表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強使い魔軍団を従えて  作者: K.K
3 使い魔園
13/45

13

「もうすぐ使い魔園に着きます。」


「もう少しか。楽しみだね。」


『うん。お友達作る。』


「モコならすぐ友達が出来るよ。」


 今日はクリスと約束した使い魔園に行く日である。ソフィアはモコに最初に作って貰ったドレスを着てモコと会話をしていた。ドレスはモコが侍女に頼まれて大量生産していたが、1番初めに作られたドレスはやはり特別でソフィアのお気にいりだった。

 久しぶりに外出するなら、このドレスで行こう。と、ソフィアは前々から決めていたのだ。


「なんて可愛いんだ。使い魔と会話も出来るし流石は我が娘だ。」


「クリスから聞いた時はは驚いたわ。私のカメルンによく話し掛けるのは知っていたけど、本当に会話していたなんてね。」


「私だって知らなかったんだよ。知っていたら教えたよ。」


「分かっているわ。だけど、私たちの前以外ではモコや他の使い魔とお話しはしないこと。良いわね。」


「はい。」


 あの日ソフィアが使い魔と会話出来る事が、屋敷に居る全員にバレて大騒ぎになった。そんなに凄い事なのかと、後になって知った。そして、家族と屋敷の使用人の前以外ではモコや他の使い魔と会話しない事を約束した。

 使い魔と話せると周囲に知られれば必ずソフィアを利用しようとする輩が現れる。ソフィアの将来を考えての約束だった。ソフィア自身もそれを理解していた為、素直に頷いていた。


「モコも使い魔園に着いたら出来るだけ私に話し掛けないでね。」


『うん。』


 だが、会話をしないのは他に人がいる使い魔園に居る時だけであり、屋敷に帰ったらモコといっぱい会話をしようとソフィアは決めた。


「到着しました。」


 馬車が止まり扉が開かれる。ソフィアはモコを抱き抱えながら馬車を降りた。その瞬間ざわりと周囲が騒ぎ出す。


「なんて素晴らしいドレスなんだ。」


「ああ、今までに無い全く新しいドレスだ。」


「お父様、私もあの服を着たいですわ。」


「ドレスを着ている令嬢も可愛らしい方だわ。どこの令嬢かしら。」


 周囲の反応を見て、ソフィアは今更だがこのドレスを着ていると、周囲の注目を集める事を理解した。だが、普段は殆ど屋敷から出ないソフィアはこれほど注目を集めるのは初めての経験で委縮する。


「こんなに注目を浴びるなんて久しぶりね。ソフィアも周囲の視線は無視して堂々としなさい。」



 ハンナが馬車から降りて、ソフィアの肩を触り優しく微笑む。ハンナが着ているドレスもモコが作ったドレスであり、視線がハンナに移る。ハンナのドレスは淡い青を基調として青いバラがワンポイントで胸元に付けられている。ソフィアと違いフリルは付いていないが、裾の部分に布を3枚重ねていて、ハンナが歩く度に優雅に波打つ大人っぽいドレスだ。

 ハンナが横に居る事で安心感を覚えたソフィアは、片手でハンナの手を握ると少し緊張しながら、使い魔園の入場口に向かい歩き出した。その後ろをクリスが周囲を威嚇するように付いてくる。ソフィア達を見る男達の視線が気に入らない故のようだ。


「あれはハンナ様とクリス様だ。」


「ではあの子はルリアミーナ家の長女ですか。わたくし初めて見ましたわ。」


 だがドレスの件を抜きにしても、美男美女であるハンナとクリスは貴族の間では有名であり、ソフィア達はどんどん周囲の注目を集めていった。

 

(この状態で使い魔をしっかり見れるかな?)


 少し不安を抱きながら、ソフィア達は使い魔園の中に入った。



*****



 時をほぼ同じくして、使い魔園内でもある人物が周囲の注目を集めていた。



「リアム王子様、わたくしとお揃いの使い魔を持ちませんか。」


「狡いですわ。私とお揃いにしましょう。」


 カラフルなドレスの少女達に囲まれて、何も言わずに微笑んでいるのは、リアム・フェニック。フェニック国の第2王子だ。彼は自分の使い魔を選ぶ為に使い魔園に来ていた。だが、少女達に囲まれて使い魔と触れ合えず、苛立っていた。だが、苛立ちを表情に出さずに周囲に悟らせないでいるのは、王子として育てられた教育の賜物だろう。


「ちょっと私のリアムから早く離れて。」


「…ローズ。」


 リアムの周囲に居た少女達を睨み付けているのは、ローズ・リーフル公爵令嬢だ。ローズに睨まれた少女達は不満げな顔を隠そうとはしないが、相手がリーフル公爵家の娘だと分かると渋々その場を去った。


「遅かったんだね。」


「昨日届いたばかりの新作のドレスに着替えていたら、遅くなってしまったの。どう、似合う?」


「似合っているよ。」


 リアムに褒められご機嫌になるローズ。リアムにとっては先程の言葉は社交辞令でしかなかった。ローズは赤い髪に赤い瞳の持ち主で、瞳はつり上がっていて、美少女だが典型的な悪人顔だった。その彼女が自分の髪と瞳と同じ赤いドレスを着ると、悪人顔の迫力が増すようで似合っている。リアムの言葉の意味を理解していないローズは、リアムに褒められた事が何よりも嬉しかった。


(早くリーフル公爵家の問題を解決して、あいつを迎えに行かないとな。)


 ソフィアの知らない所で、事件が動き出していた。



閲覧ありがとうございます。

<オマケ>ジェームズとモコ

(ジェームズはモコの言葉は分かりません。)


ジェ「師匠何ですか。そんなに頭の上で暴れないで下さい。」

モ『だから、ここは牛乳を淹れるの。』

ジェ「喉が渇いたんですか。」

モ『違う。牛乳をボールに淹れるの。』

ジェ「分かった。このままでは飲めないから、コップを用意…、師匠暴れないで下さい。」


 ソフィアが不在だと、料理が出来ない。ジェームズの美味しい料理を作れるまでの道は遠かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ