第二話◆全員集合
大変お待たせいたしました。やっと第二話です。
ていうか今見たら第一話超短いですね・・・
どうぞお楽しみください♪
蒼に言われた通り、パジャマからその辺にあったTシャツとキュロットに着替え、寝グセを直すために洗面所の鏡の前に立った。
物心ついたときから伸ばし続けている黒髪は、腰まで届くほど長い。その髪が自由奔放に広がり、あちこち・・・と言うには多すぎるほどの箇所がはねていて、自分でもちょっと引くレベルの酷さだった。普段はストレートなんだけどね。
ドライヤーとブラシを持って懸命に寝グセと格闘していると、
「菜々花、今起きたのお?」
ひらひらのワンピースを着たツインテロリ美少女がドアからひょっこりと顔を出した。蒼の一つ上のお姉さん(つまり高三)の藤堂茜ちゃんだ。
茜ちゃんは蒼と違ってかなり背が低く、推定150cm(ボクは160cm)。でも、色素の薄い髪や華やかな顔立ちは姉弟一緒だ。どっちかっていうと茜ちゃんのほうが妹に見えるけど・・・
「おはよー! あ、ごめん茜ちゃん、ちょっとコレ手伝ってえ・・・」
「ん? ああ、寝グセね。これはまた、いつにも増して酷い・・・おっけー、 あたしに任せなさーい♪」
そう言って、慣れた手つきでボクの髪を直していく茜ちゃん。やっぱ茜ちゃんは優しいねああ可愛いよ天使だよhshs。
「はい、できた」
「速っ!?」
茜ちゃんと一緒にリビングに行くと、そこにはすでに蒼を始めとする「お仕事」の仲間が集まっていた。・・・蒼は基本的にいつもこの「お仕事」指定の制服であるブレザーを着ているのだが、よく見たらボタンが一つずれていた。ネクタイをするときに気づきそうなものだけど、あれで案外ドジっ子だからなあ・・・めんどくさいから言わなくていいや。
「なな、おっそーい!遅刻だぞおー!つーかオレが来たとき盛大に寝言言ってただろw」
「紘夏くん、からかったらなっちゃんが可哀想ですよ?おはよう、なっちゃん」
いきなりからかってきたのは宮瀬紘夏。大きな目と男子にしては長めな黒髪が特徴で、だいたいいつもブカブカのパーカーとハーフパンツを着ている。ボクと同じ高一だけど、完全なるショタだ。身長は茜ちゃんとそんなに変わらないし、声も高くて可愛い。名前が女子っぽいのは自分でもかなり気にしているらしい。むしろその女子力をボクに分けて欲しい。ていうか、寝言って何言ってたんだろう・・・すごい心配なんだけど・・・
そして、ボクのことを「なっちゃん」と呼んだのが篠山紗知ちゃん。通称さっちゃん。紘夏のはとこで、蒼と同じ高二。肌が白くて睫毛が長くて、さらさらの黒髪ショートにフレームのない華奢な眼鏡がよく似合っている。ブラウスにスカートというきっちりした格好からもわかるように、基本的に誰に対しても敬語で礼儀正しいのだが、実はかなりの腐女子で、たまに「蒼紘とか実現しませんかね・・・」とか、「いや、逆に蒼くんが受けってのも萌えるかも・・・」とか言っている。ちなみに蒼と紘夏はこのことを知らない。
「うう・・・さっちゃん、紘夏、おはよー!待たせてゴメンね?」
「気にしないでください。私はそんなに待っていないので大丈夫ですよ?」
ああ、なんて優しい子なんだ・・・茜ちゃんが天使ならさっちゃんは女神?・・・駄目だ、なんかテンションがおかしい。最近のラノベのキャラみたいになってる。
それまで苦笑混じりにボクたちのやりとりを聞いていた蒼が、ふいに真剣な表情になって口を開いた。
「よし、これで全員そろったな。それじゃあミーティングを始めr」「ちょーっと待ったあ!みんな僕のこと忘れてるよね!?せめて一人くらいは気づいてくれないかなあ!?」
リビングのドアを勢いよく開いてやって来たのは、刑事の佐藤健一郎さん。まだ20代後半のはずだけど、よれよれのスーツと無精髭のせいで少し老けて見える。名前もだけど、地味で目立たないので、今のようにいてもいなくても特に気にされないことが多い。一応優秀な刑事さんらしいのだが、本人が言っていることなのであまり信用できない。
蒼は一瞬「しまった」という顔になってから、何事もなかったかのように言い直した。
「それじゃあミーティングを始m」「スルー!?スルーなの!?」
・・・正直、ちょっとウザい。
茜「やっと本文に出てこれた・・・今回投稿するの遅かったよね」
菜々花「ボクの髪型と、紘夏の名前と、茜ちゃんをロリにするか美人刑事にするかでかなり悩んでたみたい。もともと佐藤さんなんて出さない予定だったのに・・・そもそも最初は一人称『私』だったのに、なんかボクっ娘になってるし。作者の趣味かな?あと、なんか百合とか書いてたっぽい。普通二話書いてから新しいシリーズ始めるよね・・・ほんと作者何やってんだろ。」
蒼「解説乙」
ごめんなさい。