表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
桜ヶ丘高校生徒会役員  作者: 嫁葉羽華流
秋の章 ~がくせいのほんぶん。~
79/151

七十三日目、おれは しんせかいの かみになるおとこだ!! 中話

くくく…計画通りだ…。

俺の新世界に邪魔になる奴はすべて排除しなくてはならない…!

だって…

だっておれは…


「新世界の神になる男なんですからね」

「うわぁ!? …ってお前か。驚かすな」

「にしてもすごいですね…このノートの力は」

「ああ…俺の予想を軽く超える代物だよ…! これをホントにもらっても?」

「ええ。かまいませんよ? もとよりそれは不良品。どうとでも処分してくれてかまいません」

「くくく…処分、か…そんなもったいないことをすると思うか?」

「…しないでしょうね…」

「ああ…これほどすばらしいものは存在しないからな!! これで…おれは…新世界の神になる男だ!!」

「…これほどまでに趣味趣向に没頭する人も珍しい…」






「え〜っと…いったんちょっと整理させてね…」


目の前には一応正座させたちっちゃくなった人たち。

柊ちゃん。

桔梗ちゃん。

甲賀ちゃん。

雫ちゃん。

そして…。


「…こちらはどうすればいいのでしょうか?」

「ばぶー」


あれから(読者様がいないところで)抄華ちゃんもなぜかロリータ化(という名の赤ちゃんにまで退化)したことにはびっくりだった。

しかもまぁ…手のかかることで。

清水先生がいなければどうなっていたことか…。


「清水先生、ありがとうございます」

「なになに。これくらいお安いご用なんですよぅ」


そう、何を隠そうこの方は生徒会の副顧問でもあり、生物の先生でもあり、マッドサイエンティスト(限りなく近い)、そして…ロリータ系のバツイチ奥様(元)である。


「あと、極端なくらいに影が薄くて、あんまり人気がないんですよね」

「はぅぁっ! そ、それはタブーですよぉ!! 萩君!!」

「すみません」


あの…すみませんとか言っておきながら、そんな恍惚とした表情を浮かべないでくれませんか?


「う…えぇぇぇぇぇぇん!! うえぇぇぇぇぇえぇぇぇえぇえん!!」

「ありゃりゃ…はいはいごめんなさいねぇ、抄華ちゃん〜」


また抄華ちゃんが泣き出してしまったらしい。先生は抄華ちゃんをだっこしてあやしていた。


「あ…あたちも〜」

「あたくちも〜」

「…わ…わたし…も…」

「ちょ…どうしたんだおまえら! なんかだんだんとたいかしていってないか!?」


たしかに…柊先…柊ちゃんを皮切りに桔梗ちゃん、雫ちゃんと…唯一甲賀ちゃんは大丈夫みたいだけど…。


「にしてもなんでハルっちだけは平気なんだろうねぇ?」

「いや、私に聞かれても…」

「そういえば…お嬢様が家に帰られたとき、これを持っていましたが…」


いつの間にやら井宮さん。手元にくまのぬいぐるみ。

いったい何が?


「あー! いみやさん! あたちのくまさん! かーえーしーてー!」

「ちょっと待ってくださいねお嬢様。発信器がついていないか調べますから」


そう言いながらぬいぐるみの背中のファスナーを開いて、なにやらごたごたした機械を取り出した。


「これは…?」

「これはお嬢様が九歳の頃に発明した、テレビ付きGPSです」

「これ九歳で!?」


どんだけの天才なんだよ!?


「ただ…一つ問題が」

「え?」

「こちらのテレビ付きGPSを使うためにはお嬢様が『ひらけ〜ごまごまかあさまのへそくりはげんかんのどがのえのうら』と、言わなければ使うことができないのです」

「何その無駄に長い音声認識!!」


とにかく…柊ちゃんにこの無駄にながったらしい呪文を言ってもらわなければ…。

と、思ったら。


がしゃーん! がしゃーん!


「ゴルァァァァァァァ!! 出せェェェェェエェェェエ!!!」

「あ、会長ろりこんまじんの麻酔が切れた」

「どうするんですか? もう麻酔弾は残ってないし…」

「仕方ありませんね…奥の手を使いましょうか…」

「奥の手?」


そうやって出てきたのは…秋原先輩。


「そうかっ! 元カノ効果で…!」

「そのとおりです」


と、いうわけで。


『竜介…少しはおとなしくしろ』

「わ…わかった…だからそんな血のついたバールを振りかざすな…」


筆談でここまで人を脅せる人も珍しい…。

そしてふと見てみたら井宮さんが柊ちゃんを何とか説得して…。


「お嬢様、おねがいします」

「いいよー。いっくよー…ひらけ〜ごまごまかあさまのへそくりはげんかんのどがのえのうら!!」


ぴんぽんぴんぽんぴんぽん!!


「とまぁ、開いたわけですね」

「みょーに落ち着いているところ悪いんだけど…これ…どこ指してるの?」

「だいさんふとうー?」

「桜ヶ丘市に第三埠頭はないから」

「るるねるぐー?」

「ちがうから!!」

「…がくえんとしー?」

「だからなんでそっち方向いくの!?」

「ひょっとして…」

「甲賀ちゃんお願い! ボケないで! もうボケないで! あなただけがまともなんだから!!」

「…しりつしんりょうがくえんこうとうぶー?」

「作品名――――――!!! ていうかわざとか!? ひょっとしてみんなわざとか!?」


○撃→電○→小説家になろう…この流れはいかに!?

作者は本気でここから出て行きたいのか!?


「…ここはおそらく、今は使われてはいない柊グループ第三倉庫のようですね。不可解な電波をどうやらこれがキャッチしたようです」

「そこに行けば何か原因が!?」

「…つかめるやもしれません」

「よっし! 早くそこに行こう!」

「…承知」

「あの…この間合いは何かな? 井宮さん」

「気にしない方がいいと思うよ。桜田さん」

「ハルっち。世の中には気にしたら負けって言う言葉があるんだよ?」

『竜介、私たちも行くぞ』

「え〜? 俺はこのままここに…」

『ここに…?』(バールをちらつかせながら)

「やっぱり一緒に行きたいです! 是非ともお供させてください! いやマジで!!」


そして…事態は真相へと向かおうとしている。果たして、真相とは!?

…それは次の話、というものである。

アンケートを設定しました。こちらにもふるってご応募をお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ