★マンドリン・音楽関連用語解説(最終更新2023年10月24日)
マンドリンは世界的に見ても日本で特に盛んな楽器です。しかし一般の方々への認知度は非常に低いです。しかし楽器としてとても優れた楽器であり、特に高校のマンドリン部では毎年夏に開催される全国大会も熱く、愛好家の間で大変盛り上がります。
そこで、もっとマンドリンの認知度を上げることができたらと思い、この作品を執筆することになりました。ご覧いただいた方がインターネットでマンドリンオーケストラについて検索し、その音色を味わっていただけたらとても嬉しいです。
マンドリンの知名度があまり高くないということもあり、この作品をご覧の皆様が様々な用語を確認できるように用語解説を作りましたのでぜひ参考になさってください。
また、音楽をやったことがない方にも少しでもわかりやすく読んでいただけるように音楽用語の解説も載せる予定です。
(調整中/随時更新予定)最終更新:2023年10月24日(【音価に関わる用語】の項目を追加しました)
・マンドリン部
マンドリンオーケストラ(後述)を演奏する音楽系の部活動。いくつかの高校や大学、一部の中学にもある。
・マンドリンオーケストラ(マンドリン合奏)
マンドリン(後述)という楽器を中心に組んだオーケストラのこと。
全部で6パートの編成が最も一般的である。
多くの場合弦だけで演奏するため、とても一体感のあるサウンドで演奏できる。稀に打楽器やフルートなどを加える場合もある。
・全国大会
全国のマンドリン部の高校およそ60校が参加するマンドリン界の甲子園。大阪で開催される。各地域の地方大会を勝ち抜いた学校が参加できる(地方大会の前に県大会を置いている地域もある)
審査員が7人いて、それぞれの点数で順位を決め、上から20校ずつ優秀賞・優良賞・努力賞に分けられる。優秀賞の中でも特に優秀な学校には特別賞と言われる賞が順位に応じて与えられる。(実在の大会も同様です)
・特別賞 (優秀賞受賞校のうち上位10校に送られる賞 (以下)の総称)
・「文部科学大臣賞」(1校1位)
・「新聞社賞」(2校同率2位)
・「全国知事会賞」(2校同率3位)
・「開催都市市長賞」(2校同率4位)
・「大使館・総領事賞」(3校同率5位)
【楽器】
・マンドリン(ドリン)
2本ごと4コースの全部で8本の弦がついている。(低い方からソレラミでヴァイオリンと同じ)
ピックを使って演奏する。キラキラした音色が特徴的。
弾き方が大きく分けて2種類ある。
・「ピッキング」1音ずつはじいて演奏する
・「トレモロ」一つの弦を往復して何度も弾くことで長い持続音として聴かせる奏法
マンドリン合奏では2つのパートに分かれる。
・ファースト「1st」=マンドリン合奏の高音域を担う。メロディや高い音域での伴奏を行い、合奏の花形
・セカンド「2nd」=マンドリン合奏の高音域から中音域を担う。ハモリやメロディ、伴奏など様々な役割を担い、1stを支える。
・マンドラ(ドラ、Dola)
マンドリンと同じ構造で弾き方も同じ。全体の音の高さが丁度1オクターブ低い
人間の声の音域に近い
マンドリン合奏の中音域を担う。
・マンドロンチェロ (マンドチェロ、マンドセロ、セロ、チェロ、Cello)
マンドラよりさらに大きく、低い音が出る楽器。マンドリン合奏の低音域を担う。
合奏では主に伴奏を行うほか、まれに低音域でじっくりと歌う。
・クラシックギター (ギター、ガットギター、Guitar)
マンドリン合奏の中で唯一道具を使わず指のみで演奏する。そのため、マンドリン系の音色より暖かい音が出るのが特徴
合奏では主に伴奏を行うほか、まれに柔らかいサウンドでメロディを演奏する。
和音を出すのが楽なので伴奏で合奏に厚みを持たせる。
・アルペジオ=分散和音のこと (和音を一度に出すのではなく、ばらけさせて一音ずつ出すことで横の流れを演出する奏法)
・セーハ=ギターの演奏において、複数の弦を一つの指で押さえる方法。原則として人差し指で行う。
・コントラバス(ベース、Bass)
マンドリン合奏唯一の擦弦楽器(後述)
見た目は大きいヴァイオリン。
合奏で最も低い重低音で合奏の土台となるベース音を主に演奏する。
奏法が2種類ある。
・「アルコ」=弓を使って演奏する。体に響く持続音が出せる
・「ピッチカート」(ピッツ、Pizz)=指を使って弦を弾く。「ポン」という軽い音色が鳴る。
・撥弦楽器=指やピックなどで弦をはじいて演奏する楽器|(マンドリンオーケストラではマンドリン、マンドラ、マンドロンチェロ、ギターが当てはまる)
・擦弦楽器=弓などで弦を擦って演奏する楽器のこと。(マンドリンオーケストラではコントラバスが当てはまる)
【音価に関わる用語】
・音価=音の長さのこと
・拍子=一拍の長さと1小節の長さを示したもの。たとえば「4分の4拍子」なら、四分音符が4つで1小節、「8分の6拍子」なら8部音符6つで1小説ということ。
・変拍子=曲の拍子が不安定に変わる曲の構造。一定の拍で手拍子できない曲調が特徴である。
【音程に関する記号】
・トリル=簡単に言うと、その音と一つ高い音をすばやく交互に演奏すること。
・グリッサンド=1つの弦の上で特定の音から別の音へ、指を滑らせて音程を変える奏法のこと。
【速度記号】
・テンポ=音楽の速さを表す指標のこと。(数字を使って表す場合、例えば「四分音符60」は1分間に四分音符が60回鳴る速さを表す。)
・リタルダント=少しずつゆっくりにしていくということ。楽譜では「rit.」と書かれる。
【強弱記号】
・フォルテ=「強く」という意味がある。
・フォルテシモ=フォルテより強い。
・ピアノ=「弱く」。
・クレシェンド=音量を徐々に上げていくという意味。(文字で書いてある場合と記号で書いてある場合があり、前者は長いクレシェンド、後者は比較的短いクレシェンドを表す場合が多い)
【アーティキュレーション】
・スタッカート=短くポツポツと音を切って演奏すること。
・ポルタメント=押弦している指を放さずにスライドして音と音の間を繋げる奏法のこと。
【楽曲形式】
・狂詩曲:自由な形式の曲のことで、民族的なものや抒情的なものが多い。「ラプソディ」とも言う。
・フーガ=遁走曲:徐々にパートを増やしながら一つの主題を変形させて進んでいく形式の楽曲
【音楽関連用品】
・メトロノーム=音楽のテンポを計るために使う機械。最近は電子タイプのものが増えてきたが、この学校の音楽室にあるものは従来の針が動くタイプのもの。
・総譜=前パートの動きが書かれている楽譜。ページ数が多く、主に指揮者や指導者が使う。その他演奏者が他のパートの動きを確認する際に参照することもある。
・パート譜=総譜に対し自分のパートの音だけが書かれた楽譜。主に演奏者が使う。