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普通に生活したいだけなんだ!  作者: 蘇我稲見
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軽音部に入ったかなでくん

 4月27日、僕が通う高校“私立泉学園高等部”は最後の6限目の授業を終えた。クラス内では徐々に派閥が造り上げられているようだ。

 僕にも近しいクラスメイトとそうでないものが出来始めている。僕の場合、普段は勝城君、改め亮と遊んでいるが、その他にも何人かの友達が出来た。同じ部活の櫻井君と一個年上の先輩小湊姉弟だ。

 ちょっと前に部活にも入った。僕が入ったのは「軽音部」だ。結構勇気を出して入ったのだが、案外部員は少なく、僕と櫻井君、そして小湊姉弟だ。櫻井君は氷崎さんと同じ3組、2年生の小湊姉弟は姉が4組、弟が1組だそうだ。

 ちなみに、小湊姉弟は双生児だったらしく、誕生日が2週間しか離れていない。

 姉の方は名を琴葉という。一見、大人しく慎ましそうな名前だが、性格は裏腹。とても活発な人で、よくおもちゃにされる……。琴葉先輩は意外にも秀才らしく、テストでは万年一位を維持しているそうだ。

 弟の葉月先輩は優しい美青年だ。優しくギターの弾き方を教えてくれるし、勉強も教えてくれる。葉月先輩も姉の琴葉先輩と同じく勉強が出来るそうで、テストは10位以上が普通らしい。


「ねーえ、奏くん。今度タイかモロッコ行ってみない? 奏くんには必要ない”それ”を結構安く取ってくれるそうだよ。」


「取りませんよ! 大事にしますよ!」


「まぁまぁ、姉さんもそのくらいで。男の人にとって”これ”って結構大事なんだよ。」


「まぁ、葉月みたいな非童貞には大事だと思うけどさ、この純情な奏くんにこんな祖物必要ないんだよ!」


 これが普段の軽音部での会話である。ちなみに、葉月さんには心菜さんという可愛い彼女さんがいるらしい。

 そして、僕が先輩方と話している間、後ろで苦笑いしているのが櫻井君である。


「ねぇ、櫻井君も奏くんに”あれ”は要らないと思うよね!」


「まぁ。でも、自分は井上君のそういう男の子だけど超可愛いところがいいと思うのですがね。」


と、琴葉先輩の不意打ちにも即答する櫻井君も僕をおもちゃにしちゃいそうな人候補に入る。


 はぁ、憂鬱だよ。

軽音部は以後、琴葉先輩、葉月先輩、櫻井君との交流の場でしか登場しません。

どうかご了承くださいませ…。

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