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第7話 母とのお風呂

 お風呂に入ってすぐに僕はびっくりした。


「お湯、出るんかーい」

「あら、ウィリー、そんなことまで忘れてしまったの?」


 湯船から湯気が湧き上がっているし、シャワーだってある。剣と魔法のファンタジー世界って実際はこういう感じなのか。


「ママ、これってどういう仕組みなの。って、ぶーっ」


 つい吹き出してしまった。振り返ると美しい人妻の裸体があるって僕にはあまりにも刺激が強すぎるよ……。はあ……はあ……はあ……。


「お湯が出る仕組み? 仕組みも何も、温めたお水が出る特別な蛇口があるだけよ?」


 あれ、本当だ。蛇口が二つある。

 聞いてみるに、水が通ると熱を発する特別な金属があるのだそうだ。ただ温度調節はできないから水を入れて薄めて使うんだって。

 お湯に手を入れてみると――。


「あちちちちっ」

「お水で薄めないと入れないわよ。ちょっと待ってね」


 母が屈んで水の蛇口をひねる。屈んだことでより近くにおっぱいが来てしまった。Fカップ……いや、Gはかたいな。って、何を真面目に考えているんだ僕は。僕はまだ5歳児だぞ。本物の5歳児は母のバストサイズなんて気にしないものだ。もっと普通にせねば。


「このくらいかしらね」

「このくらいの熱さなら入れそう」

「じゃあ、身体を洗いっこしましょうか」

「え……」


 あ、洗いっこ……。そんな高度なプレイをさせてくれるんですか。奥さん、本当にいいんですか。はあ……。はあ……。はあ……。

 母が石鹸を泡立てる。そして、泡だった手で僕の裸体を丁寧に洗い始めてくれる。


「うへへ……うへへ……」

「くすぐったいの?」

「う、うん」

「こちょこちょー」

「あははははっ、あはははははははっ」


 母の優しくて温かい手つきと、ちょっといたずら心の強い指の動きが、僕の穢れない身体と汚れきった心を強烈に刺激してくる。


 って、あああああっ。すっごい美人に僕の一番大事な部分が洗われているーっ。転生してよかった。本当によかったーっ。これで僕はもう思い残すことは何もないよ。ああ~、幸せな生涯だった~。


「はい、綺麗になったわ。じゃあ、次はウィリーがママの身体を洗ってね」

「え」

「大好きだったでしょ? ママのおっぱいを手で洗うの」


 そうだったのか。僕は記憶が戻る前からどスケベだったんだな。5歳児のくせに。


「で、では、誠実に洗わせて頂きますね」

「なんでかしこまってるの?」


 ごくり……。美人のおっぱい……、人妻のおっぱい……、ママのおっぱい……。


「あれ、ママって何歳だっけ?」

「25歳よ」


 わ、若いっ。さすがはファンタジー世界だ。二児の母なのにめっちゃ若い。


「ほらほら、早く」

「ああっ、ふにゃ~~~~~~~~~~~、柔らかい~~~~~~~~~~~~~~~」

「おっぱいなんだから当たり前でしょ?」


 ふにゃふにゃ、むにむに、前世では知ることができずに終わってしまった感触を思う存分に堪能している。ダ、ダメだ、この感触はダメだ。僕は健全な大人に成長できないかもしれない。あんまり若い時代から味わっていいものではない気がする。


「ウィリー、洗うの上手になったわね。細かいところまで丁寧に洗ってくれてありがとう~」

「えへへ。って、あ、あれ……」

「あら、鼻血が出てきたわね? どうしてかしら? どこかにぶつけた?」


 とても不思議そうにされてしまった。

 ああ、そうか。興奮しすぎると鼻血を出してしまうのは日本人特有の文化だったっけ。僕は転生して身体は新しくなっているけど、日本人男子の文化はちゃんと継承していたんだな。


「だ、大丈夫だよ。ずびびびびっ。はい、おっぱいを洗えたよ」


 鼻血って吸い込むとなんかイヤな感じがするよね。うえー、口の中が血の味でいっぱいだー。


「うん、いいこね」

 おっぱいを洗ったら褒めてもらえた。

「じゃあ、背中もお願いできるかしら。ママ、ウィリーが洗うの上手になってびっくりしちゃった」


 僕も母の背中の美しさにびっくりしたぁ。今だけ芸術家になって絵か彫像でこの美しい背中を表現してみたい。

 美人って身体のすみずみまで綺麗なんだなぁ。じっくりと母の身体を観察して心の底からそう思った。


 お互いの身体を綺麗にし終えたら、次は僕の髪を洗うことになった。

 あまりにも優しく洗えてもらえて、前世の子供時代を思い出してしまった。そういえば小さいとき、髪を洗ってもらうときはこんな感じだったなーって思い出してしまった。母の手ってどの世界でも同じなのかもしれない。下心を爆発させてデレデレしてしまって申し訳ないって気持ちが湧いてきてしまった。これからはなるべく自制しようと思う。


「目をつぶっててね」

「はーい」


 お湯をかぶっても大丈夫。ただの5歳児じゃないからね。


 母も髪を洗い終えて一緒に湯船につかった。なんだか幸せな時間だった。最初は興奮ばかりしていた僕だったけど、これは母と子にとって貴重な時間なんだなって今は思えるようになってしまった。

 母と湯船で温まりながら、今日あったことなどを楽しく会話した。


「ウィリーは剣と魔法だとどっちが好き?」

「どっちも」


「じゃあ、将来は魔法剣士かしらね。両方が得意な人って中途半端になりやすいから、たくさん頑張らないとね」

「うん」


「良い家庭教師が見つかるかしら」

「パパに教えてもらいたいな」


「パパは魔法は分からないし、お仕事で大変だからちょっとムリかなー」

「じゃあ、可愛い人がいいな」

「そうなの? 男の人はまだ怖いかしら。じっくり探してみるわね」


 適当に言ってみたら真剣に受け止めてもらえた。いるんだろうか、可愛くて強い人が。しかも魔法と剣の両方が得意な女性だなんて。


 もしかして、この世界は日本のアニメやゲームみたいに線の細い美少女が屈強な男性よりも強くなれる世界だったりする? だとしたら、ちょっと夢があるなぁ。


 そういえば僕の父は戦争で活躍した強い人なのに、決して筋肉ムキムキの巨漢ではないよね。だからこの世界にはいるのかもしれないな。可愛い見た目でもの凄く強い女性が。


 僕に家庭教師がつくのはまだ数年は先のことらしいけど、その日が来るのを楽しみにしていようって思った。これが盛大なフラグになって、ごついスキンヘッドのおじさんとかが来ませんように。僕はわりと本気で可愛い家庭教師が良いです、と願うのだった。


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