No.94「その後のナオ達は?」
梅雨っすねぇ
フィラム「もうこんな時間か」
既に時間は夕方を迎えていた
あれからナオ達とフィオナはオリハルコンの話を終えてフィオナの旅の話となった
どこぞの街の飯は美味かったとか
古龍王国の竜はのんびり屋ばかりだったとか
獣人と呼ばれる冒険者達が旅のお供になったとか
なかなか面白い話だったと思う
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作ったの〇ニ四駆もどきだけじゃねぇか!
ま、まぁアスカに新しい刀を作って貰える事にはなっているけども
話はドラゴンと飛行船へと移る
フィオナ「飛行船ねぇ、なんで船?と言うかドラゴンに引いて貰う飛行物となると相当大きい物になるけどアテはあるのかい?」
フィラム「それが俺達だと考え的にイマイチなんだよなぁ」
マリン「離着陸時のクッション性や飛行速度に耐えられる乗り物ですものね、フィラムのお話ですと耐久性はドラゴンの鱗とミスリルのコートで何とかなりそうと言うお話はわかりましたけど・・・」
ナオ「こちらの世界だと大型の物が移動するとなるとどうしても船が思い浮ぶので、自分のいた世界だと鉄の塊が飛んでますけども」
フィオナ「なんだいそりゃ!?鉄が飛ぶのかい?」
フィラム「マジかよナオさん!?」
ハロル「普通、沈みますよね?」
マリン「重たいものが空を飛ぶ世界ですか・・・」
ナオ「まぁドラゴンよりも大きい鉄の船とかもありますしねぇ、あちらの世界では鳥がなぜ飛ぶのか?とかを突き詰めたと思って下さい」
フィオナ「いいねぇいいねぇ!」
フィラム「いいなぁ!」
ハロル「凄いですね!」
マリン「このドワーフさん達は・・・未知の技術に興味津々ですわね」
ナオ「前に進む推進力を翼で抵抗を受けると風の力で浮くんですが、ぶっちゃけこちらの世界だと魔力があるのでそこまで考えが行かないんでしょうね。あ、浮く物があれば・・・いやプロペラさえ作れればドローンみたいに垂直に浮かぶ事が出来るかも・・・」
フィオナ「ナオ、ちょっと待ちな。確か竜峰には飛石ってのがあるんだよ。それを使って何とか出来そうじゃないかい?」
フィラム「あーそう言えばあったな。でもありゃ浮かびっぱなしだろ?」
ハロル「大師匠様、お師匠は知ってるのですね」
マリン「魔力が多い場所にある浮いている石ですわね。人の魔力でも地面からちょっとだけ浮かびあがらせる事が出来たそうですわね」
フィオナ「そうそう、まぁ少しは今あるんだけどな」
ナオ「え!?あるんですか?」
フィオナ「オリハルコンを買う時に貰ったんだよ。小さいヤツを出してやるさね」
とフィオナさんが500円玉サイズの小さい石を取り出した
見た目は普通の石だな
フィオナ「これに魔石に魔力を通わす感じで力を込めると・・・」
フォン!と言う音がしたと思ったら指が入るくらい浮かび上がった
しかも魔力が無くなっていくとゆっくりと下がっていって最終的にテーブルに落ちた
こりゃすげぇ!!
フィオナ「これも鉱石だから何か使えないかと思ってね少しだけ研究用に貰ったんだよ。とは言っても大量には無いからねぇ」
ナオ「ふむふむ、ちなみに鑑定しても?」
フィオナ「いいさね」
と許可を貰ったので鑑定してみた
―――飛石―――
魔力をレビテーションの魔法に変換する鉱石
元々は長年飛行する魔物の魔力を受け続けたトルマリン鉱石である
ナオ「ほぇー!?元はトルマリン鉱石なのこれ」
フィオナ「そうなのかい!?」
フィラム「トルマリンってビリビリ石だろ?」
ハロル「師匠が昔取り寄せて説明してくださいましたね」
マリン「トルマリンが飛石になるのですね」
ナオ「なぁ、レビテーションの魔法ってあるの?」
マリン「ありますわ、浮くだけの魔法ですわね」
ナオ「大型魔石にレビテーションかければ飛行船簡単じゃ?」
フィオナ「浮いただけじゃどうしようもないさ、上空は地上と違って気流が渦巻いてるんだよ。フィラムとハロルにはワタシが旅に出る前に記事を見せたろ?」
フィラム「あー、大型飛行船の記事の事か。船が浮いて帆を張ったら真っ直ぐ飛ばなくて風魔法でガードして尚且つ風魔法を帆に当てて飛ばそうとしたやつな」
ハロル「運行するには魔法使いが100人単位でいるヤツですねー、コストとリスクが高すぎて頓挫したてしたっけ」
マリン「帆が破れたら動かなくなるリスク、空の魔物や動物に対処出来ないリスク、レビテーションの魔石がとても高いでしたわね」
ナオ「ふむ、なら動力はドラゴンが引っ張れば解決。ドラゴンなら魔物にも対処可能。結界魔法とかないの?というか風魔法でガードも魔石で対応できるでしょ?」
マリン「空の魔物は風魔法のエキスパートですから突き破ってくるという報告がありましたわ、結界魔法は光属性の魔法でありますわ。ただし消費スペックが高くて船丸ごととなると国宝級魔石でも無理でしょう。ドラゴンは···以外とアリなのかしら?。ワイバーンよりも頭がいいですし、古龍王国ではドラゴンは友達とか言ってますしねぇ」
ナオ「翼君か!?」
なんでも友達とか言えば済むとかとおもってんじゃねぇぞぉう
フィラム「翼君?」
ナオ「いや、すまん忘れてくれ」
フィオナ「お、おう 」
ハロル「あちらの世界の何か···ですかね?」
君のようなカンのいいガキは嫌いだよ
と言ったらハロルが泣きそうなので心に留めておく
フィラム「ところでプロペラってなんだ?」
ナオ「ん?ふむ。見た方が早いかな?」
俺は木材を取り出して錬金魔法で加工する
作る物は竹とんぼだ
ナオ「これはおもちゃだけど回転することで風の抵抗を受けて飛ぶんだ。こんな風にっと」
ブゥゥゥンと飛ぶ竹とんぼ、晴れの日なら外でやりたいヤツだ
フィオナ「おおお!」
フィラム「おおお!」
マリン「新しい知識がまた!」
ハロル「面白いですぅー!」
コンコンと落ちた竹とんぼを拾い反りの部分や抵抗の説明をしながらプロペラの仕組みを教えてやると4人とも目をキラキラさせていた
プロペラ自体は水にも使えるので勿論普通の船にも使える
それからこちらの世界の船について色々聞いた所、船自体は多種多様で決まった形は無いとこの事
ただし海や、大きい湖、大きい川には大型の魔物がいる為かなりの防御力がいるらしい
各国とも海に面しているため船の運行には力を入れているそうだ
誤字修正報告ありがとうございます




