六十五日目、始末書ハリケーン注意報。
え〜前回、桜山祭のバトルロイヤルがPTA(もちろんこの世界のですよ?)がたいへんな位に騒ぎまして…。そして我らがサクコー役員共は…。
始末書に追われていました。
「とつぜんですがうちの子をそんな殺人マシーンに仕立て上げないでください…つぎ」
「はい」
「…一体どんなことが行われていたのかますこみやおたくもだんまりですか、つぎ」
「はい…ってもういやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!」
だって目の前には山のような始末書!!
始末書っ!
始末書始末書っ!!!
始末書始末書始末書ぉぉぉぉぉぉぉおおおお!!!!!!!
「ほとんど始末書で埋まってますねぇ…」
「どうしようか…これ…」
それもそのはず…。
今や生徒会室の三分の一がこの始末書の山で埋められている。
「おまえらぁ…おわったかぁ…」
「コガセン…ってうわぁ!?」
「どしたんですかぁ…? さくらださん…? まるでいきたぞんびでもみるようなりあくしょんはぁ…」
「ふ、二人ともすっごいクマができてますよ!? っていうかやつれてるっ!? ど、どうしたんですか!? 一体っ!?」
「どーしたもこーしたもねー…このままだとあたしたち…まじでいにあながあく…」
「もうみっかもねてないですぅ…ほしいものはすいみんです…えす・ゆー・あい・えむ・あい・えぬですぅ…」
あはは、えへへと言いながらその場から立ち去っていった。
まずい…コガセン達が壊れ始めた…!
なんかもう「ああこーひーがうまいなぁ・・・」などといいながら白つゆ飲んでたり、「パンを食べなきゃ・・・」とか言いながらなんかざらしのコピー用紙を食べてるし…。
こりゃホントに、グロッキーな状態では…?
「桜田…マジで終わらせねーと、コガセン達が大変なことになるぞ…」
「そうですね…」
「てめぇらぁ!! 本気モードにしろ!! 始末書の束をなくすぞぉぉぉおお!!」
「「サー・イエッサー!!」」
うおぉぉぉおおおおお!! と言いながらみんなで始末書の束にハンコを押していく!!
殺人マシーンハンコ!!
KILLマシーンにうちの息子をハンコ!!
とにかくハンコハンコハンコハンコハンコ!!!!
ハンコを押しておして押しまくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええ!!!
〜一時間後〜
「てめぇら…おわったか…」
「さ…最後は…この一枚です…」
「のこり…十枚…」
「あとちょい…」
もはやみんなぼろぼろ…。
「てめぇら…血迷うなよ…血迷ったら俺たちもあっち行きだ…」
そして会長が孫の手で指した先には…
「えろいむえっさいむ…えろいむえっさいむ…われはもとめうったえたり…」
「りんぴょうりょうしゃーかいじんれつざい…」
な…なんか黒魔術を始めてる…!
しかもなんか…もう先にドロップアウトしてるよ、雫ちゃんと春樹!!
「もうだめ…もうまっちろのかみはみたくない…」
「ぶくぶくぶくぶく…」
雫ちゃんは目や口から泡を吹き、春樹は譫言をつぶやく…。
こ…コレこそまさに…混沌!!
「てめぇら…もうちょっとだ…あとすこし…!」
「「さー・いえっさー…」」
さらにハンコ…!
はんこ…!
判子…!
hanko…!
〜さらに一時間後〜
「もう…だめ・・・で・・・す・・・」
「抄華ちゃん・・・いかないで・・・! わたしをひとりにしないで・・・!」
「ぼくはもう…逝くよ・・・さよなら・・・し・・・お・・・・・・ん・・・・(ばたっ」
「昌介…? 昌介ぇぇぇぇ!!」
「くそぉぉぉおお…始末書って…こんなに多かったか…?」
全然減ってない…三分の一だったものがやっと後一枚と言ったところに…!
くそう…強すぎる・・・わたしたちには・・・始末書にかなうすべがない・・・っ!!
『諦めるのか? 桜田ハル?』
はっ!? こ、この声は…!
「ビリーシア様…!」
※作者注;ついに桜田ハルは幻聴、並びに幻が見えています。ちなみにビリーシア様は黒マッチョが白い羽衣を着て天使の羽で舞っています。
『桜田ハルよ…お前がこのような逸材だったとは…情けない…』
「待って! 待ってください!! ビリーシア様!! 私はまだやれます!!」
『ならば見せよ! 貴様のその力、私に見せるがいい!!』
「・・・そうだよ・・・こんなところで・・・わたしたちが、まけていいはず、ないんだ…っ!」
私はその背中に闘志の炎を燃え上がらせた。
目の前には、フェザー級チャンピオン、シマツ・ジョー。
奴が繰り出す、デンプシー・ロールは最強と言われる…!
「わたしは…負けるわけには、いかないんだっ!!」
だが、私はつっこんだ!!
相手の懐へと!!
迫り来るパンチの雨!! しかし、私は止めない!!
たとえぼろぼろになっても…99%負けると分かっていても…。
まだ1%、残っている!!
「うおおおおおおお!!」
私はジョーに渾身のアッパーカットを入れた!!
そいつの体は天高く宙を舞い、そして…。
始末書の束はきれいに消し炭となっていました。
「あれ? あれあれ?」
「桜田ァァァァァァアアア!! でかしたァァァァァァアアア!!」
「「ワァァァァァァァァァァアアアア!!」」
会長の言葉と同時に何故か私は天高く胴上げ。
あれ? あれあれ? 一体何が起こってるのさ?
見ると始末書には拳型の穴が開いている。
ひょっとして…私?
「「さっくらだ!! さっくらだ!!」」
「う…うはははははははは!! も、もっとあたしを高くあげなさぁぁぁぁい!!」
その後。
大事な始末書を消し炭に変えてしまったため、校長先生からこっぴどく叱られました。
…ま、当たり前だけどね。
そして何故ペナルティーが…!
「始末書なんだよぉぉおおおおおお!!」
もはや始末書なんて見たくない!!