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それからもダービンは家に帰れないか、帰ってきてもまたすぐに登城する日々が続いた。

ダービンと顔を合わすことのないまま1か月程経過したころ、新聞に隣国の第一王女様が来国されるとの記事を見た。

エマの話は本当だった。

疑っていたわけではないけれど、ダービンは本当に忙しかったみたいだ。

ほどなくして、お城で行われるパーティの招待状が届いた。

王女様の歓迎パーティを王家主催で行うようだ。

夫婦になって、初めてのパーティだ。

ダービンは忙しそうだが、参加できるのだろうか。本人に聞こうにも、会わないし帰ってきていないのであれば、確認のしようもない。

どうしたものかと頭を悩ませていると、兄が訪ねてきた。


「お久しぶりです、お兄様。お義姉様やチビちゃんたちはお元気ですか?」

「あぁレイナ、久しぶりだな。キャリンも子供たちもみんな元気にしているよ。

 特にアウェルはお前に会いたがっていたぞ。

 忙しいとは思うが、たまには遊び相手をしに来てやってくれないか。」

「まぁ!私も会いたいです!かわいい甥っ子の頼みなら、何をもってしても行かねばなりませんね!

 もう5歳でしたっけ?きっと前よりも、もっとヤンチャになっている事でしょうね。楽しみ!」

「アウェルもヤンチャに拍車がかかってきているし、メリルもだんだんできることが増えてきて、 毎日がお祭りのように大変だよ。」

「あー!楽しそう!!メリルのおしゃべりもどんどん上手になっているのでしょう?早く会いたくなってきた!」

「ところで、レイナのところにも城からパーティの招待状は届いているか?」

「今度の王女様の歓迎パーティの事ですか?先ほど届きました。ただ、ダービン様がお忙しくて、なかなか帰ってこられない状態だから、どうしようか悩んでいたの」

「それについてなんだけど、俺も城で聞いたよ。ダービン君は第一王子の側近だから、王子と一緒に今回の王女の来国についてもいろいろと動いているみたい。それで聞いたのだけれど、今回の王女様の来国に侍女として、隣国の名門侯爵家の一人娘が一緒に来るらしい。その方も今回のパーティに参加するみたいなのだけど、参加するにあたってエスコート役をダービン君がすることになったらしい。相手の立場とこちらの事情とかを踏まえて、決まったらしいよ。」

「まぁ。では、わたくしは欠席するしかありませんね。王女様がどんな方なのか、見てみたかった気もしますが、仕方がありませんね。」

そう言って、笑うしかなかった。

「それでなんだけど、僕のパートナーとして参加してくれないか?」

「?!?!でもキャリン様は?!?!」

「じつは、キャリンは今3人目を妊娠していてね。つわりがかなり酷いみたいで。もともと上2人の時も酷かったんだけれど、もっとひどいみたいなんだ。とても、パーティに参加できる状態じゃない。けど僕の立場上、欠席という事も出来ないし、レイナにお願いできないかと思って。」

「まぁ!お兄様、おめでとう!!そういった事情でしたら、私が務めさせていただきます。」

「ありがとう。キャリンの様子も気になるし上の2人の事もあるから、挨拶だけしたら帰ろうと思っているんだけれど、それでもいいかい?」

「もちろん!私もあまり長居するのは好きな方ではないので、好都合だわ!」

それからは日々の仕事に追われ、あっという間にパーティの前日となっていた。


寝る支度を終え、パーティのドレスや装飾品などの確認をしていると、ダービンが帰った事を知らされた。と、同時にダービンが衣装部屋に入ってきた。

メイドたちを皆下がらせると

「突然入ってきてすまない。話があるんだ」

「おかえりなさいませ。いそがしいそうですね、お疲れ様でございます」

「あ、あぁ。ありがとう。明日のパーティの事なんだが」

「王女様の歓迎のパーティの事ですか?準備、大変だったそうですね。お疲れ様でございました。もう準備は終わられたのですか?」

「あぁ、終わった。だから帰る時間を作れたんだ。そして、申し訳ないが明日は、君をエスコートできないんだ。参加の返事をもらったと聞いた。こんな直前になって、本当に申し訳ないのだけれど」

と、ダービンは頭を下げ謝罪してきた。

「それなら大丈夫ですよ。兄から事情は少し聞いていましたし。それに、お義姉様の体調が最近思わしくないようで、兄から代わりにパートナーとして参加してほしいとの申し出を頂いたので、参加でお返事させていただきました。私の事はお気にしなくても大丈夫ですよ。」

そういってほほ笑むと、ダービンは複雑そうな顔をしていた。

「キャリンさんは体調が悪いのか?」

「実は3人目をご懐妊されたそうで、そのつわりがひどいみたいです。でも、お義姉様もお腹の子も問題ないそうですよ。」

「それは良かった。良かったが、やはりパーティのこと本当に申し訳ない。状況的に俺しかパートナーをできる人がいなくて。」

「本当に大丈夫ですよ。それより、お顔が疲れていますね。せっかく早く帰られたのですから、ゆっくりお休みされたらいかがですか?邪魔をしては申し訳ないですから、今日は自分の部屋で休ませていただきますね。」

そう言って、部屋を後にした。ダービンが何か言いたそうにしていたけれど、気のせいかな。


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