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桜ヶ丘高校生徒会役員  作者: 嫁葉羽華流
秋の章 ~がくせいのほんぶん。~
84/151

七十七日目、そんな感じの、夢を見ました

今回は下弦鴉先生よりご提供! 第五弾!!

「もしも桜ヶ丘高校生徒会役員メンバー桜田ハルがタイムスリップをしたら!?」

…こうなりました。

「ふぁぁ〜ぁ…」


どうも。毎度同じく桜田ハルです。

今日も一日、暇なんです。

何かいいこと、ないかなぁ〜…。


「地球とかが一気に爆発とかしてくれたら、おもしろいかもなぁ…」


なーんてことをつぶやきつつてこてこと歩いていたら。

急に視界が天井を向いて、

後頭部に鈍い衝撃が走って、

要するに、


つるっ。(滑った音)

ががん!!(頭うった音)

ごろごろごろごろ(悶絶している転がり音)


「いったぁぁぁぁぁあああああ!!!」

「そこ、騒がしいぞ。いったい何があったのだ」

「いやですね。あの、あれですよ。頭打ったんですよ…って…」


いつの間にやらここは畳の上。

そして目の前にはちょんまげ姿の…。


「かいちょぉぉぉぉおおおおおおお!?」

「このうつけ者!! 殿になんてことを言うのだ!?」

「え? 殿!? そして萩先輩!?」

「違うわっ!! 私は萩昌之介だっ!!」

「名前そっくり!! でも実質初対面の人に怒られた!?」

「…ごほん。こちらにおられるのが、桜花藩藩主、夏樹竜之介進様であらせられるぞ!! 頭が高い!! 控えおろぉぉおおおお!!」

「え? あ、ははー…」


とりあえず土下座。


「頭をあげい。妙ななりをした小童よ」

「いや、あの…会ちょ…もとい、お殿様に言われたくないです…」

「そなた、年は?」

「十六ですが?」

「我は十八だ。小童扱いしてもいい頃だろう」

「小童小童言わないでください!! 私には、『桜田ハル』っていう名前があるんです」


とりあえず反撃。

そして会長は何事もなかったかのように、


「さて。今週の藩の政でも決めようかの」

「って無視ですか!!」

「ええい、うるさい奴じゃ! 我が刀の錆になりたいと申すか!」

「えぇえええ!? に、日本刀!? …ってあれ?」


目の前にあるこの日本刀は…どこかで…。

まさか…。


「あの〜…これって…」

「ほう? 刀がわかるか。これは桜花希千代作、『色即是空』だ」

「やっぱりぃぃいいいい!!」

「知ってるのか?」

「殿! 子奴は信用ができません! ひょっとしたら他の国の間者なのかもしれません」


ちょ、間者って…忍者か!?

このままじゃ斬られかねない空気になってきていたところで、


「その心配はないだろう」


声はすれども姿は見えず!!

誰だと叫ぶ前にしゅたっと天井裏から降りてきたのは…。


「あれ。桔梗?」

「なぜ私の名を!?」

「あれ、あってた」

「くっ…! 殿。このような派手な輩がこのように場内に躍り込むことがありませんでしょう」

「うむ。そだな」

「かるっ!?」

「にしても…お前、妙な服を着ているな…どこから来た?」

「日本!」

「日の本? なぜに。ここも日の本だぞ」

「…すいません。今何年ですか?」

「天正三年に決まっているだろうが」

「…天正?」


え〜っと…私の中の記憶を整理して…。

あれ?


「江戸時代ぃぃぃぃいいいいいいいい!?」


なんてこった!! タイムスリップをしちゃったの!?


「おぬし…本当に日の本から来たのか? 格好が妙な形だし、本当は狐か狸の類ではないだろうな…?」

「狐はともかくとして、狸はないと思います…」



「…はふぅ〜…」


ここは一応桜花城の客間。そこでのんびりゆったりと過ごしていました。

どうやら先ほど滑って転んでごろごろごろーってしていたらいつの間にやらタイムスリップをしたみたいです…。


(とりあえずま、悪い奴じゃないっぽいし、ま、うちの城でゆっくりしときなYO!)

(殿!?)


なんてやりとりの末、ここに来ているんですね…。


「…帰れるのかなぁ…」


そう考えたらめっちゃ不安になってきた…。

そしたら障子が開いて…。


「失礼します」


そこから入ってきたのは…あれ?


「柊先輩?」

「ふふっ…いいえ。私はあなたの知っているその『柊先輩』と言う方に似ていらっしゃるのですね…」


じゅ、十二単がめちゃめちゃあってる!! さすがはキレイな先輩だけはあるけど…。


「桜田様? 聞こえていますか?」

「あ、はい」

「ふふっ…。一応申し上げておきましょう。私の名は、「柊」。昌之進様の、妻、ですわ」

「つつつつつつつつまぁぁぁぁあぁぁぁぁあぁあああああ!?」

「嫁いだのは…だいたい、五歳頃でしたかしら? あのときは昌之進様も小さかったですわね…」


た、確かに江戸時代とかはちっちゃい頃に早く嫁ぐー、とか聞いた事はあるけど、身近な人がこんな風に嫁いでいたらもう、びっくりするよ…。

そのまま柊せんぱ…じゃなくって、柊さんはおっとりとした口調ですんごいことを言いのけた。


「それに…あの人の子供が…もうすぐ…」

「どうしたんですか? おなか撫でて…って、まさか!?」

「そのまさかですわ…ふふふっ…」

「うわぁ…」


ちょっととまどいながらも、ちょっとうれしい。自分の知ってる人と顔は同じだけど、それでもこの人たちは好きあってるんだ。

そして…ここにそれがあるんだなぁ…生命の神秘ってすげー…。


「あ、あの…」

「? どうかなさいましたか?」

「さ…さわっても…いいです…か?」


柊さんはちょっと驚いた感じに目を開いたけど、すぐに「ふふっ」と笑って、


「いいですよ」

「うわぁ…!」


そしてさわってみた。

十二単越しだけど…おっきくて…あったかい…。

この中に、赤ちゃんがいるんだぁ…。


「柊様、私も入っていいですか?」

「あ、わ…私も…」

「いいですか…?」


またしても障子から出てきたのは…。


「抄華ちゃんに、雫ちゃん…? そ、そこにいるのは…!?」


出てきたのはやっぱり十二単の抄華ちゃん(髪は下ろしている)と雫ちゃん。そして…。


「うわぁ…私だぁ…」

「いや…ここまで来たから…いるとは思ってたんだけど…やっぱりいたのかぁ…私…」


私。

十二単来た桜色の髪の私。


「どうも…初めまして…がいいのでしょうか…それとも…」

「いや…初めまして、だね…えっと…」

「あ、桜です。ハルさん」

「あ、う、うん…」

「えっとね! 私、雫の君って言うんだ! でもでも! 雫って呼んでね! ね?」

「うちは抄華っていうんや。以後よろしゅうな」


う、うわぁ…まさかとは思ってたけど…ここまで性格と方言って違うんだなぁ…。今まさにまじまじと見せつけられたよ…。



「へぇ〜これが、未来における文の役割を示す物ですか…」

「変わってるわ〜」

「ホントだね〜」


私は話題も無いのでとりあえず携帯を取り出して見せてみた。

そしたら皆さん興味津々で…いろいろといじくっていました。


「わわっ…なにやら変になってしまいました…! ど、どうしましょう…」


見ると桜ちゃん(なぜに私にちゃん付けをしなくては…?)が通話場面へと移動させていて、おろおろしていた。


「あ、それは…こうやって…」

「おお! 元に戻った!!」

「よ、よかったなぁ〜桜」

「ありがとうございます。抄華様」


やっぱり…みんな心配してくれてるんだなぁ…可愛がられてるんだね。桜ちゃん。


「ハルさん、貝合わせやりませんか?」

「貝合わせ?」


貝合わせって言うのは貝の裏に絵が描いてあってそれと同じ絵を当てる、というものらしい。用は神経衰弱、と言うことだ。


「やろやろ! 貝合わせ!!」

「うちもやるでぇ! ふっふっふ…腕が鳴るわぁ」

「皆さん。喧嘩しないようにね」


そして貝合わせようの貝が持ってこられて…。

いざ。貝合わせ。


「まずはあたしからだね…」


そう言って雫ちゃんは真ん中あたりの貝に目をつけて裏返した。

なにやら花札の絵みたいな物が書かれていた。


「これかぁ…うーん…よし! これだ!」


めくった貝は全然違う絵だった。


「あー違ったか…」

「次はうちやな…!」


そして抄華ちゃんは端っこをとった。

これは先ほどの絵と同じ絵柄みたいだ。

としたら…。


「ここだぁ!」

「ああっ!」


やっぱりとった。

抄華ちゃんはとんでもなくうれしそうな顔をして得意げになっていた。

それから抄華ちゃんはことごとく貝を当てていった。

結局、抄華ちゃんは四つ連続で当てていた。

そして…私なんだけど…。

…一枚も当たらなかったよ…。




「…なんだか…疲れましたね…」

「…そだね」

遊んでたらすっかり夜になっちゃいました。

私は桜ちゃんと一緒に寝ていました。あんどんの光が優しいです。


「…あなたの時代の月も、キレイなんですかね…?」



私は考えた。

そして…


「うん。キレイだよ」















「――――ル! おい、ハル!!」

「…えあ?」

「気がついたぁ!!」

「よかったですぅ! ホントによかったですぅ!!」

「うわっ…ちょ、抄華ちゃん…」


あれ? あれは夢だった…のかな?


「にしてもなんだったんだ? いきなりどこかですごい地響きがしたと思ったらお前が倒れてたし…」

「いや、何かに滑っちゃったんですよねぇ…」

「…何にも無いところで滑るのが得意だなぁ…お前は」


いや…最近になってからだと思う…こんなに転ぶのが多くなったのは。

でも…また行ってみたいな。元気かな? あの人たちは。

そう思いながら空を見てみた。

うん。

今日も快晴だ。

はい。なんかぐだぐだに終わっちゃったような感じです。まぁ…いいんじゃないかな、と。

あ、それと。

自分のブログの方でこちらの二次作品(?)を書かせてもらっております。

ちなみに題材は「ナナシ ノ ゲエム」です。

…誰もが一度は聞いたことがあるでしょう? そう。あのゲームをサクコーとコラボレーションさせました。

どんな内容なのか。

…それは見てのお楽しみです。

ではっ!

ブログでのコメントも待ってます! 水月でした。

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