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エロから始めるNewGame! ~純情な女子高生にエロゲのシナリオを書かせてみた~  作者: 夕綺柳


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10/100

10 相談


「学校はどうだった?」


「うん、楽しかったよ」


「高校生なんだからさぁ、もっとなんかなかったの?」


 生意気な口を利くのは妹の光だ。


「うん……あのね、お母さん。私、文芸部に入ったんだけど、そこの先輩が私の書いたものを読んでくれて、文章のアルバイトをしないかって……」


「あら、いいじゃない。ぜひやりなさいよ」


「本当? いいの?」


「あんたは引っ込み思案だから、なんでもやった方がいいよ」


 きっと止められると思っていた里穂は、思わぬ母親の理解に驚いていた。


 高校生になるということを、じんわりと実感する。


「いいなー、お姉ちゃんアルバイトできて」


「あんたはまだ早いからね!」


「いつになったらいい?」


「お姉ちゃんと同じ高校生になったら!」


 さすがに小学生が働けるところは限られてしまう。


 母親が駄目と言わなくても、まともなところで雇われることはないだろう。


「まだ何年も先じゃん!」


「わたしがお給料もらえたら、少しお小遣いあげるから……」


 光がアルバイトをしたいなんて、かわいい面を見せるのは珍しい。


 どちらかというとスレている光は、働かずに遊んでいたいと言い出しそうなタイプだ。


「本当、お姉ちゃん!」


「だめよ、里穂のお給料は家に入れてもらうんだから」


「じゃあお母さんと私で半分こね?」


「わたしの分がなくなっちゃうんだけど……」


 冗談とも本気とも付かない会話に、里穂は少し恐怖した。


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