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桜ヶ丘高校生徒会役員  作者: 嫁葉羽華流
秋の章 ~がくせいのほんぶん。~
85/151

七十八日目、アイドルぱにっく☆

キメェ…なんなんだこのサブタイトル…キメェ…。

あと書いててこれ吐き気がしてきました…。

では…七十八日目…どうぞ…(バタッ

おっす! 俺、夏樹竜介!!

今をときめく18歳!!

生徒会の会長の役職に就いています!!

そんな俺はみんなに慕われる…


「かいちょー。これに判子お願いしまーす」


慕われる…


「あ、会長。今度はさぼらないでくださいね? お仕置きマッスイーンがやっと修理が終了しましたからね」


…慕われ…


「会長〜暇してないでさっさと仕事をしてください」


…う…


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」

「か、会長!? どうしたんですか!? 思春期に少年は大人になったんですか!?」

「俺に聞くんじゃねぇぼぁかやろぉぉぉおおお!! と言うより!! お前らは!! 俺を敬うという気持ちはないのかぁぁぁあああ!!!」

「それは…」


どうなんだ!? えぇ? どうなんだ!?

結果。


「無いですね」(桜田)

「皆無です」(桧木)

「ちょっと…」(乍乃)

「あるとお思いで?」(萩)

「ストーキングはしていますけど、敬うという気持ちはないです」(柊)

「期間が短いのであんまり…」(紅則)


…現実って…。

















現実って、悲しいなぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!

















「みんなぁぁぁぁぁああああ!!! 今日は私のコンサートに来てくれてっほんっとうにありがとぉぉおおお!!」


わあぁぁぁぁあああああ!!


「そっれじゃぁ最後の曲聞いてね!! ときめき☆エンジェル!!」


わぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!


そして歌が始まった。やっぱり…俺の心をいやしてくれるのはエルちゃんだけだぜ…。

………っつーか、


「「えぇぇぇぇぇぇるちゅわぁぁぁぁぁぁぁぁああああん!!!」」

「ばかやろぉぉおおお!! 声がたりねぇんだよ!! 声が!! もっとはっきりといえぇぇぇえええ!!! そんな軟弱な声がエルちゃんに届くとおもうのかぁぁぁあああ!!」


くっ…親衛隊め…まさか桜ヶ丘市にまで現れるなんて…。


「どうするんですか? 会長!?」

「あわてるな伍長!! 俺たちは正規親衛隊よりかとても歴史が浅い!! しかしだ!! それでも、エルちゃんを思う気持ちは負けんと思っている!!


てめぇら!! 声出していくぞぉぉおおお!!」

「「押怒!!」」


そう。

今日はBブロッサムスタジアムで行われている黒芽エルちゃんのコンサートに来ている。男臭い…男臭いぞ今日は!! …いや、いつもなんだけどね?

…ちょ、読者さん!? 「あんたはロリコンじゃなかったのか?」みたいな猜疑心あふるる視線を送らないでくれ!!

…エルちゃんはなぁ…普通のアイドルじゃ無いんだよ!!

今が旬の「ロリータ系」アイドルなんだよ!!

「永遠の十二歳」をうたってるんだよ!!

さて…そろそろサビだ!!


「「とっき☆めっき☆ラブエンジェル!!」」


スタジアムにいる人たち全員でハモり!!

くぅぅ〜っ!! 気持ちぃぃいいい!!

俺は今!! 会場にいるエルちゃん(+男ども)とシンクロしている!!


そして曲が終わって…。


「それじゃぁ最後に、エルちゃんとの限定握手会を行います!!」


き、きたぁぁぁぁあああああ!!

この限定握手会っつーのは会場入場チケットの裏に書いてある番号が、エルちゃんの言った番号と同じ人がエルちゃんと握手できる!!

その上なんと! エルちゃんと会話することができる!! そんな夢のような代物である!!


「おい本屋のおや…もとい、伍長!! お前は何番だ!?」

「はっ!! 三十五番であります!!」

「…おばさんにこの趣味のことを「会長が使ってください!!」え? マジ? 悪いねぇ。どうも」


よし…これで確率は二倍だ!!

その後、親父がそそくさと会場を出て行って俺は耳を澄ませる。


「今回はぁ…三十五番の人と話がしたいなぁ〜☆」


…はへ…?


「三十五番のひとぉ〜! こっちに来て〜! エルと一緒にはなそ〜!」

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」


俺は真っ正面に向かって全力疾走!!

道行く男どもは全部薙ぎ倒していけぇぇぇぇぇえええええええ!!

…天国にいるお袋。どっかにいる親父…。

あなたたちの!!


ムスコは!! 


大人の階段を!! 


三段とばして行ってます!!


「あなたが三十五番の人?」

「はい!! そうです!!」


俺は高々と三十五番のチケット(ホントは本屋の親父の)を頭上にあげた!!


「みんなぁ〜! 寂しいけど、それじゃ私は、この人とおしゃべりしてくるから、この辺でお別れだよ〜!」


ぶーぶー!!


ふははははははは!!! モテナイ男どもが叫びよるわ!!

残念だったな!! 貴様ら! 今回は俺が当たらせてもらったぜ!!


はーっはっはっはっは!!



「…んでぇ。まず、あなたの名前を教えてほしいなっ☆」


ぐはっ!!

…ど…どこまで…。

どこまでエルちゃんは進化するんだ!?


「…あ、えぇっと…高校生、十八歳!! 夏樹竜介です!! 生徒会長をしています!!」

「えっ? 生徒会長? すごいんだね、夏樹さんはっ☆」


ぐはぁぁぁぁぁあああああ!!!

(HPが五十パー減少)


「そそそそそそそそそーでもないですよぉ!? ぶっちゃけ、あれでしたから!! 前年度からの引き継ぎみたいなもんでしたから!!」

「え? 前も会長やってたんだ、夏樹さん! すっご〜い☆」


げぼしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!

(HPが赤ランプついた)

そして…そしてついに!!


「あのさぁ、夏樹さん…「お兄ちゃん・・・・・」って、呼んでいい?」


まさかのお兄ちゃん発言キタ――――――――――――――――――――――――!!!

(ノックアウト。HPバーゼロ。「おおしんでしまうとはなさけない…りゅうすけがつぎのれべるにあがるためにはあと9999999999999999のけいけんちがひつようじゃ」)

いやまて!! どんだけレベルあげるのに必要なんだよ!? このカッコ文字内!!

…と…いうより…。

ここは…。

据え膳食わぬはOTOKOの恥ぃぃぃいいいい!!


「いいよっ! つーかむしろ大歓迎!?(親指たてて)」

「ありがと〜!! おにいちゃ〜ん!!」


あぁ…いぃ…。

いま…俺の中で…。

さいっこうの妹が甘えてきてる…!

俺と…おれとHUGしてくれてる…!

これが夢ならば…覚めないでくれ…俺…。

なんかその後「高校」とか、「生徒会」とか…そんな単語が聞こえてきたけど…気にしない。気にしない…。






全人類に告ぐ!!


俺は!!


今!!


猛烈に!!





しあわせだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああ!!!













翌日。


「ほら…会長…早くこちらに判子を…」

「うへ…うへ…うへへへへへへへ…」


うっ…気持ち悪っ!!

か、会長…何があったんだ…?

すごいえびす顔で孫の手を拭いてる…っつーか…磨いてる?


「ぼそぼそ)会長あれ何があったんですか?」

「ぼそぼそ)知らない…あんな会長始めてだ…」

「ぼそぼそ)いつもの会長ならばこれで釣れるはずですっ…!」


そこにあったのはロリコンの女の子の写真。

あの…抄華ちゃん? それどっから持ってきたの?

それを釣り竿にくくりつけ、

会長の前でつり下げてみた。


「うへ…うへ…いへ…あひゃっ…うへうひゃひゃひゃ…」


このとき。図らずも生徒会役員全員の心が同じになった。




((ま、全く動じてねぇぇぇぇぇぇええええええ!!!??))




「おーいおまえら。緊急ゲストが転入してきたぞ〜」

「コガセン!! それどころじゃないんだって!!」

「会長が!! 会長がぁぁぁ!!」

「へんになってるんですよぉぉおおお!!」

「生徒会の一大事です…!(わなわなわな」

「ぶくぶくぶくぶく…(泡吹いてぶっ倒れた柊先輩」

「紫苑しっかり!! 故郷のお袋さんはまだ生きてるよ!!」


コガセンは落ち着き払って、


「お前ら…いくら何でも騒ぎすぎだろ…私がチョークを投げて避ければ異常は…」


と言ってコガセンはチョークを…。


「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええ!!」


大リーグボール…いや、あれはジャイロボール!? いや、ジャイロチョークだ!!

すごい軌跡を描きながら走ってる!!


「…ただいまのあれの時速、170キロですね」

「井宮さんいつの間に!? そのスピードガンはどこで!?」


とにかくそれが会長の頭めがけて、


「えへ…えへ…えへへへへへ…えへばるあっ!!!?」


め…命中…。

会長…その後も「えへばるあっ!!!?」と叫んだ後も、変な声を出しながら孫の手を磨いていた…。


「…………………」


コガセン、何も言わず。そして。








「今日私、ちょっと早退するわ(頭を抱えながら)」

「「まてぇぇぇぇぇえぇぇえぇぇえええええええ!!!」」

「だっておかしいだろ!? あの夏樹は!」

「だから何が原因かと…!」


そして口論に発展しそうになったそのとき。


「すみません。ここが生徒会室ですか☆」


振り返ると…。

まとめ上げられた茶色の髪。

くりっとした目。

ちっちゃい体型。

そして…先日のワイドショーでオリ○ン一位を獲得したアイドルが…。

コガセンが思い出したように、


「あ、そうそう。この子が新しく転入してきたアイドルの黒芽エルさんな。仲良くしてやれよ?」


コガセンのそんな言葉は、

もはや私たちには入ってこなかった。




「続く! かも! かも! かも☆」(By、黒芽エル)

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