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桜ヶ丘高校生徒会役員  作者: 嫁葉羽華流
冬の章 ~ソノオモヒハ ソラニイク~
121/151

百九日目、生徒会長夏樹竜介の消失。

そう言えば涼宮ハルヒの消失が映画化されたようですね。おめでとうございます。

水月五月雨は、「涼宮ハルヒの消失」を応援しております。

……映画は見れないけど、小説で楽しむもんね。

「おまえら!! 全員チュー目!!」


それは、いつものように始まった。


「何ですか? 会長。いきなり呼びつけたりして」

「あのさ、お前ら。今学期の卒業式、終わった後には何かやりたいとおもわねぇか?」

「え? とくには思いませんけど……」

「ハルさん!! そんなことを言わないで、ここはみんなで盛大にぱ~っと鍋でもやりましょう! そうすべきです!! うん!!」


え、えぇ~?

なんか雫ちゃんが妙にやる気に……この生徒会に来てから一番変わったよーな……。

そしたらみんななんか鍋の話で盛り上がって……。


「だったら、具材は何が良いのかしら? 海の物? 山の物? それとも酢の物?」

「紫苑。酢の物は違うと思う」


こうやって見ていると、なんかほっこりとした気分になってくるなぁ……。

ん?


「どうした? 桜田」

「え、あ、いや……何でもないです」


何だろう……なんか蜘蛛の巣にあたったような感覚があったような……。

……うん。見た感じ何もないっぽいので気のせいだったんだろう。うん。


「まぁいいや。とにかく、卒業式が終わった後、ここに集合!! したらば鍋パーチーだ!!」

「パーチーって言い方古ッ!!」


そんなつっこみをした後、私たちはいつものように部屋に戻っていった。

私はベットに入り込み、目を閉じたら急に眠気が襲ってきた。


今思えば、これが私の「平凡」が壊れ始めたのかもしれない。


――――※


じりりりりりりりりり……

んむー……なんかじりじりとうるさい音がするなぁ……目覚ましは無いハズなんだけど……。

そう思いつつ私は音の根源を探し出し、そのまま押さえた。

そして見てみると……。


「うわっきゃぁーっ!!」


八時半。

寝坊のデッドラインを超えていた。

てかその前にちょいまち。


「え……ここ……何?」


どこかで見たようなカーテン。

どこかで見たような壁。

どこかで見たようなベッド。

どこかで見たような散らかった勉強机。

どこかで見たようなパジャマ。

どこかで見たようなカーペット。

どうしてだ。


「ここ……私の部屋じゃん」


桜ヶ丘高校から徒歩十分。

正真正銘、贋作なしでの私の部屋。

私は昨日、きちんと学校の生徒会室等で寝たはずだ。

それなのに……なんで……?

混乱していると、


「ハルー? 早く支度しなさーい」


この声。

だれだ?

おばあちゃんじゃない。

誰なんだ? この声。

どこかで聞いたことあるような、懐かしい声は。


「ハル? 寝ぼけてるの? 早くしなさい」


ぱたぱたとスリッパが出す音と共に私の部屋に入ってきたのは。

私……を大人にさせておとなしめにさせた感じの顔。

そして何よりもまず違うのは、ツヤのある、流れるような枝毛のない黒髪。

写真で一回見たことのある、その女性。


「おかあ、さん……?」


桜田玲衣れい

私を生んだときに死んだと聞かされていた母親がエプロン姿でおたまを持ってこちらを見つめていた。

長編ですね。ええ。

夏樹竜介はいつ出てくるんだと言いたいでしょうが、奴は終盤になってから出てきます。

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