表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/100

5 性格


「入部試験というわけじゃないけど、なにか作品は持ってきたかい?」


「は、はい……」


 どうやら、この桃子という先輩が文芸部の中で主導的な立場にいるらしい。


 部長なのだろうか。


 入部希望の里穂に、積極的に関わってくる。


 他の部員はそれを遠巻きに眺めているだけだ。


「じゃあそれを見せてくれないか?」


 里穂は今までに書きためていた原稿の中で、自信のあるものをいくつかピックアップして持参していた。


 学生鞄の中からいそいそと原稿を取り出す。


「あの……これですけど……」


「手書きか……パソコンは持ってないのかい?」


「入学祝いに買ってもらったばっかりで……」


「そう……でも、きれいな字だね。ボクの好みだよ」


「あ、ありがとうございます……」


 里穂はなんともいえない感覚に、ぶるっと身体を震わせた。


 桃子の言葉には、今まで感じたことのない色気を感じる。


「あと、キミの血液型はA型かな?」


「やっぱり……わかりますか?」


「うん、この細かい字がびっちりつまった原稿用紙をみれば誰でもわかると思うよ」


「…………」


 何も言えない里穂だった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ