幕間4 B
「なっ、テメー目が見えねーのかよ!」
ローブの男は忌々しげに叫んだ。
「ちっ、使えねぇ!」
少女は体を丸めてうずくまっている。
「まぁまぁ、これはこれで使い道があるのですからぁ~♪」
ローブの女が男をたしなめる。
「お嬢さん~、どうしてここに来たかぁ~覚えてますかぁ~?」
少女は身を震わせながら、か細い声で答える。
「お姉ちゃんと、施設を出たの...。そしたら浮遊感が襲ってきて...、お姉ちゃんの声が聞こえたら、意識が飛んで、ここに寝転んでいた...の...。」
女はニヤリと嗤う。しかし少女は見ることは叶わない。
「そのお姉さんが何と言ったか、知っているのですかぁ~?」
「覚えて...ない......」
女は舌なめずりをして、少女の耳元で囁いた。
「貴女のお姉さんはぁ~、こう言ったのですよぉ~」
『やっとアンタから解放される。
追ってこないでよね。』
その声は幻聴として少女の耳へと届く。
「あ...あ...お姉、ちゃん......」
姉がたった一つの心の拠り所だった少女は、心が壊れてゆく。
「うふふ♥️ 復讐しようとは思わないぃ? ここには、それを成し得る全てがある。」
女の口調が変わる。しかし少女にはそれに気づく余裕はない。
「契約、してみない? 私達と♥️」
壊れかけた少女の心は、次第に憎悪へと塗り変わってゆく。
「望みはあるかしら♥️」
少女は望む。
「姉を、私を裏切った姉をコロス。」
その為に必要なもの。
「目、目よ。目が見えるようになりたい。」
契約の内容は姉を殺す手伝いと目を見えるようにする事。
では、この女に何の得がある?
それに気づける余裕など、少女には無い。
「わかったわ。その代わり、私達に永遠の忠誠を誓いなさい♥️」
「良いわ。姉さえコロせれば、後は何も要らない。全てあげるわ。私の全てを。」
そして魔法によって契約は完了する。
女は嗤う。これからのことを想像して。
「契約完了よ♥️ これからよろしく♥️ お嬢さん♥️」
少女も嗤う。開けた視界に、自ら手にかける姉を見て。
「お嬢さんじゃないわ。私は沙羅羅よ。これからよろしく頼むわね。」
この場に居合わせた男は、女の怖さに身震いしたのだった。
お久しぶりっツ♪
今回も楽しんでいただけたかな?
ネコたんチョー頑張ったんだお?
感想とか送ってくれるとめっちゃ元気出るー!
はい。
やめましょね。
いい歳してこんなんしてもひくだけですもんね。
因みにこれを書いているのは8月18日なので、色々と時間軸にズレが生じていると思いますがごめんなさい。
書ける内に書いとかんとね。
ってことで次話もよろしくお願いいたします♪