文民防衛戦士プロテクター
「詰めが甘いぞ!もっと本気で斬り込めよ!」ここは知念道場…我が父が創立した総合武道の唯一の道場である。
「親父。爪が甘いぞ!糖分の接種を抑えて。」
「まぁ、糖尿病だからな。そんなことはどうでも良いんだ。それより翔、部活はどうなんだ?」「部活?もう引退になったよ。でも今日は生徒会に呼ばれているんだった。」「お前。生徒会に愛されてるんだな。良かった。俺の高校時代はそんなことなかったからな。」
「父上!今日も稽古をつけていただき有り難う御座いました。」
「こちらこそ。」俺は急いで道場を出て、道着から制服に着替える。じゃあ行ってきます。
生徒会に呼ばれるようなことしたかな?生徒会の事を悪くいった覚えは無いんだけどな。そんなことを考えながら、俺はチャリを漕いで片道20分の高校に向かった。
そして、生徒会室に向かった。途中、ヤクザが襲い掛かってきた。「お前は、桜ノ宮高校の生徒だな?許さねぇ。ぶっ殺す。」
「何だか知らねぇけど。殺される道理なんて俺にはねぇんだよ。さぁかかってこい!」
「粋がってんじゃねぇぞオラッ!俺のチャカでお陀仏だぜ!…あれっ?弾がない。嘘だ。」
「もらったぁ!」思いっきり奴の鳩尾目掛けて攻撃を食らわせる。「うぎゃあーっ。止めてくれ。痛すぎる。」
「よし。生徒会室。生徒会室。」俺は階段を急いで上り、生徒会室に向かった。
「失礼します。3年6組の知念翔です。」
「おう。知念君。待っていたよ。僕はご存じの通り、生徒会長の三日月だ。ところで最近、知っての通りこの学校によくヤクザが侵入してくるだろう?」
「はい。さっきもヤクザに絡まれました。」
「やつらは警察の手も煩わせているようだ。人間じゃない力を持っているのだろうな。」
「はい。それで何かあるんですか?」
「世間話のようなものだと思っていたかもしれないが、ヤクザ対抗システムを開発したんだ。」
「ヤクザ対抗システムとは?」
「ヤクザ対抗システムとはな。文民防衛戦士プロテクター。の事だ。」
「プロテクター?それに俺がなれと。」
「そうだ。今年は文化祭もあるからね。治安も安定させたい。協力してくれ。」
キャアー。その時悲鳴が聞こえた。
「よし。何かあったら。プロテクターを召喚して行ってこい。このコインを胸にはめろ。」
「分かりました。」
一方、「そこのお嬢ちゃんよ。ちょっくらこっち来ないか?良いもの見せてやるからよぉ。」
「嫌です。止めてください。セクハラで訴えますよ。」
「セクハラだか六波羅だか知らねぇけどよ。逃がさねぇぞ。」
「待て!そこまでだ。女の子に手を出すなんて俺が許さねぇ。いざ勝負。」
「んだてめぇよ。桜ノ宮高校第25期卒業生であるこの神宮院義忠に喧嘩売るってのかよ。良いぜ。おい!地底兵やっちまえ。」
「ヤホーッ。ヤホーッ。」ショッカーみたいな声を出しやがってよ。「行くぜ!はっ。やっ。とおうっ。せいや。おらぁっ。お嬢さん。今のうちに逃げて。許さねーぞ。はぁーっ。うぉりゃー。」「くそっ!地底兵がやられたか。我が神宮院組と地底王国マグマーンの同盟が効果ないだと?見せてやる。炎鬼参上!」
「何っ!こいつは強そうじゃねぇか。よし。召喚!プロテクター。」「プロテクターか。名前が雑魚そうだが中々カッコいいじゃねぇか。だがこの炎鬼様の下ではそんなもの効かねぇぞ。」
「行くぞ。ほう。せいや。オラッ!はぁっ!ぐはぁーっ。何っ!こんなに強いのか。」
「舐めてんのか俺のことをよ。火炎斬!」
「くっそう。負けてらんねぇよ。プロテクタースピアー。」
炎鬼の炎霊剣とプロテクタースピアーが拮抗している。
「くそっ!オラッ!」
「やるじゃねぇか。プロテクター。ふん。」
「そろそろ集中力が切れてきたか。流石は馬鹿な奴だ。」
「んだとごら!もう一辺言ってみろ!」
「耳が聞こえねぇのか?難聴馬鹿野郎!」
「ふざけるのもいい加減にしろ。そこの海に沈めてやる。」
彼は怒りの中で無我夢中に剣を振るった。
「愚かな奴だ。プロテクタースピアー。喰らえ!狩人の槍。」
思いっきり投げた。弾かれると思ったが、奴の体に突き刺さった。「よし抜くぞ。」俺は剣を抜いて、神宮院を担いで病院に運んで戻った。首領格の神宮院は倒したが、地底王国マグマーンについてはもっと調べるしかないと俺は思った。