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アセンブル・ロジック ~高専祭殺人事件~  作者: 森鷹志
《第0章》 一握の表情
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高専(こうせん)」というマイナな学校がある。

 高校でもない、大学でもない、摩訶(まか)不思議な学校だ。

 では、それはいったい何なのだろうか?


「高専」とは、「(こう)(とう)(せん)(もん)(がっ)(こう)」の略称であり、技術者(エンジニア)を育成・養成するための「五年制」の高等教育機関である。

 就職氷河期にもかかわらず、卒業者の就職率は抜群に高く、大学(主として工学部や技術科学大学)への進学も有利な点が多いのが大きな特徴だ。

 また、各高専によって構成は異なるが、「機械工学」、「電気電子工学」、「情報工学」、「物質・化学工学」、「建設・建築・環境工学」などの学科(または、コース)が存在している。

 学生たちは、ここ「高専」で、高度で専門的な知識や技術を修得し、将来、立派な社畜となる……いや、社会に貢献できるエンジニアとして巣立っていくのである。


 この作品は、その学校を舞台としたものとなる。なお、登場する人物・団体・学校名・地名・国名等は、すべて架空のものであり、また実在するものとは全く関係が無い。しかし、「高専」自体が存在していることは紛れもない事実であり、「高専生」が日本中に媒介しているということもまた真実なので、これは覚えておいてほしい。だが、試験には出ないし、人生のどこかで役に立つということもほとんど無いので、覚えておく必要があるかと聞かれれば、その必要性は無いと考えられる。



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