二十四日目、祭りというものは人の心をハイにさせるものらしい…。
夏編、最終幕! ずっと書きたかったこの話で閉めます!!
み〜んみんみんみんみんみんみんみんみんみんみ〜ん…。
み〜んみんみんみんみんみんみんみんみんみんみ〜ん…。
み〜んみんみんみんみんみんみんみんみんみんみ〜ん…。
み〜んみんみんみんみんみんみんみんみんみんみ〜ん…。
「いぜんになんかこういう事があったような気がするんだけど…」
まぁ、そんなこんなで夏の暑さもピークをこえて、あとは夏休みを待つ訳なんだけど…。
夏休み前の大仕事が残ってるんだよねぇ…。
「桜田、祭りに出店してくれる出店の人たちはどれくらいだ?」
「あ、だいたいこんくらいです」
そう言って私は会長にプリントを渡した。
そしてその肝心の会長はなぜか青のはっぴ姿。背中には「祭」の文字が書かれている。
そしていつもの金髪つんつんヤンキーヘアーにねじりはちまきがある。
え? なんでこんな服装なのかって?
…きっかけは確か、あの一言だったなぁ…。
―――いつだったか前の出来事。
「決めた。夏祭りやんぞ」
生徒会室行事決定会議をしていたとき、会長が言った。
「何でですか?」
「どうして夏祭り?」
「文化祭があるじゃないですか」
「っていうか何日になるんですか?」
「それも行事予定に組み込むんですか?」
なんて声が生徒会室で出たが、会長はみんなを制して、
「まあまて。おれだって考えなしに言ったんじゃない。
いま、この地区では夏祭りがないんだ。地区の夏祭りって言うのは結構重要。それは地区の活性化にもつながると俺は思っている。そこで、この桜ヶ丘高校で夏祭りという看板を立てようって言うすんぽうさ!! ま、そうすればうちの高校には「夏祭り」と、「文化祭」って言う二大看板ができて、入校者が増えるって言う寸法だ!!」
「なんかいいこと言ってますけど、結局は自分が楽しみたいだけなんじゃないんですか?」
私のその一言でみんなが会長の方向をじ〜っと見つめた。
会長は「おもしろければそれでいい主義」の人だから何をするか分からない。
下手したら全校生徒に、
「みんなで会長ゲームすっぞぉぉぉぉぉおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
なんてことを言いかねないからね。
みんな会長の意見は身長に取り扱うんだ。
ちなみに、桜ヶ丘高校では四月には花見が行われたりした。
ま、作者が今思いついて書いたことなんだけどね。
(↑だあってろ。By作者)
「しつれいな。ちゃんと真面目に考えたぞ?」
「真面目に考えた結果がこれですか…」
「とにかく、これも案に採用!」
と、会長は声高らかに言った。しかし、書記担当の柊先輩が…
「でも、これ以上は無理ですよ? 職員室に提案する案は。どれか一つ消さないと…」
「んじゃぁ、あれだ。全校生徒一斉プール掃除を消せ」
「そんなっ!?」
「了解しました」
「了解しないでぇぇぇぇえぇぇえぇぇえぇえぇえぇぇえ!!!」
「みんな、消してもいいよな?」
「「「「異議なし。」」」」
「ばんなそかな!!」
せっかくプールの中から掘り出し物が見つかると思ったのに!!
…そんなこんなで、夏祭りが新たに行事に組み込まれることになった。
プール掃除の代わりに。
(ちなみにプール掃除は生徒会でやった。大変だった)
「やっぱあれだな。祭りの前の日ってなんかわくわくするよな」
「そうですねぇ。会長僕もそう思いますよ」
「お、話が分かるじゃねぇか、萩」
こっちの方も手伝ってくださいよ、会長…。
と、そこへ。
「おう、おまえら。いるか〜?」
「あ、コガセン」
「甲賀先生、お久しぶりです」
「おう。乍乃。久しぶりだな」
けだる〜い声でやってきたのはコガセンだった。そういえば生徒会の顧問だったっけ?
つーか何でこんなところにコガセンが? 放任主義のくせに。
「桜田、なんか言ったか?」
「何でもないです」
どっから取り出してんだろ、あのチョーク…しかもうっすらと殺気があったしね。
「さて。今回の夏祭りの件だが…」
夏祭り?
あれになんかいちゃもんでもはいったのかな? でもあれにはちゃんと職員室の先生方も納得したって聞いたし…。
「…これを見せた方が早いか」
そう言ってコガセンはプリントを出して会長の机にバン! とおいた。
いぶかしげに会長が見ると、
表情をこわばらせた。
「コガセン…これは俗に言う、『脅迫状』ってやつか?」
そこの文面にはこう書かれてあったらしい…
『桜ヶ丘高校の夏祭りを今すぐ中止しろ。さもなければ学校は不幸に陥れられる。
闇黒生徒会』
どーいうこと? これ?