進化したスラ洗
結局寝たんだか寝てないんだかよく解らないまま朝を迎えた訳なんだけど。
うん、森林の香りに包まれてた様な気がする。タブン。
隣を見ればすでにボブは居なかったので、もぉ起きてるんだと思う。
私も起きてご飯の用意するかなぁ。
っとその前にトイレトイレ・・・。
きっとまだ寝ぼけてたんだと思う・・・。
本当に・・・何気なくぽちっと押しちゃったのよ。ウォシュレットボタン・・・。
つるんっとひんやり?違うね人肌?・・・
お尻が・・・お尻を・・・いやぁぁぁぁぁぁぁ ๐·°(৹˃ᗝ˂৹)°·๐
言葉にならない変な声が出ちゃった・・・。
ボブ 『シカァァァァァァ! 大丈夫?!』
勢いよくトイレノ扉を開けて駆けつけてくれたボブだったけど
私はまだトイレで座ったままスライムにお尻をベロベロされている状態のままだったりする。
ボブ 『シカ?どうしたの?』
シカ 「み・・・見ないでぇぇぇぇぇぇ」
ボブ 『え? あ・・・。シカ、押しちゃったの?』
シカ 「いいから、出て行ってボブ!」
ボブ 『わかった! でもシカ、止め方わかる?
ちゃんとボタン押すんだよ?』
シカ 「わかった、わかったから早く出て行って!」
なんとかボブを押し出してホッとした。
うん、そうよね。落ち着け私。ボタン押して止めればいいのよ。
あのままボブが居座って騒いでたら・・・
なんの羞恥プレイよ!的な状態になってたじゃないよ。
ε-(;-ω-`A) フゥ…
私は何事も無かったかのように 澄ました顔をしてリビングに向かった。
(´゜ω゜):;*.':;ブッ (*`3´)・:∴・:∴ブブッ
ププ―`;:゛;`;:゛;`(゜艸゜*)`;:゛;`;:゛;`―ププ!!
カズラ 『ぐぇっほぐぇっほ・・・ おめぇ・・・なにやってんだよ・・・。』
シカ 「え?何が?」
イザ 『さすがシカ?・・・』
シカ 「え? え? 何?」
ボブ 『シカ、僕ちゃんとボタン押すんだよって言ったよね?』
シカ 「うん、押し・・・て・・ないかも?(;'∀') 」
まさかと後ろを見てみれば・・・
あぁぁ・・・やっぱり。
スライムが紐の様に細長く・・・トイレへと伸びていた。
そっかぁ・・。パンツにスライム挟んだまま来ちゃったかぁ・・・(꒪꒫꒪)
トイレットペーパーならまだしも・・・そっかぁスライムかぁ。 (꒪꒫꒪)
そのまま何事も無かったかのように(本日2回目)トイレへと戻り
今度はちゃんとストップボタンを押して、スライムの有無を確認した。
身てOK 触ってOK 今度は大丈夫!
って、最初に確認しろって話よねぇ・・・。
気を取り直してご飯を食べた後
私達はまず家の周囲を確認し現在地を把握する事になったんだけど。
何処ここ?!
街外れなのは解ったんだけど、周囲に民家が無いんだけどぉ?!
見えるのは草原と湖、そして遠くに山!
どうすんのこれ、町とか村とかどっちに行けばあるの?
イザ 『前の記憶に似てる地名だとポス草原?』
カズラ 『かな? 地図見て見るか。』
地図を広げてみれば・・・あれ?
赤い丸で現在地って出てるじゃん!
昨日は無かったような?
シカ 「現在地って印ついてるね・・・。」
ボブ 『だね・・・。』
シカ 「昨日は無かったよね。」
カズラ 『無かったな。』
シカ 「なんでだろう?」
イザ 『わかんね。』
シカ 「まあいっか。近くの町にでも行ってみる?」
ボブ 『ここからだと・・オリオの町が近いみたいだよ!』
シカ 「よし、行ってみよぉ!」
カズラ 『待て待て、俺等所持金てあるのか?』
皆で一斉に鞄の中を探る。
お財布あったぁ! てなんでがま口財布?
中には10k(10000)ゴールド入っていた。
シカ 「10k持ってたぁ!」
ボブ 『僕も10kあったよ!』
カズラ 『俺も15kあった。』
イザ 『俺20k』
皆お金持ってた!
って、待って?皆普通に皮の巾着だよね?
なんで私だけがま口?・・・
カズラ 『巾着だとシカは落としそうだからじゃね?』
イザ 『あー、確かに。』
シカ 「えー・・・そんな事・・・。」
ボブ 『あるね!』
(A;´ 3`) ぁせぁせ
否定できないかも。
落とす以前に財布持って行くのを忘れる事も多かったしね?
姐さんに毎回言われたもんなぁ
財布は? 持ったぁ!
免許は? 持ったぁ!
車の鍵は? はっ・・・忘れてた。
うぉいっ! てへっ
懐かしいなぁ・・・。
大丈夫、最近は落とさなかったよ!
いや正確に言うと、ボブがお財布持ってくれてたから。
ともあれ、近くのオリオの町に行ってみる事になった。
テクテクと歩く事30分。 やっと到着。
こじんまりとしてるけど、活気はあるみたいだった。
獣人とドワーフやノームが多いみたいで
私達でも目立つことが無くてよかった。(๑´ω`๑)ホッ
へぇー、八百屋に魚屋にお肉屋。 パン屋に果物屋に食料品店。
雑貨屋・鍛冶屋・武器屋・防具屋・装飾品店・薬屋・食堂に宿屋。
これに駄菓子屋でもあれば昭和の商店街みたいだと思った。
イザ 『取り合えず回復薬欲しいな。』
カズラ 『だなぁ。』
シカ 「私は食材のお店回りたいかな。
平均的な値段見ておきたいかも。」
ボブ 『僕はシカに着いて行くからどこでも!』
て事で 二手に分かれて行動する事になった。
1時間もあればいいだろうって事で 1時間後に町の入り口に集合する事にした。
さぁて、まずは八百屋かなぁ。
トマトが5個で200ゴールド じゃじゃいもが10個で200ゴールド
タマネギが4個で200ゴールド 人参が3本で200ゴールド
200ゴールド均一のお店?
果物屋はどうだろう。こっちは・・・
林檎が5個で300ゴールド 蜜柑が10個で300ゴールド 檸檬は1個100ゴールド
バナナが1房5本で200ゴールド
なるほど、こっちは均一ではないみたい。
じゃあパン屋はどうだろう?
フランスパンのような細長いのが300ゴールド
丸いテーブルロールみたいなのが100ゴールド
コッペパンみたいな楕円形のも100ゴールド
なるほど、1ゴールド1円て感覚でいいみたいね。
パンと野菜とお肉を少し買って帰ろうかな。
荷物は全部ボブが持ってくれるから、つい買いすぎちゃった。
まあ鞄がマジックバックになっているから気にしなくてもいいんだけどね。
目的の買い物も終わったし入り口に向かえば、イザとカズラはすでに来ていた。
カズラ 『買い物は終わったか?』
シカ 「うん、終わったよー。そっちは?」
イザ 『こっちも大丈夫だ。 戻るか。』
ボブ 『そうだね!』
帰りながらカズラとイザは自分達が得た情報を教えてくれた。
この町には冒険者ギルドも商人ギルドも無い事。
代わりに町長さんがその役目を代行していて
依頼は町長さんの家の前の掲示板に張り出されている事。
冒険者以外でも依頼を受ける事は可能みたい。
依頼は簡単なものだと薬草集めとかFランクMOBの討伐とかあったと言ってた。
じゃあレベリングしなから依頼も出来そうだよね、よかった。
素材系のドロップ品は鍛冶屋・武器屋・防具屋でも買取をやっている事。
回復薬はちょっと割高に思えたので自分で作った方がいいらしい。
カズラもイザもちゃんと情報まで集めて来て凄いな。
私は食料を買っただけだった。八百屋さんとかで話を聞いてみればよかったなぁ。
カズラ 『シカは美味しい飯作ってくれりゃいいんだよ。』
イザ 『そそ、俺作れないし。』
ボブ 『うんうん、それにシカだと変な事言いそうだし!』
シカ 「ちょ、ボブ! 変な事ってなによ!」
ボブ 『うっかり前はこうだったとか言いそうだよ?』
シカ 「 うっ。。。(¯x¯;) 」
カズラ 『まあシカだし?情報収集は俺とイザに任せてくれればいいよ。』
イザ 『だなぁw』
うん、そうね。自分でも何かやらかす気がするもんね。
だから情報収集は任せよう。うんそれがいい。
代わりに美味しいご飯は頑張って作ろう!
読んで下さりありがとうございます。
*スラ洗とは
水の代わりにスライムが流れる水洗トイレです(;´Д`)
タンクと便器を循環するエコトイレとなっております?