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病院2

 ただ、そこは検査室とは思えないほど広大な空間だった。

 壁も床も天井も全てが純白。

 窓はなく、天井に冷たい光源が浮かんでいる。中央には大きな椅子──いや、まるで処刑台のような装置。

 その周囲には無機質な機械が整然と並んでいた。

 十人ほどの医師や研究者らしき人々が待機している。


 ものすごい不安に襲われる。

 検査ってこういうもんなの?

 これじゃ手術の方が正しい気がするし、何がなんだか分からない。


「何も心配する必要はないよ。麻酔というものを使うからね」


 麻酔ってなんだ?

 ってか検査って絶対こういうもんじゃねぇだろぉぉォォォォ


 だがそんな声が彼らに届くことなく数人にベルトのような器具で手足は固定され、何も動けなくなった。


 これ検査ってより拷問じゃね…..?

 えっと…これってありですカ?

 誰かぁぁぁ助けてぇぇェェェェ〜〜n


「大丈夫、少し息苦しくなるかもしれないが…安心して身を預けてくれ」


 その言葉と同時に意識が遠のいていく。


 甘い香りが鼻腔をくすぐる。


「処置を始める」


 その言葉を聞いた知己にはもうすでに意識がなくなった。


 そうそう。

 そういえば夢の中でに稲妻のようにイメージが走ったのを見た。


 ──白い影


 ── 闇の奥で光る紅い何か


 かすかな耳鳴りと、叫び声。


 それが過去の記憶なのか、ただの幻なのか。


 わからない。


 闇が意識を呑み込もうとする刹那、誰かの声が響いた。


 でも何を言っていたかは何も思い出せない。

 そうして、気づいたらまた知らない天井が目に入った。


 横には窓とカーテンがあり、カーテン越しに覗く空は僅かに明るさを増し、夜明け前の冷たい空気を思わせていた。

 枕元に湯気を立てるスープと、香ばしい焼きたてのパンが置いてあり、迷わずそれを口の中に入れた。


 うまい。

 腹が減ればどんな飯も上手く感じる。

 頭が少し痛いがそれ以外は何も変わらない様子だった。


 だが、何かがおかしい。

 違和感を感じる。

 どこからか視線を感じる。

 ベットの向こう側にある鏡のようなものに不気味な違和感を感じる。

 それに最初の部屋とは配置が違うようだ。


 でもそんな違和感は食欲でかき消された。

 そんなことどうでも良くなる程お腹が空いている。

 パンもスープも普通にうまい。

 ちょっと足りない気がするけど、この殻では十分すぎる量だった。


「……うまい……」





— μετά—

なろう作品らしい表現でふわっと投稿してきますんでよろしく〜


なろう特有の一人称視点的作品に飽き飽きしてるそこの君はこっち見て優越感にでも浸っててくれ。

      →恢攘の啓徒 https://ncode.syosetu.com/n7126kd/

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