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最弱の詠唱を使う最強魔術師~詠唱が古くなったこの世界で無双します~  作者: ぽむむん
第一章 魔法学園で無双します
13/17

最弱の詠唱を使う最強魔術師~王都に着いて無双します~

どうも、受験生のぽむむんです。

最近は勉強に追い込まれて小説を執筆する時間がありません。

とうとう、本編に入りました。

王都から少し離れた草原に、1人の少年が立っていた。


「さて、どうしようか。」


予定より早く着きすぎたというのもあるが、それよりも王都入口の検問をどう潜り抜けるかという話である。

王都は他の町よりも、厳重な警戒体勢のため、ステータスプレートの確認が必用なのだが、イロアスのステータスは常人をかけ離れているため、危険人物とも見なされない。


「師匠が何か言ってなかったかな?」


出発の時に渡されたマジックバッグの中を捜索する。


マジックバッグ、いわゆる魔法の袋といわれるこの袋は、流した魔力に比例して許容量が増える便利なモノだ。ちなみに、製作方法は分かっておらず、失われた古代魔法文明の遺産の1つとされている。(見つかれば国宝になる。)


ゴソゴソと探っていた手が、何か硬い物にぶつかる。


「なんだこれ。」


取り出したのは、一冊の本だった。正確には、本と言うよりは冊子みたいだったが。

その本をイロアスは読んだことはなかったが、見たことはあった。


「確か、これって師匠が書いていた気がする。」


そう、イロアスが必死になって改造型魔方陣を描いている間に、隣にいるケミーナも必死になって、何かをこの本に書いていたのだ。


「『有用な悪どい魔法一覧』って、題名からして師匠っぽさが出ていますね。」


イロアスは顔をひきつらせつつも、これがケミーナの言っていたものだろうと考え、本を開くイロアス。

その中から、一時的にステータスプレートの内容を隠蔽し、改正する魔法を見つける。


「ともかく、魔法をかけてみるか。」


ケミーナが創った魔法なので、普通の人は知らないし、知ってはならないだろう。

ステータスプレートが簡単に改ざんされれば、王国の治安が保てなくなる。


「全てを欺き、皆を惑わす幻影の術よ、我が能力に濃霧の壁を敷かんとする。その幻影は陽炎(かげろう)の如し。〈デイズ〉」


イロアスは、ステータスプレートの上に手を置き、魔法を発動させる。ちなみに、ケミーナの魔法は完璧だと信じているが、念には念をで【時間効果倍増】をONにしている。


ステータスプレートを覆い込むように魔素(マナ)が集まり、ステータスプレートの内容が変更される。

内容はこんな感じ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

イロアス・エスティアス  13歳


適正属性  火・水   魔力量 520


⊿ スキル

【速打】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ちなみに、この数値が平均的なのだ。イロアスの元のステータスと比べると、どれくらい規格外なのかが一目瞭然である。


「これで、検問は大丈夫だな。」


イロアスは、王国へと歩いて向かった。(もちろん、〈ブースト〉とか〈アクセル〉とかは解除しているが、〈身体能力強化〉と【時間効果倍増】は解除していなかった。)


「よし、次のボウズ。」


検問の順番が回ってくる。

イロアスは改ざん済みのステータスプレートを衛兵に渡す。


「お前はどこから来たんだ?」


ガタイの良い、怖そうな衛兵がイロアスに尋ねる。


「フローレンスです。花の都の。」


真っ赤な嘘だが、『メルティーア王国の末端にある無名の村』と言っても信じられないと思うので、近くにある大きな都市の名前を出す。


「フローレンスか!行ってみたいなぁ。」


羨ましそうに、イロアスを見る衛兵。


「良い街ですよ。花の香しい(かぐわしい)香りと、華やかさに溢れた素敵な所です。」


イロアスはフローレンスに言ったこと無いのに、詳しく説明する。

そうすることで、嘘はバレにくくなった。


「よし、今度の休暇に行ってみるよ。ところで、ボウズは何をしに王都へ来たんだ?」


衛兵の声は、さっきより幾分か友好的になっていた。


「王立魔法騎士養成学園に入学するために来ました。」


イロアスのこの発言は、さっきまでの会話の中で唯一本当の事だった。


「そうか、頑張れよボウズ。入国を許可する。」


改ざんステータスプレートで入国を許可されたイロアスは、王都への一歩を踏み出した。


「さて、入れたのは良いけど、これからどうしよう。」


予定よりも早く着きすぎたので、入学試験まではあと2日なのである。


「ねえねえ、そこのキミ。」


イロアスが漠然と考え事をしていると、背後から高いトーンの声がかかる。

振り返った先にいたのは、イロアスと年齢の近そうな女子だった。紅い髪が特徴的で、スタイルの良い女子だった。


「えーっと、何でしょうか?」









やっとヒロインが登場しました。

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