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遊戯戦  作者: 太陽化身
8/11

1話-5

「はい、とゆーわけで、童貞の学校があまりにも臭すぎて怪しいので、情報収集などを専門にしてる隊に調べてもらいましたー」

ぱん、と。

ニコニコ笑顔で両手を合わせる隊長。

「イツぐらいになったら俺たちは動くんだよ?」

全裸の格好をした全裸が聞く。

「んまぁ、そう慌てんなって。まだ生物の生死が関わってんのかわかんねえんだから」

「ソウイウ問題じゃねえだろ!」

「だとしても、だ。今は情報が全てだ。正直何も言えねえよ」

全裸は反論しない。彼も情報の大切さを知ってのことだろう。

「!?!? 精子がかかってる!?一体誰に!? 誰に!?」

本を読んでいて話し合いに参加してなかったが、生死が関わってると途端に興味を示した。ちなみに読んでいるのは男二人が全裸になっている表紙のBL小説でした。

よし、今日からホモと呼ぼう。

「おい、隊長! まさか女の子にかかっているんじゃないだろうな!? 誰だ、そんなクッソ最低な行為をした奴はーー」

「あほか、てめえら!? クソホモは本をやめて参加しろ! クソロリコン、てめえは聞いてたんだから間違いを指摘しやがれ! 何、てめえまでのってんだよ!? 俺今精子の話なんてしてねえよ!!」

グーで、ホモを殴り。

人差し指で。ロリコンの心臓を貫通させた。

「わしの扱いひどくね!? 確かに魔人だからすぐ治るけどそれにしてもひどくね!? わし魔人で一番年高いんだよ!?」

片膝をつき、手で心臓を押さえながらの反論。

「るせー! チ●コが一番でかい奴が魔人の中の一番なんだよ!」

それも、隊長の暴論でかき消された。

俺たちのとるべき行動はーー待機である」

八畳ほどの広さに、五人が真ん中のちゃぶ台を囲み、一人が心臓を押さえて、一人は殴られて畳の上でのびていて、一人は全裸で腕を組みながら、一人はただ話を聞くことに集中して、そひてちゃぶ台の上に立った人物が、これらに、そう堂々と宣言した。




「つまり、自由だ!!」

両手を広げ、下の四人を祝福するかのように隊長は言った。

「じゃ、今日何やります?」

「え、何やるって……?」

ホモの言ったことを理解できなかった童貞が首をかしげる。

「「「「ゲーム」」」」

四人一斉で答えた。

「ゲームって……あ、自由ですもんね」

この軍ホワイトすぎない? うちの学校といい勝負じゃない?

「んで、何やるかがな……」

「隊長?」

「何だロリコン」

「わし、面白そうな奴持ってきたけど」

「うん、じゃあそれやろう」

開始数秒であっさり決まったのだった。




「それが、これ」

ロリコンが一枚のボードとルーレットをちゃぶ台に置いた。

「エート、五十マスのすごろく?」

「人生ゲームだろ、これは」

「そっちの世界には人生ゲームあったんすか?」

「ものすごくえげつないのがありましたよ」

「オイオイ、魔界の奴もなめるなよ?」

「いや、もう何が来ても驚きゃしませんよ」

童貞は今日一日で散っ々自分のイメージをぶち壊された。

何だって下ネタが多いんだよ!?

もうどんなことが起きても屈しない!!

「ーーーーーーこれがあと百九九枚ーーーー」

…………………。

ちゃぶ台にはどすっと残りの百九九枚が積まれる。

圧倒的、重☆量☆感。

二百枚のボードの高さは、みんなの座高よりも高かった……。

(これ、こっちの世界の奴ううううううううううううう!!!!!)

「いっそここで終わりでよくない?」

「五十マス×二百枚のボードってつまり……一万マス」

「ムリデスネ」

(なんかごめんなさいこちらの世界の馬鹿者共がご迷惑かけて誠にすいまでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)

ロリコン以外の四人が机に突っ伏した。

だが、ロリコンはそんな彼らを見て、告げる。

「おぬしたちは、逃げるのか……」

その言葉にピクッと反応した者が四人。

「おぬしたちはたかが一万マスの人生ゲームで逃げ出すような奴じゃったのか!?」

少しずつ、少しずつだが、顔を上げる。

「いいや、違う。おぬしたちはあの過酷なゲームを超えてここにやってきたはずじゃ。このわしが認めたのじゃ!! ーーおぬしたちなら生きて帰えれるさ…………」

ーーロリコン…………。

「よっしゃあぁぁぁぁぁ!! やってやるぜ!!!」

「オレガ一番だぁぁぁぁぁ!!!」

「全員、みな殺しっすよ、あはははははははははははははは!!」

童貞の目の前には三人の馬鹿がいた。




「ほいじゃルール説明すっぞー。『この人生ゲームでは二百枚のボードにそれぞれ数字があり、その順番にプレイしてください』」

「オッケー、準備完了」

「『最終的な勝利条件は、金、身体ポイント、精神ポイントを一番多く持っていた人の勝利です』」

「妙にリアルっぽいな……」

「エエ、金が全てのゲームではないト?」

全裸は人生ゲームを何だと思っているのだ。

「でもま、こういうルールの方が燃えるっすよね」

いつの間にかホモの目には闘争心が宿っていた。

(ま、まじでやるのかホモの奴……。ふっ、だったら俺も本気を出さないわけにはいかねえよなぁ……)

ホモにしてはあまりにもかっこよすぎる目だったので、それほどこのゲームに全力を注いでいるかがわかる。

(そ、そうだ。これはただの人生ゲームじゃない……。己の力と力をぶつけ合うーー殺し合い)

「お、覚悟を決めたみてえだな、童貞」

「皆さんが熱くなりすぎてるだけですよ。ですけど。僕はこのゲームでは負けたくない」

「イイネェ、こういうの見テルトコッチまでやる気出ちゃうヨ?」

(こ、これが本気の全裸さん!? なんてことだ、やる気が出すぎて下の方が、いきり立ってる……! でかすぎる!!)




「そんじゃま、始めとしますか」

隊長の合図で全裸がルーレットを回す。

順番は全裸、隊長、童貞、ホモ、ロリコン。

改めて名前を並べると変態の集まりである。

ちなみに順番の決め方は、憶測と偏見でのチ●コのでかい順(本当にこの順番かはわからないヨ! あくまで憶測と偏見だからね!)。一番は満場一致で全裸だった。

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