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恋愛ラプソディー  作者: りこ。
1/3

プロローグ

辺りはもう真っ暗で、そして静かだった。…不気味なくらいに。

街灯がうっすらと光っている…ただそれだけの光しかない、闇だった。


「…なぁ、そこのおにーさん?ちょっとツラ貸してもらおうかな」


不良なんかが使っていた、少し古いやり方で、俺は薄暗い道を歩いていた若い男に声をかけた。


「……お金でも欲しいのかな?じゃあさ×××させてよ」


「…はぁっ!?」


思いがけない男の不埒な言葉に、俺はつい大声をあげざるおえなかった。

…まさか俺のこと女だと思ってんのかこいつは。


「お、俺は男だぞ?」


俺の言葉は震えていたように思う。


「ん?あ~いや、知ってるけど?」


ちょっと濁ったように、言いにくそうに男は言った。

顔を合わせてから、1度も笑顔を絶やすことのない男だったが、その笑顔からは噓臭さがした。


…いやそんなことより、ちょっと待て。

今こいつ…何つった?


「知ってるけど」って…はぁぁぁ!?こ、こいつは…ホモ…。

変な奴に絡んじゃったかなこれは。

さっさと退散しますか…。


「あ~えっと、すいません。さっきのやっぱナシで…っい!?」


「お金欲しいんでしょ?あげるからさ」


おいおいおいおいおいおい。

これなんなんだよ。規制されんじゃねーのか。

ピーッとかピーッとか…変な音ばっか流れてくるんじゃねーだろうな!?


「…っちょ!?や…やめっ」


やばいから。これは本当にやばいから。っ…体がしびれてきて動かない…。

なんでって?男が俺の×××を掴んでるから。

分かる人には分かる…×××に入る言葉……。


「さっきは暗くて良く分かんなかったけどさ…可愛い顔してんね?」


「可愛い顔」って言うのは、女に言うもんだろ?

そんなこと俺に…っていうかそれ以前に男から言われても全然嬉しくねぇ…。


「っくそ…!」


こいつがこんな変態ヤローだと分かっていたら…近づいてなんかなかったのに…!

そんなこんなで、俺たちは出会った。

最高に最悪な出会いだと思わざる得ない。


その時の俺は、まだ知る由もなかった。

俺が…こいつのことを好きになるなんて…。そんなこと…ありえねぇ。


…はいここからピー、ピーのオンパレードに突入します…。

ここら辺はピーが多いですが、ここを乗り切れば基本、男同士がいちゃいちゃしているだけです。まぁ、誰得かと言えば俺得ですかね?

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