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桜ヶ丘高校生徒会役員  作者: 嫁葉羽華流
冬の章 ~ユキ ト オモヒデ~
111/151

百一日目、クリスマスプレゼントっていうのは基本的に相手が嬉しい物を送るのが義務だと信じている

はい! クリスマス編、終了ですね!!

皆さんにちょっと遅れた、メリークリスマス(遅ぇ!! 六日前に終了してる!!)!!

さて……ラブコメの描写度は上がってるでしょうか……?

「くそだらぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!」

「いいいいいいいいいやっっはぁぁぁぁああああああああああ!!!」


サブマシンガンの銃音が響いて瞬きするうちにこちらに着弾。っつーか被弾。

となる前にこっちが点滴台ではじいてるんだが……。


「弾切れという言葉をしらねぇのかぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!」


そう。いっこうに相手の弾切れがないのだ。

ああ! もう埒があかん!! その上何か? あっちは無限バンダナでも付けてんのかぁ!?


「っはっはぁ!! 死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇぇぇえぇぇえぇぇえぇぇえええええ!!」

「つーか年頃の男の子が死ねとか言うなっ!! 縁起悪い!!」


といいつつキャスター椅子で接近を試みてみた。が、サブマシンガンの弾幕に邪魔されて失敗。


「ッつーかお前!! いつ弾の交換してるんだ!?」

「しるかぁ!! ご都合主義だよぉ!」

「余計駄目だろ!? それ!! 物理法則ねじ曲げてね!?」

「しるかしるかしるかしるかぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!」

「つーかひらがなだけじゃなくってカタカナ漢字使えや!! このMr、名無しさんがぁぁぁ!!」


と、そこまで言ったとき。

急に相手が銃を下ろした。

なんだ? 敵を前に戦意喪失か?


「おいおいどうしたぁ? 敵が前にいるんだぜ? なんで自分の獲物下ろすんだよ?」

「そうしなくてもいいから、にきまってんだろぉ? なぁ? ハギィ?」


そう言ったとき。

萩がいつの間にやら俺の目の前にいた。

っつーかっ!! いつの間に出てきた!? 現れた!? 気配のみじんすらも感じなかったぞ!?


「は、萩? おまえ……大丈夫か?」

「ええ。大丈夫ですよ? 会長? 自分はそんなにヤワではないですから」

「そうか。ならよか」


そこまで言ったとき。

萩から強烈なボディーブローを受けた。

と思ったときにはすでに体は宙を舞い、その宙を舞っている最中に腹に強烈な鈍い痛みが。

そして。


「――ガハッ!?」

「このくらいで伸びないでください。会長」


つーかっ!!

お前そんなに強かったっけ!? どう考えても並の格闘家じゃねぇだろ!?

(いや並の格闘家でも人一人宙に舞うほど飛ばすなんて芸当難しいだろ。By作者)

そうつっこもうとしたとき、今度は両手を組んで胸に勢いよく振り下ろした。

空中に待機していた体は一気に地球の重力と共に加速を加えさせられたかのように、一気に俺の体は落ちた。そして、体育館に大穴を開けた。

ついでに、俺の口から血が少量出た。


「ごへっ!」

「だから、このくらいで伸びないでくださいよ、会長?」

「――伸びてねぇよ! ッつーかお前どうした!? いつもよりか攻撃的思考になってない!? いつもの萩君はどこ行った!」

「やですねぇ。会長。今の今までの自分ですよ? これが」


そしていつの間にやら手に持ってたケーキ切りようの包丁で振りかぶって――って包丁!?


「んじゃ、会長。さよなら」

「を言うにはまだはええぞこるぁぁぁぁぁぁぁぁあぁああああああああ!!」


そのまま蹴り上げ――ようとしたけど無理!! この体勢では無理!! まじで無理!!


「ぎゃあああああああああああああああああす!!!!!」











「っはっはぁ! さすがはクサナギ!! やんなぁおい!」

「ああ。まあね。自分にはこれくらいしかできないけど、ね。あれある?」

「ああ。ほらよ」


そうして自分は目の前にいる黄色いハンケチの男――康煕から二本の木刀をもらった。


「いっやぁ。くろうしたんだぜ? それなぁ、ひいらぎぐるーぷってところのな、とくべつかんりそうこっつーとこにはいってたんだよ。なんでだろぉなぁ? それ、たんなるひもつきぼくとうじゃねぇか? なんで――」


康煕は次にこちらに振り向いたとき、言葉を失っていた。

無理もないだろう。康煕の前には先程の木刀が、


「こういうもんだからね。なにかあったら紫苑に管理してもらうように、お願いしてあったんだけど……何であるのかな? 康煕」


太く。


「は、はははは……まじかよ……ありえねぇって」


大きく、


「とりあえず、だ……康煕。自分は今の暮らしがいいんだ」


長く、そそり立っていた。

その姿は、まさしく巨木。持っている部分は変わってはいないが、そのさきからは徐々に大きく、太くなっていた。


「いくらお前でも、自分の普通を邪魔するのは許さない」

「まじかよ……かんべんしてくれよぉ!!」


そう言いながらもそでからサブマシンガンを取りだし、こちらに向かって撃ってきた。

でも、避けない。

当たらないって、分かってるから。


「は、はははは……っばけもんかよ……あんたも、ばけもんのたぐいだったのかよぉぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!」


そう半狂乱になりながらもサブマシンガンを乱射している。

確かあれは空気を圧縮して撃ってたから弾切れという物がない。いわば乱射式の超長距離空気砲(殺傷力高め)だ。

だが。


「化け物? それは違うな」


自分は大きくその太く、大きな木刀を振りかぶった。


「自分は、ただの桜ヶ丘高校生徒会副会長、萩昌介だよ」













「――とまぁこんな感じだったんだ。どうだったかな? 僕の活劇譚は」

『なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁああああああああああ!!!』


私たちは一気に叫び声を上げた。

ふつーこんなんあり得ない物がふたつみっつ所じゃ無くってたくさんあるから!!


「つーか萩!? お前こんなんを生徒会のクリスマス会で上映しようとしていたのか!? こんな物はいくら面白そうだからと言っても許可できるか!! 体育館が半壊どころの騒ぎじゃないぞ!!」

「っていうかしょうちゃ……こほん。昌介? これ、私たちさらわれてるけど、この後の複線が全くないわよ?」

「ああ。この後はエピソードⅠⅠとして出すつもり満々だったから……ごめん。考えてなかった」

「てへって感じに舌出しても駄目でしょう……これ」

『つっこみは激しく!!!!!』

「はいぃぃぃぃぃぃぃいいいいい!!」


まったく……いざクリスマス会本番前になんか萩先輩がもぞもぞしていたから何かと思って追求してみたら会長とこんな策を弄していたなんて……あぶあかった!! しかもコガセンには内緒と言った物だから更に危ないところだった!!


「ンじゃあ今から、会長バカでもつるし上げに行くか?」

『おおおおおおおおおおお!!』


っしゃぁ!! 萩先輩の事は柊先輩に任せて、私たちはバカをつるし上げに行こう!!


「者ども~!! 戦じゃ戦~!!」

『うおおおおおおおおおおおお!!』

「ちょ、ちょっとまって!! 私も一緒に」

「柊先輩は萩先輩のお説教を!! 大丈夫!! 会長バカの制裁は私たちがしておきますから!!」


そして私たちは脱兎の如く行きました。

後ろ髪に柊先輩の悲壮な声を残して。











「ところで……昌介?」

「ん? なんだい、紫苑。お説教だったら間に合ってるよ?」

「そうじゃなくって……ちょっと、公園に行かない?」

「ん? 別にいいけど……寒いよ? 今雪が降ってるし……」

「い、今じゃなきゃ駄目だから! ほら! たってたって!!」


そして私たちは雪降る中、公園に行きました。


「ちょ、紫苑……速いって……」

「もうちょっとでつくから……ほら、はやくはやく!」


私は昌介の手を引いて、一つのベンチを目指していました。

そして、見つけました。

公園の外灯の明りに照らされて、白い雪がカーペットのようにキレイに映し出されています。傍らの自販機。なかなかな演出です。そして……。


「昌介、あのベンチに座りましょう」

「え? あ、う、うん……」


私たちは緑色のベンチに二人で座りました。

そして座ったまま、何も言わないこと、数分。

そして、


「昌介……いやしょうちゃん」

「? 何、紫苑」

「あ、あのね……今日、クリスマスじゃない……」

「まぁ、正確には、イブだけど……」

「そ、その……それでね? 今日は私から、その、く、クリスマスプレゼントを、その、よ、用意したのよ……」

「へ、へぇ……何?」

「あの……わ、渡すから……ちょっとだけ、目をつぶってて」

「? こう?」


その目をつぶっている隙に私は。

昌介の口に自分の口を重ねた。


「…………っ!?」(何が起こってるか分からない感じの萩さん)

「…………………」(ファーストキスをあげている最中の柊さん)


『…………………………………………………………………!!!!』(声なき声を上げて祝福しているサクコーメンバーズ)


「……っぱぁ! ぜー……ぜー……」

「あ、あの……し、しおんさん……?」

「劇中だけでも……私を丁重に扱ってくれたこと、嬉しかった」

「そんあびょしゃ、ぼくいれましたか?」(落ち着け萩!! 顔が焼き蛸のごとく真っ赤だぞ!! By甲賀)

「……すくなくとも、私は入れたと思ってる」(うそです!! 確実なる嘘ですよー!! By桜田)

「……そ、そうだった、んだ……」(だまされてる!! ころりとだまされてる!! By桧木)

「しょうちゃん……」(しょうちゃん!? いつの間にそんな呼び方になってるんですか!? By乍乃)

「な、なに……紫苑……」(そこはせめて!! そこはせめてしーちゃんで行け!! 萩!! By夏樹)


『――って、何であんたが(おまえが、会長さんが)ここにいるんだぁーーーーーー(ですかぁーーーーー)!!!』

(アッパーカットがぼっこーん! By作者)

「ひでぶっ!!」

「きゃっ!?」

「か、会長!?」

「よ、よぉお前ら!! あ、あついなぁ!! 今日は!! あは! あは! あはははははは!!」


か、会長がいるって事は……。もしかして!!


「みんな! 出てきなさい!!」

『ごめんなさい!! だから許してっ!!』

「許すわけ……無いでしょうがぁ――――――――――――!」

「わぁ!! 柊が怒った!!! お前ら!! 逃げろ!!」

「待ってよコガセン!! 一人だけ逃げるのが以上に速いんだけど!?」

「こんな物は地力の差だ!! 観念しろ! 桜田!」

「ま、まってくださいよぉ! みなさぁん!!」

「置いてかないでくださいよぉ軍曹さん!!」

「待ちなさい!! みんな!! 今日は笑って許すわけ無いから!! 絶対許さないからね!!」


一方。男達は。


「……なぁ萩」

「……なんですか。会長」

「これ、やるわ。いつかお前必要になるだろうから」

「…………コン○ーム?」

「じゃな。避妊しろよ」

「ちょ、会長!? 全く持っての誤解ですから!!」

「んな……お前、五回もするのか!! やらしいなぁ……」

「やらしくありません!! っていうか! 誤解ですから!!」

「はいはい。五回な」

「だから!! 誤解ですってばぁ!!」



そんな喧嘩の傍らで。

「なぁ、兄貴」

「なんだ? 弟よ」

「……こんな幕切れでよかったのか? 寒いし」

「いいんだよ。こんな幕切れで。つかあのままだと、確実に死人一人二人は出してたろ。ホント寒い」

「ならこれでよかったんだな。マジで寒い」

「ああ。よかったよかった。万事ハッピーエンド主義だからな、俺は。つかしぬぞ。この寒さ」

「……ならいいんだよ。あ、そうだ。兄貴」

「なんだ弟よ」

「……メリークリスマス」

「メリークリスマス。弟よ」

……自販機に似せたコスプレが喋っていた。

次回!!

いつものように休日……と言うんでしょうか?

そうだったり、そうでなかったり、するかもYo?

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