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桜ヶ丘高校生徒会役員  作者: 嫁葉羽華流
夏の章 ~ソノヒトハ ヨクハナク ケッシテイカラズ イツモシズカニ ワラッテタ~
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二十八日目、猟友会御用達。

あれ? どこだろ? ここは?

「ねぇ、ハルちゃん」

あれ? この子は…。

「ねぇハルちゃん。お医者さんごっこしに行こう? 私たちが患者さんになるんだよ?」

あぁ。懐かしい…。

あの子・・・だ。

でもあの子はここにはいないはず…なんでだろ?

「え? 一緒に行ってくれるの? うれしい!」

あぁ、とっても喜んでる。そんな風に喜んでもらえると私もうれしい。

でもなんでだろ。

このあとのことは見てはいけない気がする。

あれ?

いつの間にここに来たんだろ?

……………………………………。















いやだ。





いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。いやだ。






ここにきたら何か、大事なものを失いそうな気がする…。





「…どういうことなんです? 雁岨がんしょさん?」

そこには震えた手を握った春樹が立っていた。

そしてここはどこかの廃屋。

雪のように白いベットにはハルが穏やかに寝ていた。

ただ寝ているだけならよいのだが、そこには怪しげな色をした点滴をつるしていた。

そしてそのベットの前には黒いマントを着た仮面で顔を隠した春樹よりも上級生らしき人がいた。

「…言った筈だ。紅則。われわれは桜ヶ丘高校生徒会に報復、そして復讐をせねばならない…」

声が若干高かった。どうやら女性らしい。

「でも、これであなたの要求は果たした。約束どおり妹を解放してください。約束が守られなかったら…」

春樹はそう言って右足を一歩前に踏み出した。どうやら武力行使に出るつもりらしい。

「ああ…あの子か…」

そう言って空を仰いだ。そして、

「もう、ここにはいないよ。今は病院かもしれないな…」

「な…」

「そう…私が特別調合した薬で、ね?」

そう言ったのと同時に春樹はその女性に向かって飛び掛った。しかし、

どこからともなく、ネットが飛んできた。

そのネットは春樹の動きを束縛して、やがて動けなくした。

「いかんよ? 春樹。武力に出ることは愚かしいことだ」

「アンタは最低だ!」

「思い出したまえ。先人の過ちを。戦いによって彼らは何を残した?」

「この人間の屑が!! 死ね! お前なんて死んでしまえ!!!」

「半蔵」

そう言ったと思ったら上から何かが落ちてきた。それは動けない春樹に向かって遠慮容赦なく落ちてきた。

「…………っかはっ…!」

「言葉を慎め。春樹。お前は単なる私たちの駒でしかないのだ。駒は私の意志に従っていればいい…」

そう言ってまた向き直った。

「ハル…大婆様が残した…最後の…」

そしてまた、空を仰いだ。

「最後の、希望…」













「これって…」


言われたとおり消火栓の近くに行った。するとそこにはプラスチック製の箱に『消火栓』とかかれたものがあった。そのふたを開けてみると…。


ウインチェスターM1892(ようするにライフル銃)があった。


「ウインチェスターM1892!?

あの「西部を征服した銃」と呼ばれるレバーアクショライフル M1866, M1873 の発展型の!?

その後に登場した M1894 は内部機構が一新され大物狩猟用のハイパワー弾が使えるようになったけど、拳銃弾を使う M92 は軽く反動も少ないため護身用、入門用などとして人気があったあの!?ウインチェスター!?」


うわぁ…すごい…本物だ、本物だ…このまま持ち帰っちゃだめかな…?


「はっ!? いけないいけない…思わず…」


涎が。

ふき取ってそのまま持ち出すと、ちょうどハルさんがプールの中に入っていくのが見えた。

ん? なぜプール?

そのまま疑問に思いながら私はこっそりと後をつけていった。

あ、もちろんウインチェスターもいっしょにね♪

(ようするにただのライフル銃だろ? By作者)

撃ち殺されたい? 作者?

あれ? なんかかがんで何か取り出してる…。あれ? あの白いもの…どこかで…ってあれは!!!

そう思った私はハルさんに狙いを合わせてそのまま引き金を引いた。この間、わずか0.2秒。

そして銃口から発射された銃弾は広がってハルさんに覆いかぶさった。

…覆いかぶさった?

よく見るとそれは捕獲用のネットだった。

その中でハルさんはじたばたもがいている。

なんだか本物の銃なのに…なんだかなぁ。

(流血沙汰は勘弁してくれ。By作者)

なんつーかこう、地味っすね。すんません。

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