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相変わらずな私たち~またですか?!~  作者: 猫茶屋
シカルート
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オーク?

3人が頭を抱えていることなそ知らない私はのんびりとベットに座っていた。

だって部屋から出られないんだもん。

うーん、なんだろう。前にもなんか似たような事があった気がする。

あ、チラッと頭によぎっちゃった。思い出さなくてもいいのに・・・。

げんなりしていると足音が近づいてくるのが解った。

ガチャ ギィー

姿を現したのは貴族か王子様かってくらいゴテゴテした服を着たオークだった。

うわー趣味悪い服!テカテカすればいいってものじゃないのよ。ゴテゴテ飾ればいいってものでもないのよ。なんだろうこの いかにも! って恰好。


「ふんっ 目が覚めたみたいだな。

 喜べ!お前は俺様の愛妾となるのだ!」


どうだと言わんばかりにふんぞり返っている。が悲しいかなその短い手足ではそう見えない。

笑ったら駄目だよね・・・。下を向いて笑いをこらえる。


「なんだ感激のあまり震えているのか。そうかそうか。たっぷりと可愛がってやるから安心するがいい。ふはははは」


うん震えてはいるよ震えてはね。でもそれって感激してとかじゃないから。

笑いをこらえてるだけだから。お願いだからこれ以上は笑わせないで。


「これからお前は俺様に愛妾として仕え尽くすのだ。誉と思うがいい。わははははは」

「ぷはっ。もぉ無理ー!耐えられない!あはははは」

「な、なぜ笑う。そこは笑うのではなく歓喜して鳴くところであろう!」


ゴテゴテオークは顔を真っ赤にしている。

やめて、真顔でそうゆう事いわないで。アハハハ うくくく


「無理無理。ほんとごめん。

 オークとかないから!オークの愛妾とかむーーーりぃーー。」

「誰がオークか! 俺様はこの町の領主の息子だ!人間様だ!」

「はぇ? またまたー。どっからどう見てもオークじゃないよ。うくくくっ」


ほら、後ろの護衛?の人達も笑ってるじゃん我慢してるけど。肩プルプルなってるじゃん。


「だいたいさ、どっかの中年オヤジのビール腹じゃあるまいし。そんなどっぷり鏡餅みたいなお腹オーク以外の何者でもないじゃないw」


しまったと思った。いくらなんでも中年に失礼だったと思った・・・(;゜ω゜)


「お・おまっ・・中年オヤジの・・・ビール腹・・・

 泣いて許しを請うまでお前は飯抜きだ!!」


顔を真っ赤にしたオークはちょっと涙目になりながら荒々しく部屋を出て行った。

少しは自分でも気になってたのかなあのお腹・・・。まぁいいや。

さてどうしようかなぁ。


  ☆彡 ☆彡 ☆彡


一方の3人はというと・・・

ででんっ

挿絵(By みてみん)

シカの似顔絵をそれぞれで描いてみたものの、一番マシだったのがこれである。

この絵で解るのかと不安もあったが意外と何とかなる物だ。

町で聞き込みをしてほどなく犯人が解った。

ここらを管理している領主の息子だったのだが評判はよろしくない。

この地の領主は長い事娘しか生まれずに7人目にしてやっと息子が生まれた為、甘やかされて育ったらしい。まぁよくあるパターンだと3人は思ったがその息子の年齢を聞いて驚いた。すでに40を超えているにも関わらず未だ未婚だというのだ。

そうなると頭によぎるのは 見た目が醜悪なのかそれとも性格が悪いのか、性癖に難があるのか・・・

恐る恐る住人に聞いてみれば全部だと言うではないか。3人は白目をむきそうになった。


カズラ 『あれだよな・・・。シカを攫ったて事は。』

イザ 『まあ間違いなくあれだな。』

ボブ 『あれってなに?』

カズラ 『ロリ・・・』

ボブ 『ロリ?』

イザ 『ロリコン。幼女趣味ってことだ。』

ボブ 『シカは幼女じゃないから違うんじゃないかなぁ。』

カズラ 『いいかボブ。シカは見た目だけだと幼女なんだよ。』

ボブ 『えぇー!だってシカはツルペタじゃないよ!大きくも無いけどそれなりにはあるよ!』

イザ・カズラ 『『 ボブ シーッ!声がデカイ!! 』』

ボブ 『あ・・・。』


自分が居ない所でこんな事を言われているとは思わないだろう。しかもそれが周囲の人にまで聞こえ公然の秘密となるとは・・・。

心の中で恨むならボブにしてくれと思う2人であった。


カズラ 『しかし領主の息子となるとどうする?』

イザ 『面と向かって行ってもなぁ。』

ボブ 『出来れば目立ちたくないしね。』

カズラ 『いっそここは姐さんに相談してみるか?』

イザ 『あー、その方がいいかも?どうせバレそうだし。』

ボブ 『じゃあ連絡してみるね!』


3人はグレンに相談を入れた。

今すぐそこに1人行かせるからとっとと家で待機しやがれと怒られた。

30分もすれば1人のレイスがやってきた。


**** 『皆様お久しぶりです。』

一同 『『『 アリアン?! 』』』


やって来たのはアリアン。そう前回の転生で知り合った仲間でありカズラのパートナーだったレイスだ。


アリアン 『お話したい事は沢山ございますが

      まずはシカ様の救出でございますね。

      いかがいたしましょう?こっそりと救出いたしますか?

      それとも二度と手出しができないよう消滅させてしまいますか?』

カズラ 『消滅って・・・。』

アリアン 『グレン様からは手加減無用と申しつかっておりますので。』

イザ 『目立ちたくはないからなるべく穏便に・・・。』

アリアン 『目立たなければよいのですね?承知いたしました。

      ではすぐに行ってまいります。』


そう告げるとアリアンは影の中に身を沈めて消えて行った。


   ☆彡 ☆彡 ☆彡


すぴぃー

暇すぎた私は眠っていた。 この状況で寝れる私さすが!

それにしても暇すぎる、あまり寝てばかりだと夜が眠れなくなりそうだし。

ストレッチでもする? 取り合えずラジオ体操でも・・・。

頭の中で音楽を想いさしながらやっていると


アリアン 『ご無沙汰しておりますシカ様。』


前屈した頭の陰からアリアンがぬっと現れた。 ヒィッ

ア・・・アリアン?! わぁアリアンだ!声を出そうとして口を塞がれた。

モゴモゴモガッ

今度は鼻の孔は無事だった。ふぅーってそうじゃない。

なんでここにアリアンが?


アリアン 『今から皆様が待つお家の方に移動します。

      なので声は出さないようにお願いいたしますね。』


うんうんと頷くと塞いでいた手を離してくれた。


アリアン 『影の中を移動しますので少々違和感が感じられると思いますが

      ご辛抱くださいましね。では目を閉じておいてください。』


アリアンにそっと抱えあげられたので目をギュッと閉じる。

影の中を縫うように移動するのかなと思ったら違った。すっと沈むような重力を感じた後は水中を漂うような感覚になった。なんだろうこれ不思議な感覚だなぁ。ああそうか。これってレイス特有の移動方法なのかもしれない。だから前回の時も長距離移動を短時間で出来たのかもしれないね。あの時は・・・申し訳なかったな。アリアンは気にしないでといってたけど・・・。

そんな事を考えている間に私は家に戻っていた。


ボブ 『シカー!ごめんよぉ。』

シカ 「ボブー!」

イザ 『無事でよかった。アリアンすまんな。ありがとう。』

カズラ 『シカお前な。ボブから離れるなつっただろ。』

シカ 「すんまそん・・・。」

アリアン 『皆様はすぐに荷造りをしてこの地を離れて下さい。

      町には立ち寄らず誰の目にも触れぬようにお願いします。』

イザ 『解った。すぐに準備して次の場所に向かうよ。』

アリアン 『では私はこれにて失礼します。いずれまた。』


アリアンは微笑むと影の中に消えて行った。あ、お礼言い忘れちゃった・・・。

読んで下さりありがとうございます。

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