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最弱の詠唱を使う最強魔術師~詠唱が古くなったこの世界で無双します~  作者: ぽむむん
序章 師匠と出会って最強になります。
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第2話  使いづらっ、このスキル

どうも、ぽむむんです。

読んでくれた読者様、ありがとうございます。

今後もよろしくお願いいたします。

「じゃあ、行ってくるよ。」

「「行ってらっしゃい。」」


どこへ行くのかというと、近くの森である。特に害の無い、低レベルの雑魚モンスターが生息している地域だ。


「じゃあ、ここら辺で。」


場所を決めて、詠唱を始める。


「燃えよ、炎の如く 〈ファイヤ〉!」


構えた杖から放たれたのは、半径1.5mくらいの巨大な炎の球だった。

その巨大な火球は、草原に大きな焦げ跡を残して消えた。辺りに焦げ臭い匂いが立ち込める。


「え、ちょっと待って。詠唱ミスった?〈ファイヤ〉ってもっと小さいはずなんだけど。」


平均サイズは半径50cmくらいである。イロアスのは、3倍位の大きさだった。

しかし、


「は、魔力3分の1くらいも無くなっているんだけど。しかも、まっすぐ放ったのに、曲がっているし。」


もう一回やってみるが変わらない。同じように巨大な焦げ跡が残るだけだった。


考えられる原因は、、、


「ユニークスキルかギフトだな。そう言えば、そんなに確認してなかった。」


後からシスターさんが届けてくれたステータスプレートを取り出す。


「ステータスオープン。」


イロアスがそう言うと、金属板に文字が表示されていく。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ユニークスキル 〈詠唱〉

詠唱しないと、スキル使用不能。

威力×3 魔力消費×3 命中率-300


ギフト 〈詠唱魔法強化〉

威力+100s% 魔力消費-20s% 命中率×s

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


何だ、sとか%とかって見たことも無いぞ。にしても、威力と魔力消費3倍って。使いづらいなぁ。しかも、まっすぐ飛ばないってなると、やっぱり強くないのかな?


何故か異世界なのに、現実っぽい記号が出てくる。


「やっぱ、弱いじゃん。」


諦観した口調でそう言った。


「いいや、使い方次第で最強になるぞ。勇者なんかよりもな。」


背後から声がした。女性っぽい声だった。


「誰っ‼」

「わっと、そんなに驚かれるとこっちまで驚くじゃないか。」


振り返った先にいたのは、、、フードを被った女だった。


(この人、どこかで見たような、、、)


記憶の片隅に引っかかっている断片を取り出そうとする。


「あの、すみませんがどなた様でございましょうか?」

「ああ、私はケミーナと言う。ただの魔法使いだ。」


ケミーナ。それは、とても知られた名だった。


「ケミーナって、あの、ケミーナ様ですか?[大魔導師]の。」


[大魔導師]とは、メルティ―ア王国内で魔法の才能に最も優れていて、知徳があるとされている人、1人だけに授与される称号だった。


「ああ、そうだが、良く知っているな。」

「いやいや、知らない人の方が少ないと思いますよ。たくさんの、短縮詠唱(コマンドワード)を創られた方ですし、メルティ―ア王国の王立魔法団の団長様ですよ。」


恐縮したように説明するイロアス。


「そうなのか、そんなに有名だったのか、しょうもない魔法いじりばっかしてたけど。」

「そもそも、魔法をいじる人なんていませんよ。」


大前提が違っているケミーナに言っても、意味のない事だが。


「まぁ、それは良いとして。君、私の弟子にならないか?」


唐突にケミーナが言う。


(夢だ、これは夢なんだ。それか、幻覚魔法を見せられているんだ。)


「おいおい、現実逃避しないでくれ。」

「ヘ、もう駄目だ。幻聴まで聞こえてきた。」

「だから、無視するな。」


ケミーナはポコッとイロアスの頭をなぐる。


「本物なんですか?」

「さっきから、言っているだろ。そもそも、この世界にオレオレ詐欺何てもの無いから。」


異世界なのにケミーナから現実っぽい単語が出てくる。


「おれおれ?じゃあ何で、僕を弟子何かにしようとしたんですか?」


導師の弟子なんて、普通はありえないのである。


「ああ、何でも無い、オレオレ詐欺は気にしないでくれ。弟子にしようとしたのは、詠唱に興味を持ったからだよ。知っているかい?詠唱魔法の方が、平均的な威力は高いんだよ。詠唱長いし、面倒くさいけど。」

「そうなんですか。さっきの威力もそのため?」

「いや、その魔法はあからさまに強すぎる。ユニークスキルとギフトの影響だろう。」

「確か、威力が3倍だった気が、、、。確かに、ユニークスキル強いですね、当たればだけど。」

「私は、ギフトの方が強いと思うがね。」


おもむろに、ケミーナはそう言った。


「僕のギフトって強いのですか?」

「ああ、さっき盗み見た時は驚いたよ。」

「盗み見たんですか!じゃあ、sと%って、何なんですか?」

「それは、secondの頭文字のs、だから秒だね。と、%はパーセントっつって割合だな。簡単に言うと、詠唱時間が長いほど威力が増し、魔力消費が抑えられ、命中率が上がると言うわけさ。」


良いことづくめのギフトだった。しかし、さっきから異様に現実っぽい単語が出てくる。


「え、強い。てか、強すぎる。」

「やっと(おのれ)の強さに気づいたか。そう、お前は強すぎる。だから、ちゃんとした使い方を教えてやると言ったんだ。」

「ありがとうございます。弟子に、弟子にさせて下さい。」

「やっと話が理解出来たか。良いだろう、私の弟子として日々鍛練を積み重ねろ。」

「はいっ。」



善き師についたイロアスだった。







「面白い!」や「続きが気になる!」と思った方は、感想を「あんまりだなぁ」や「つまんねぇよ。」と思った方は、アドバイスや意見をぜひお聞かせください。

皆さまの応援が力になります。どうぞよろしくお願いします。

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