラ。ガンバレ!w
ヤジャヤジャ!┗┐(`ヽ(`ヽ(`Д´)Д´)Д´)ノ┌┛ヤジャヤジァ
カズラが駄々をこね地面が揺れひび割れる(パンダがゴロゴロしてるだけに見える)
不気味なスライムが変な声をあげる・・・。
アチコチのひび割れにカビ鼠やカビスライムが飲み込まれていく。
やがてカズラが力尽き揺れも収まった。
カズラ 『ゼェゼェハァハァ・・ひぃー、ひぃー。きつい・・・』
イザ 『カズラは体力づくりも必須だな・・・』
ボブ 『でも凄いよ!後はあの変なのだけだよ!』
シカ 「あれって一応ボス扱いになるのかなぁ。何かいいもの落とさないかなぁ。」
ヘロヘロになったカズラを残して、3人で斬りかかって行った。
けど手ごたえがあんま感じられなくて なんかネチョネチョしたのが飛んでくるし
ウ"ェ"ェ"ェェェて声が出たら イザに気が抜ける声やめろと言われた(;゜ω゜)
だって手にくっついて気持ち悪いんだもん、仕方がないじゃない。
気持ち悪い・・・あれ?
これコンコラで変化出ないかな?
少しはマトモなスライムにならないかな?表現が変な気もするけど。
いいや、やっちゃえー。 コンコラ~♪ シュワシュワ~ つるんっ
つるん? つるんてなによ?!
目の前には・・・小奇麗になった巨大スライムが居た。
肌色からグレーにグラデーションが入った巨大スライム・・・。
襲ってくる気はないみたい。
イザ 『なんだこれ?』
カズラ 『シカのコンコラで正常に戻ったて事か?』
シカ 「カズラ 元テイマーなんだからちょっと会話してみて?」
カズラ 『無茶振りすんなよ!無理だろー』
**** 『タスケテクレテ アリガトウ 』
カズラ 『うわぁ!聞こえた!』
ボブ 『出来たんだw』
うん、さすが異世界ご都合主義。 かずらはちゃんと会話が出来たっぽい。